花・昆虫との田舎暮らし暦

田舎暮らしも13年目、木々・草花・鳥・昆虫等々、自然は初めて知ることが多く楽しい。色々な経験を紹介していきたい

ナツメ ポポー ムベとアケビ ショウジョ草 オニヤンマ 烏瓜の花

2024年08月29日 | 果実・花

 大型台風10号の動きが極端に遅い。しかも九州に上陸した後、日本を縦断するコースを取りそうで落ち着かない日々だ。今週初め、雨の合間にナツメを収穫した。ナツメ(棗)の名は”夏に芽を出すことからの夏芽”に由来する。6月ごろもう多くの木が新緑に揺れている頃・枯れたかと思う頃に芽を出す。梨と林檎を掛け合わせたような味と言われているがなかなか美味だ。

  

 こちらの大きい実はポポーだ。濃厚な甘みでマンゴーとバナナを合わせたような味と言われる。味からして原産地は東南アジアと思い込んでいたがアメリカ東海岸のようだ。明治期に日本に持ち込まれ、市場への流通を考えたようだが傷み、特に皮の黒ずみが早く断念したとか。そのため”幻の果実とも言われている。昨年は不作だったが今年は豊作、多くの人に味わってもらえそうだ。

  

 ポポーと同じようなスピードで育つとして花・実成を紹介した2つの実の現状だ。蜘蛛の巣の向こうで育つのは郁子(ムベ)だ。ポポーに比べると丸い。そしてもう1枚が野に実るアケビだ。熟すのはポポーが最も早く今頃8月の終わりごろから熟し始める。ポポーは落ちる時が完熟と言われているので一部には網袋を被せて袋と地表を毎朝見回っている。次はアケビで10月初旬。最後はムベ、10月中頃から赤く熟し始める。ブドウ・柿・梨が主力の実りの秋!楽しみな時期だ。

  

 葉の色が変化し美しい草木はいろいろある。初夏に白く変化する半夏生が最も知られていると思うがこの草花もキレイだ。ショウジョソウだ。テラスの階段の隙間から生えた。緑の葉の中心が鮮やかな橙色に変わる。真ん中に白い小さな花も見える。葉の色が変わる草花、半夏生もそうだが花はあまり目立たない。

  

 このトンボを見るのは何年ぶりだろう、”トンボの王様”とも言われるオニヤンマだ。日本最大の大きさで威風堂々とした飛び方は前から来るとついつい道を空けたくなる

  

 前回紹介したカラスウリの花、最後にこんな大きさの花が見られた。直径は10cmを超え15cmぐらいはあったように思う。カラスウリの花は一夜花、こんな形に閉じていた。

  

 余りに美しさに興味が沸き、調べてみるとカラスウリの花は雄花と雌花があるようだ。ネットの写真と比べるとこの花は雄花のようだ。雌花は花の根元に実となる膨らみがあるようなので早速、探しに行ったが見つからなかった。こうなると花探しは1年後になる。もう1年、生きる目的が増えた。忘れないように早速、使用しているスマートフォンの予定表に書き込んだ。”8月15日カラスウリ雌花”、この記述の意味がわからなくならないようにしなければ・・・。

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アサガオ 高砂百合 キアゲハ ナガサキアゲハ カラスウリの花(一夜花)

2024年08月22日 | 果実・花

 青色のアサガオ、夏の朝に清々しい。過日紹介した”団十郎”他毎年、花の終わりに種を採取し植えているようだ。この色もお気に入りのようだ。

  

 色々と咲き続けてきた百合、いよいよ最後の種が咲き始めた、高砂百合だ。台湾原産の帰化植物で名前は台湾の古称高砂国に由来するようだ。日本に自生する百合の原種テッポウユリに似ていることもあり広がったようだ。繫殖力が強く、我が家では駐車場を取り囲むように咲いている。

  

 幼虫の餌となるウマノスズクサを育てていることから多く飛ぶジャコウアゲハに混じり、他種のアゲハ蝶も来訪してくれる。その1種、キアゲハだ。ジャコウアゲハに比べて飛ぶ速度が速く、なかなか写真に納まってくれない。この日はお腹が空いていたか玄関先のヒオウギの花に長く留まってくれた。羽の模様が美しい蝶だ。

  

 もう1種、棒樫の葉で休む蝶がいた。大きな蝶で白い模様が目立つ。調べてみるとナガサキアゲハの雌だ。雄は白い模様が無く黒っぽい色をしているようだ。当然、何故ナガサキアゲハとなる。シーボルトが最初に発見したのが長崎だったから、の理由のようだ。

  

 珍しい花が玄関先で咲いた。秋に赤い楕円状の実がなるカラスウリの花だ。美しい神秘的な花と知っていた女房殿が花のつぼみを見つけ持ち帰ってきたようだ。

  

