花・昆虫との田舎暮らし暦

田舎暮らしも13年目、木々・草花・鳥・昆虫等々、自然は初めて知ることが多く楽しい。色々な経験を紹介していきたい

5月31日(旧5月2日)小満末候 麦秋至(むぎのとき いたる) 慈光院(大和郡山市) 栄山寺(五條市)ヤマボウシ スイカズラ(忍冬)朴ノ木の花  

2022年05月30日 | 旅行

 梅雨が間近い。今朝は良い天気と言えるが春霞で遠くの山嶺がどんよりとしていた。家の西側、見上げるとピンク色の花が見える、ヤマボウシ(山法師)だ。白色は下の方まで花があるがこちらは高い位置にしか花が咲いていない。仕方ない脚立だ。足元に気を付けながらパチリ、綺麗。

  

 もう一つ、見上げる必要がある花が咲いた、朴ノ木の花だ。2階のベランダに急ぎ上がる。もうかなり傷んだ花が多い。何とか間に合った。朴ノ木は木では一番大きい花と聞いている。私の知るところではタイサンボクの花も大きい。朴ノ木は葉も大きく、岐阜県では葉で包んだ朴葉寿司が有名だ。

  

 こちらは通りに面した場所で咲き始めたスイカズラだ冬を耐えて咲く花で忍冬の別名がある。近くの神社にも咲いていた。こちらは蕾時ピンク色が見えない、白いようだ。

  

 先日、会社時代の先輩が誘ってくれ、半年ぶりに寺巡りに行ってきた。今回は2ヵ所、写真は2番目にお詣りした栄山寺だ。奈良県五條市にある。奈良時代から1300年続く南朝の古刹のようだ。写真は重要文化財の七重石塔婆だ。そして国宝の八角円堂だ。御本尊特別開帳の他八角円堂内陣特別拝観中(5月29日まで)だったので八角円堂の中まで拝観できた。

  

 最初に訪れた寺、大和郡山市にある慈光院だ。水打ちした石だたみを進むと茅葺の楼門があった。慈光院は当地大名片桐石見守貞昌(石州)が父貞隆の菩提寺として建立した。貞隆の兄は片桐 且元、豊臣秀吉の直参家臣で賤ヶ岳7本槍の1人。秀頼と家康との間の交渉を担当したことでも知られている。石州は茶人、丸く刈られたツツジなどの庭園を眺められる茶席でお茶を頂いた。

  

 このお寺、よく見る”撮影禁止”の立て札が何処にも見当たらない。撮ってもいいのかと疑心暗鬼になりながら石州・釈迦如来・開山玉船和尚像を参拝した。今回は別室のこれまた落ち着いた庭が見える部屋でお食事を頂いた。慈光院と銘打たれたお盆を撮りたくてシャッターを押した。この後、稲庭うどんの元祖との説があるうどんの喉越しの良さが記憶に残る。

  

 5月31日は小満末候 麦秋至(むぎのとき いたる)、黄金色に色づいた麦の穂が実る頃の意味だ。”麦秋”は麦にとって実る頃、麦の秋と言うことのようで俳句では初夏の季語だ。近年、麦を作るところが少なくなり麦の穂が橙色に実る光景を見るとほホッとする。田に水が入る前、正に今がその時だ。今回の寺巡り、昨年秋の紅葉で室生寺・長谷寺・談山神社をお詣りした時と同じメンバーで訪れた。寺巡りと書いたが今回はこの2寺のみ。特に慈光院ではお茶・昼食を頂いたのもあるが2時間以上滞在させてもらった、心安らぐひと時だった。前回の旅が室生寺・長谷寺など階段が多く、しかも長かった。帰るときに車の中で何時も行先を企画してくれている人に”○○さん、次回は階段のないところをお願いします”と同行者の1人が言っていたことを思い出した。その時、私は大丈夫!と言う顔をしていたが実は・・・足も腰も限界に近かった。今回は全く問題なし!思い出に残る寺そして何よりも階段のない寺、ありがとうございました。

