ここ数日の寒さで一気に池田山が色づいた。桜前線が山を上るため紅葉前線も、と勘違いするが紅葉は下がって来る。里で今、目立つのは柿。実が残っているため一層、秋の色が濃い。
我が家での一番はこの木ニシキギである。庭のあちこちで見かけるが玄関先の木が一番、鮮やかだ。黒い殻に包まれた朱色の実も美しい。
そのニシキギの横にある沙羅も綺麗な色を見せる。そしてリョウブである。広がり過ぎているので少し切りたいが葉の落ちるのを待つ。
黄葉と言うよりミカンの色が目立つ、スダチの木だ。地元徳島県から買って帰るのはお盆頃で実が青い。香りを楽しむのはその頃が良いのだろう。我が家ではすっかり熟すのを待ち、絞って飲む。山茱萸(サンシュユ)の実も熟れてきた。光沢があり綺麗だ。
もう一度、遠くからの池田山、手前に見える丸く紅葉した木は欅だ。そして大津谷のキャンプ場だ。手前の葉がもう落ちてない木はヤマザクラだ。ヤマザクラは”花より葉が先”なのでもう散っている。奥に見える木は多分、欅と紅葉そして、キャンプする人々のテントが並ぶ。形と言い色合いと言い、見ていて飽きない。
次回に紹介する予定だがサザンカの花が咲き始めた。先日の朝日新聞天声人語に”サザンカ・ツバキは何故、寒い冬に咲き、花は赤い?”の記事があった。植物学者多田多恵子さんが解説されている。サザンカ・ツバキなどは鳥に花粉を運んでもらう鳥媒花(ちょうばいか)と言うそうだ。鳥の餌となる虫がいなくなる冬は狙い目、たくさんの密を用意しヒヨドリ・ツグミなどを誘う。花が赤いのも鳥たちを引き付ける色なのだそうだ。出典は多田さんの著書”したかたかな植物たち”。”したたか(強か)”と言う言葉に魅かれ早速、ネット注文した。この“強か(したたか)”と言う言葉、どちらかと言うと悪いときに使う言葉でずる賢いような意味がある。が、本来は“強くて容易には屈しない”と言う意味があるようだ。”もうこの歳、強かに生きるか”。狙いは後者だが・・・前者のところも・・・。