 不思議な形状の花に魅入られる。しかもこの花、一夜花で朝には閉じてしまう。甘い香りもあるようだ。何故、カラスウリの名?となる。調べてみると”カラスが好きな実だから”と言われているがそうでもないのではと思う事象がある。秋の散歩時に橙色になったカラスウリをよく見かける。あの貪欲なカラスが好きならすぐになくなりそうなものだ。カラスの貪欲さには結構、腹立たしい思いをさせられてきた。金魚を襲われないよう柵上の囲いを造り、僅かな隙間にもテグスを張ったがそれでも、ある年に狙われ多くの金魚が取られた。また、ビワの実に被せた袋をことごとく破られたこともある。一番、気に障るのは勝ち誇ったようなあの鳴き方、”カーカー、アホーアホー”に聞こえる。

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木槿(ムクゲ) 桔梗 アピオス モミジアオイ アブラゼミ ノシメトンボ

2024年08月16日 | 果実・花

 立秋も過ぎたと言うのに盛夏の天候が続いている。暑さもさることながら今年は雨が少ない。草花の水やりが欠かせない日々が続いている。写真は木槿で10日ほど前のものだが今も咲き続けている。木槿は木の花で剪定が必要だが幹だけ残し、ちょんちょんに切る。それでも毎年、同じくらいの花を付けてくれる頼もしい木だ。

  

 白い桔梗だ。紫色の花が咲き終わるころに咲き始める。秋の7草の1種に朝貌(あさがお)とあるが桔梗のことのようだ。桔梗は地上の部分が枯れた後に根を掘り出し乾燥させたものが桔梗根と言う生薬になる。鎮痛・解熱など風の治療に使用されて来た。

  

 蔓植物アピオスの花だ。北米原産のマメ科の植物で非常に栄養価が高く、キクイモ・ヤーコンと並び世界三大健康野菜に数えられている。北米では貴重な栄養源として重宝されてきたようだ。

  

 夏らしい花が咲き始めた、モミジアオイだ。アオイ科の宿根草で毎年、今年4生まれた金魚・メダカを育てている容器の近くで茎を伸ばし花を咲かす。茎は2m近くまで伸びる。ハイビスカスを思わせる花だ。

  

 夏はセミの天下、朝早くから鳴き始める。写真はアブラゼミだ、クマゼミを撮りたかったが高い幹で鳴く上に近づくと鳴き止み、なかなか難しい。セミの鳴き方を聞いていると面白い。アブラゼミは押し殺したような声で”ジージー”と鳴き、今の時期、もう1種の主役クマゼミは"シャンシャンシャン・・・”と鳴くのだが身体を振りながら力いっぱい鳴いているように見える。もう一種、トンボも多い。写真はノシメトンボの名だ。前回紹介したシオカラトンボが最も多いがノシメトンボそしてアキアカネも飛び始めた。

  

 明けて16日である。昨夕、ブログを書いている途中で暮れ始めたことに気づき私の日々唯一(?)の仕事アジサイの水やりに出た。暗くなるのが早いと感じたのは雨雲が空を覆っていたからだ。夕立が来そうだがと思いつつ、いつもより少なめに土手のアジサイ1株毎にバケツ1杯づつの水を6株に与えた。戻り夕食を食べ始めるや否や雷鳴混じりの大雨に風も加わり大荒れの天気に!が、20分もなかっただろう、さーと静かになった。久しぶりの雨から明けて今朝は不思議なことが。セミの鳴き声が全く聞こえない。”一雨ごとに季節が移る”と言うがこのことか。セミは復活するか、明朝が楽しみだ。それにしても今日も暑い!暑さはまだ留まりそうだ。

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秋の七草3種 ヤハズ薄 ハギ 河原撫子 ブラックベリー 朝顔(団十郎)シオカラトンボ2色

2024年08月08日 | 果実・花

  昨日は立秋だった。真夏(大暑)から初秋(立秋)へ。が、近年は秋の気配が漂うにはほど遠く、最も暑い時期の継続に近いせめて草花だけでもと7草を探す。先ずはススキ、白い模様が見える、ヤハズ薄だ。模様が鷹の羽のようにも見えることからタカノハススキの別名もある。ススキは茎が中空のため、神様の宿り場になると信じられてきた。また、魔除けにもなると考えられた。お月見のススキは災いなどから収穫物を守り、翌年の豊作を願う意味が込められている。

  

 2種目は萩だ。門から道への脇に植えられている。枝が伸びると道にはみ出し、ひもでフェンスにからげている。小さい愛らしい花を付けるが生育旺盛でここでも1mを超えてきたが、もう1か所にある木は2mぐらいまで伸びる。

  

 3種目は初夏に紹介した河原撫子だ。今もしっかり花を付けている。秋の7草で言う撫子は本種のようだ。ヤマトナデシコの別名もある。

  

 フェンス沿いに伸びた枝に塊になった赤い実が見える、ブラックベリーの熟する前の実だ。梅雨時からの天候不順のためか今年は実りが木々によってかなり異なる。このブラックベリーはたくさんの実を付けたが、ここ数年、多くの実を享受できたブドウはダメだった、ハウス内の暑さ・水不足などが要因かも知れない。ブラックベリーは2枚目の写真のように黒く熟れる。桑の実を大きくしたような実、ジャムにして用いている。