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 5月26日 七十二候 小満次候 紅花栄(べにはな さく)ボリジとコンフリー テッセン2種 沙羅 小待宵草と月見草

2022年05月25日 | 景色

 このところ毎日、最高気温が25度を超える。梅雨を前にして夏の雰囲気が漂う。草花も大きく成長するものが増えた。青い花弁が印象的なボリジだ。地中海原産で1年草のハーブ。花弁は星形、綺麗な花だ。

  

 そして同じような高さで咲く花コンフリー、別名としてヒレハリソウの名前がある。先のボリジと同じ時期の花で背丈も同じ。庭のあちこちで競うように咲いている。

  

 テッセンが咲き始めた。蔓が硬く手では切ることが出来ない。これが元で鉄線(テッセン)の名前となった。同じテッセンながら2つの花はかなり形が異なるが、どちらも美しい。

  

 2種の沙羅の内、1種が咲き始めた。もう1種はまだ蕾も小さい、また咲き始めたら紹介したい。この沙羅(シャラ)も2種でかなり異なる。

  

 こちらは似た花だ。小待宵草(コマツヨイグサ)だ。畑の一角で広がっている。こちらは日中でも咲いている。

  

 そして月見草だ。夕方に咲き始め、朝には閉じる一夜花だ。夜は真っ白の花弁で朝はピンク色に染まる。

  

 散歩道、見上げると木々を集めたらしい光景が見える。先ず、携帯電話の基地局アンテナの最上階だ。実はこのアンテナ、下の方でも同じように木が載っている。2階建てのカラスの巣だ。そしてもう一つ、こちらは電柱に作られたカラスの巣。多くの鳥は木々の枝に巣を作るがカラスは怖いものなしか。

  

明日26日は 七十二候 小満次候 紅花栄(べにはな さく)だ。紅花は古代エジプトから染料として利用されていた記録が残っているようだ。七十二候 蚯蚓出(みみず いずる)は5月11日だったがここに来て、朝の散歩道で這い出したミミズをよく見かける。2週間遅れと言うところだろうか。明日は紅花栄(べにばな さく)だ。が、我が家の紅花の蕾はまだ固く、これからだ。ところで先のカラスの巣、どちらもとんでもないところに作られた感じだ。特に電柱は送電に影響を与える可能性もあり、中部電力株式会社に連絡を入れると取り除きに来てくれる。小鳥の巣は羽・布など柔らかいものを集め作られているがカラスは小枝、それもかなり太い枝だ。カラスは大きな鳥の部類に入るが雛は当然、小さい。同じような雛ながらこの違い、もう少し優しい巣に、と思ってしまう。カラスねー、ここでも”カラスの勝手でしょ”と言うところか。

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5月21日(旧4月21日)二十四節気 小満 七十二候 小満初候 蚕起食桑(かいこおきて くわをはむ) カモメ蔓 アヤメ2色 水車

2022年05月20日 | 出来事

 ミヤマヨメナ(深山嫁菜)の園芸種ミヤコワスレが庭を彩り始めて久しい。今年のNHK大河ドラマ”鎌倉殿の13人”にも出てくるであろう承久の乱で敗れ、佐渡へ流される順徳天皇がこの花を見て心を慰め都の恋しさを忘れたの伝承からの名である。

  

 前回紹介した紫色のアヤメ(文目・菖蒲)に続いて白色がブルーベリーの間で咲き始めた。同じアヤメでこれだけ風情が異なる。

  

 更にこんな色も。カーキ色とでも言おうか。でもこの色のアヤメは好きだ。庭先ではあまり見ない珍しい色ではないだろうか。

  

 長く伸びた蔓、もう直ぐ利休梅の枝に届きそうだ。変わった花が咲いている。カモメ蔓の1種のようだ。野草で紫色のムラサキカモメズルの他、白い花のシロバナカモメズルもあるようだ。

  

