花・昆虫との田舎暮らし暦

田舎暮らしも13年目、木々・草花・鳥・昆虫等々、自然は初めて知ることが多く楽しい。色々な経験を紹介していきたい

8月28日 七十二候 処暑次候 天地始粛(てんちはじめてさむし)渋柿の収穫 シュウカイドウ ヤマボウシの実

2022年08月27日 | 出来事

 薪棚の前の高砂百合が咲き揃った。茎の長さが1mを超える。これが車の進路を妨げるため、車の感知装置が”障害物、障害物・・・”とピーピーと鳴る。仕方ない、前に倒れないように綱を張り止めた。

  

 木々の合間に花が咲いている、シュウカイドウ(秋海棠)だ。草花も晩夏から秋に変わりつつあるようだ。松尾芭蕉の句で秋海棠を詠んだものを見つけた。”秋海棠西瓜の色に 咲きにけり”。

  

 同じような色の花を見つけた、ホウセンカ(鳳仙花)だ。子供の頃の記憶は花よりも種だ。種を摘まむと弾けて種が飛ぶ。飽きずにいくつも摘まんだような・・・。今に知る話だが花ことばは”私に触れないで”、ダッテ・・・。

  

 ヤマボウシ(山法師)の実が熟れ始めた。奥にある緑色から手前の橙色に染まり始めている。もう少し、黒っぽくなれば食べごろだ。昨年はヒヨドリに狙われ、口に入らなかった。今年は少しは、と警戒しているが、さて。

  

 先日紹介したモミジアオイの花に大きなアゲハ蝶が来た。調べてみるに以前にもきたことがあるナガサキアゲハではないかと思う。ジャコウアゲハに比べると一回り大きい。

  

 明日8月28日(旧8月2日)は七十二候 処暑次候 天地始粛(てんちはじめてさむし)だ。まだ日中は暑さが続くが朝夕は少しづつ涼しくなるころで秋雨前線が現われ秋の気配が感じられ始める頃の意味のようだ。秋雨前線とはこの頃、日本の南岸沿いに現れる停滞前線で秋霖前線とも言われ雨が多くなる季節、2,3日前から雨マークがない日がない。

  

 その雨の合間、渋柿の収穫が行われていた。と言っても熟した柿ではなく青柿だ。今頃の青い渋柿の収穫は柿渋を造るためのものだ。隣の揖斐川町そして池田町はこの柿渋を取るための渋柿が植えられている。名前は田村柿とか、オー!田村柿は干し柿にしても美味しいようだが柿渋用としても京都の天王柿と並び良いようだ。池田町では茶畑の中に植えられたものが多い。夏の日照りからお茶の葉を守るために植えられたとか。近年はお茶を機械で収穫することが多くなった。柿の木があれば出来ないためか下にあったお茶は止め、渋柿畑になっているところもある。子供の頃の夏、川に仕掛けるはえ縄に使用していた小糸が水で弱くなるため、小糸に柿渋をすり込んで強くした覚えがある。かれこれ60年近く前の話である。田村柿、良い名、渋い!

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8月23日 二十四節気 処暑 七十二候 処暑初候 綿柎開(わたのはなしべひらく) ニワナナカマド ルリヤナギ ナツメ

2022年08月22日 | 景色

  お盆が明け期待通りに朝晩はめっきり涼しくなった。が、今年は雨が多い。今日も降ったり止んだりの天候で湿度が高い。以前はお天気により膝が痛いなどの天気痛なるものがあったように思うが近年は加えて天気病なるものも言われている。私もその一人のようで低気圧が近づくと怠さ・頭痛が、と言う気がする。ニワナナカマドが再び咲き始めた。この花、初夏の頃に咲きそしてもう一度秋に咲くようだ。ナナカマドにある紅葉・赤い実で楽しめることはないがこれはこれでまた良しだ。

  

 赤いシクラメンが一輪だが咲いている。他の草花の陰に置いていたためか今頃咲いた。そしてカワラナデシコ、初夏に咲いていた花が改めて咲き始めた。カワラナデシコは秋の7草の一つ、これからが本番と言うところか。

  

 ふにゃふにゃした木の先、花が見える。ルリヤナギ(瑠璃柳)の名のようだ。もう少し小さい木に花が付いていると良いのだが蔓と言うか茎が長すぎる。葉が柳に似ていることからの名のようだ。

  

 ナツメ(棗)の実が熟れ始めた。今年は今までで一番の実りになった。ナツメは芽が出るのがとても遅く、毎年心配する。5月終わりごろだろうか、やっと芽が出る。夏に芽と言うことから夏芽(ナツメ)の名のようだ。ナツメは鉄分・カルシュウムを含んでおり実は大棗(たいそう)、種子は酸棗仁(さんそうにん)と言う生薬になる。葛根湯にも配合されているようだ。