  

 遅ればせながらだがアサガオがやっと多くの花を付け始めた。薄い茶色と言えるだろうか、渋い色合いで”団十郎”の名がある。歌舞伎の市川團十郎が得意とした演目”暫(しばらく)で着た着物の色と似ていたことから付いた名のようだ。アサガオとしてはかなり名の通った品種で多くの愛好者がいるようだ。

  

 7月の終わりごろからトンボを多く見かけるようになった。その大半はこの種シオカラトンボだ。シオカラトンボと言えば青い1枚目の写真のようなトンボを思うが塩辛トンボは少し異なる色のトンボが多くいるように思う。青い種は雄、そして黄色に近い色は雌だ。メスはその色からムギワラトンボの別名がある。 

  

 トンボは俳句の世界では秋の季語だ。暑さが和らぎ、爽やかな風の時期に飛ぶトンボを見るのは良いものだ。トンボは7月中旬の盛夏の頃から飛び始め、立秋の今頃から一段と増えるように思う。これに対して蝶は春の季語。が、蝶は長い期間、舞う。そのため、俳句ではこれから見る蝶は秋の蝶、冬の蝶と詠まれている。季語 秋としてのトンボはこのシオカラトンボ、オニヤンマなどが中心のようだ。トンボでも梅雨から初夏のころに飛び始める種もある。イトトンボは取り分け早い。このイトトンボそして夏に現れる赤とんぼ”夏茜”は夏の季語、ちょと戸惑う。”とんぼ釣り今日はどこまでいったやら”、江戸時代の俳人加賀野千代女の句である。

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オオケダテ ブットレア ミソハギ パイナップルリリー オトギリソウ ハス

2024年08月01日 | 果実・花

 2mぐらいまで伸びた茎の先に紅色の花が垂れ下がるように咲いている、オオケダテだ。漢字では大毛蓼で大きくなる蓼で茎に毛が生えているような手触りからの名。”蓼食う虫も好き好き”と言う言葉があるがこの草花は同じタデ科のヤナギタデ類のことのようだ。存在感のある草花だ。

  

 “蝶の好きな花”と言われるブットレア、ジャコウアゲハもよく来ているがモンシロチョウなども来る。以前に紹介したカワミドリと同じく、花の形状が蜜を吸いやすいのだろう。ブットレアの花は上へ上へと長く咲き続ける。蝶にとってはうれしい花なのかも知れない。

  

 細かい花が連なっている花がある、ミソハギ(溝萩)だ。湿り気のある溝に生えることからの名のようだ。が、もう一つ別の説がある。昔の風習の様だが”花のついた一枝で盆の供え物に水をかけて浄めたようだ。これを禊萩(みそぎはぎ)と言い、これが略されてミソハギとなったとの説だ。

  

 鉢植えにしている花だが今年はたくさん芽を出した。その花姿から和名でパイナップルリリー、面白い形状の花だ。ギリシャ語で”きれいな髪の毛(あるいは髪飾り)”を表すユーコミスの名がある。株分けで増えるようだがやったことはないようだ。葉挿しでも増やせるようなので長い葉から増えたのかもしれない。

  

 家の周りの通り道脇に50cmぐらいの背丈で黄色い小さな花が咲いている、オトギリソウだ。このオトギリソウ、漢字では弟切草だ。曰くのありそうな名だ。謂れは鷹匠兄弟が秘密にしていた秘伝の鷹の傷薬である薬草を弟がばらしたことを怒った兄が弟を切り殺したことからの名のようだ。平安時代の伝説だ。

  

 駐車場横のフェンスに広がるテイカカズラの下、水を貯めた甕からグングン伸びた茎の先に白い大きな花が咲いた、蓮の花だ。1枚目の写真で右下に2つ目の花茎そしてツボミが見える。

  

 ハスとレンコンは同じものだ。ハスは植物名で全体を言い、レンコンはハスの地下肥大茎を言い、漢字では蓮の根で”蓮根”だ。蓮と言えば蓮の花に座る仏様を思い出す。これは仏様の住む浄土には蓮華が咲いていると信じられていることからだ。ハスは仏教生誕の地インドの国花でもある。東京単身生活を終えた60歳過ぎから寺巡りをしていた先輩に頼んで同行させてもらった。多宝塔・三重塔及び五重塔の塔巡りを中心に西国三十三所にも連れて行ってもらった。月に1,2度3年余り、旅をした。南は山口県の瑠璃光寺五重塔そして北は出羽三山羽黒山の五重塔まで巡った。60歳前半での長い期間の旅だった。今考えると殆ど年齢を考えることなく達成出来た。”年齢を10歳若く考え行動しよう”と提案する人がいたように思う。10年前か、確かに疲れ、ひいては年齢を思うことは少なかったように思う。無茶はしない範囲でこの猛暑の夏を楽しみ、乗り越えたいものだ。

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