 ミヤコワスレの順徳天皇とほぼ同時代、平安から鎌倉時代の歌人藤原定家の名が付いた花テイカカズラ(定家蔓)だ。こちらは愛した女性(式子内親王)の死後、忘れられず彼女の墓に絡みついたと言う伝説から来ている。フェンスに沿って広がり、1,2株で高さ1.8mのフェンスを横に10m以上覆いつくしている。

  

 女房殿がベランダで私が庭・畑での作業時に使用する小さい椅子に載り、つま先立ちで上に配置した棒に野菜を干している。見るからに怖い。それではと、脚立を作製した、久しぶりの工作作業だ。もう5,6年にはなろうか、何度か改良しつつ今も現役の水車が水路で元気よく回っている。

  

 明日21日は二十四節気 小満(しょうまん)。あまり聞きなれない二十四節気かも知れない。”あらゆる命が満ちていく時期で万物がすくすくと育つ季節”の意味のようだ。農家にとっては麦の収穫・田植えの準備など活気に満ち溢れる頃だ。その一つとも言える蚕の世話。七十二候 小満初侯 蚕起食桑は蚕が桑の葉を食べ元気に成長する頃でもある。”養蚕”、もうほとんどの人は知らないのではないだろうか。そういう私も、親父・兄貴が養蚕をやっていた親戚へ行き、夜通し世話をしたことを聞いたくらいで私自身は手伝いの経験はない。そんな私でも今の時期は忙しい。咲き終わった椿・ツツジ・コデマリ等々の花後の剪定、伸びる草木への支柱・棚の追加、金魚・メダカの卵の世話更に近年はジャコウアゲハの餌ウマノスズクサの保護が加わった。草木の花の開花・実り、金魚・メダカの卵の孵化そして間もなく卵から幼虫になったジャコウアゲハがサナギになり蝶に羽化を始める。実りは茱萸(グミ)から始まっている。今年はヒヨドリが全く来なくなり茱萸の実を独り占めしている。が、茱萸の実は甘みを感じた後にちょっぴり渋みが残る。ヒヨドリが来なくなった一抹の淋しさの味か。

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5月16日(旧4月16日)立夏末候 竹笋生(たけのこしょうず)夏ロウバイ イブキジャコウソウ バイカウツギ 鳴子百合

2022年05月15日 | 景色

 ここ数日、日中はほどほどの暑さなのだが朝晩が寒い。年齢とともに寒暖の差が身体に堪えるようになった。立夏も過ぎた、朝晩もそれなりの気温になって欲しいものだ。初夏の花が咲き始めた、夏ロウバイだ。丸い蕾も可愛らしく良いものだ。

  

 木々・草花を見ていると花は勿論のこと、蕾も種子も楽しいものが多い。蕾は朴ノ木だ。木で一番大きい花と言われる朴ノ木、蕾も大きい。そして実は花梨だ。成長して長細い実となるものは実が小さい時はこのような形のものが多い。カリンの実は垂れ下がるでなく枝に立つように実が生る。

  

 近くの伊吹山は薬草の宝庫と言われている。麓では薬草風呂のある町も2,3ある。その薬草の一つ、イブキジャコウソウ(伊吹麝香草)だ。背丈が10cm程度の草花だ。発汗・強壮作用があり民間での風邪薬などに使用されるようだ。名が示す通り芳賀が強く、入浴剤にも使用される。

  

 バイカウツギ(梅花空木)も咲き始めた。梅の花に似ていると言われるが花弁が梅に比べて大きい。純白の花だ。

  

 ホウチャクソウ・アマドコロに遅れることほぼ2週間、鳴子百合が花を付けた。ホウチャクソウ・アマドコロに比べて葉が細く、一見ササの葉のようにも見える。実も細く小さい。

  

 柑橘類の一つ、レモンの花だ。多くの柑橘類は白い花弁が多い。それに比してレモンは薄いピンク色と言いたいがピンク色は花弁の外側で開花した花は白い。 

  

 明日5月16日は七十二候 立夏末候 竹笋生(たけのこしょうず)だ。遅くない?と感じないでもない。が、今の時代に我々が食べることが多いのは孟宗竹の筍だが真竹は今頃からが旬である。河川敷ではこの竹が多いように思う。真竹の筍は根ではなく30cmから1mぐらいの時に切り取り、土中の部分は食べない、結構美味い。我が家の果物の木は断トツで柑橘類が多い。柑橘類が好物の一つであること・水はけのよい土手が敷地内にあることが理由と言いたいが、もう一つ大きな理由がある。柑橘類は5月頃に花が咲いて実が生り始め、晩秋までかけて大きく成長して、その後だんだん色づいてくる。収穫は12月から2月初めと言うところだろうか。即ち、一つの木で長く楽しめる。殆ど、何もしなくても9ヶ月から10ヶ月、成長を楽しめる。裏を返せば無精者には向いていると言うところか。無精者?勿論、私のことです。

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 5月11日(旧4月11日)立夏次候 蚯蚓出(みみずいずる) キジ 卯の花 箱根バラ(山椒バラ)花筏(ハナイカダ)ナンジャモンジャ

2022年05月10日 | 景色

 1月15日の小寒末候”雉始雊(きじはじめてなく)から間もなく4ヶ月。田の畔・茶畑から毎日のようにけたたましいキジの鳴き声が聞こえる。家の近くの茶畑にいたキジだ。

  

 子供の頃に覚えた唱歌は忘れないものだ。♫卯の花の匂う垣根に時鳥 早も来鳴きて忍び音もらす夏は来ぬ、の卯の花だ。ところで、この”夏は来ぬ”の唱歌、2番以降は全く思い浮かばない。調べてみた、2番は。♫さみだれのそそぐ山田に早乙女が 裳裾ぬらして玉苗植うる夏は来ぬ、だった。風景が浮かぶ、いいー。

  

 他の花ではそうならないのだが、不思議と5月と言えばアヤメ(文目・菖蒲)が浮かぶ。子供の頃に遊んだ花札、5月は菖蒲だった。子度の頃に花札で遊んだ?どんな子供や。そや、花札は任天堂製だった。白い花はアイリスだ。

  

 研究所時代、開発商品を箱根大涌谷の博物館に納入した。博物館の展示・操作担当の方に頂いた箱根バラだ。葉が山椒に似ているので山椒バラの1種だと思っている。花弁が淡い色で可憐だ。

  

 何とも楽しい花、ハナイカダ(花筏)だ。葉に花が咲く。葉の中央につく花を筏に人が乗った光景と見ての名前のようだ。珍しい花で見ていて飽きない。

  

 もう一つ、楽しい花を。木に雪が積もったように見えるヒトツバタゴだ。別名ナンジャモンジャで愛されている。ナンジャモンジャの呼び名はヒトツバタゴの他クスノキ・ニレ更には菩提樹の花でも呼ばれる。が、今やヒトツバタゴ=ナンジャモンジャの感がある。

  

5月5日が立夏だった。土日は真夏日で暑かったが、昨日は最高気温が20度を割り17度と寒かった。17度前後は我が地岐阜では3月中旬の気温らしい。明日11日の七十二候は立夏次候 蚯蚓出(みみずいずる)だ。ミミズは他の生物に比べて少し遅れて冬眠から目覚めるようだ。春の、いや季節的には夏の午後、ベランダに手作りの小さい置台と椅子を出しコーヒーを飲む。花の名前は当然、人が付ける。花に物思う心があれば名前を何と感じるだろう、と空想の世界へ。私が知る最も気の毒な名前はその花の匂いから付けられたヘクソカズラ(屁糞蔓)だ、可愛い花なのだが。”何て名前だ!人情蔓(ニンジョウカズラ)ぐらいにしてよ(花の声)。じゃあ、ナンジャモンジャは?う~ん、花から言えば、ドンナモンジャでどうじゃ(花の声)。

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