  

 ハウスに植えて4年目、伸び放題に放置したブドウ、今年は鈴なりだ。ブドウは好きな果物の一つ。毎日、収穫し食べている。が、今年は方法を学び剪定をしなければと思っている。

  

 明日23日(旧7月25日)は二十四節気 処暑だ。”処”は止まる・留まるを表し、暑さが止まり、少し和らぐ頃の意味だ。我が郷では盆が明ける頃には朝夕の暑さが収まり過ごしやすくなる気がする。今年もそう感じる。七十二候は処暑初候 綿柎開(わたのはなしべひらく)だ。綿を包む柎(はなしべ)が開き、フワフワの綿が現われる頃を表す。我が家でも2,3株植わっているがまだ綿は見えない。先日、スズメバチに刺されたことを記したがその後の1週間で小さい黒い蜂に3度刺された。蜂は7~8月頃に巣を作り卵・幼虫を育てるようでこの時期に巣に近づくのは危険のようだ。例年になく今年は8月に木々を切るなど動き過ぎたか。これ以上、蜂に刺されるのはアナフィラキシー症状に至る危険性がある。じっと本格的な秋の到来を待とう。

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8月18日 七十二候 立秋末候 蒙霧升降(ふかききり、まとう)

2022年08月17日 | 景色

 今年はトンボが多いと以前に記した。蝶は優雅に飛ぶものと急かされているように飛び、なかなか留ままらないのがいる。トンボもなかなか止まった姿を見せてくれないものもいるが多くは止まったまま動かない姿を見せてくれるものが多い。先日の黒い羽のイトトンボと羽の先に色がついているのでイシメトンボ熨斗目ではないかと思う。羽のマークが熨斗目に似ていることからの名でアキアカネと同じ科に属する体調4,5cmの小さいトンボだ。

  

 シオカラトンボの1種ではないかと思う。のんびりと寛いでいた雌のトンボ、オスが来て合体だ。蝶は合体したまま飛ぶことはないがトンボはこの形で飛んでいるのを見かける。トンボは意外にも肉食、飛んでいる昆虫などを捕まえるようだ。”蜻蛉釣り今日はどこまでいったやら”、江戸時代の女流俳人 加賀千代女の名句だ。

  

 子供のころから名を知る露草だ。鮮やかな水色の花に惹かれていたか野草としては、多分唯一、名前を知っていた花だ。今見ても緑色の葉に淡い水色、良いものだ。

  

 こちらはこの地へ来てから覚えた草花だ。花の名があれ?何だっけ?となることは年齢もあるかよくある。が、この花の名は決して忘れない。ヘクソカズラだ。漢字で屁糞蔓、花も葉も臭いらしいが鼻が悪くなってから知った花、匂いはわからない残念と言うか幸運と言うか・・・。

  

あちこちで高砂百合の蕾が見えるようになってきた、咲き出したものもある。薪棚の前で伸び育ったものだが、強い花らしく散歩道でもよく見かける。今頃から初冬まで長く楽しめる花だ。

  

 我が家から北方に見られる山々だ。山越えをすると福井県に入る。この山なみ、よくこのような霧が発生し稜線を降りてくるのことが出来る出来る。我が郷、西に池田山、東に岐阜城のある金華山、遠くに恵那山と山々に囲まれ、南方に濃尾平野が広がる北の果てに位置する。見える山々は色々な風景を見せてくれる。北の方角はこの霧が織りなす光景に魅せられる。

   

 お盆が明け、交通渋滞の映像をこれでもかと見せられて3日目、やっと落ち着いてきたようだ。明日18日(旧7月21日)は七十二候 立秋末候 蒙霧升降(ふかききり、まとう)だ。蒙霧(もうむ)とは立ちこめる深い霧のこと。朝晩の冷え込みで霧が発生しやすくなる頃という意味だ。確かに我が郷も毎年、お盆が明けると朝夕は涼しさを感じられるようになる。今年の夏は全国的に猛暑日と豪雨の繰り返しだった。東京は猛暑日数を更新したとか。毎年毎年、暑くなっていると感じるのは歳のせいばかりではないようだ。我が郷、北の方角の山なみによく霧がかかる。山の嶺に沿い広がる霧は美しい。散歩時でも一度は北の山々が正面に見える道を歩いている。

”霧しぐれ富士を見ぬ日ぞ面白き”、松尾芭蕉の句である。

 

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8月13日 七十二候 立秋次候 寒蝉鳴(ひぐらし なく)パイナップルリリー  モミジアオイ ショウジョウソウ

2022年08月12日 | 出来事

 3度目の梅雨末期のような豪雨が続いた先週から今週、南から北まで各地で被害が相次いだ。被害に見舞われた方々には心からお見舞い申し上げます。我が町も例外ではなく、1日だけだが集中豪雨で杭瀬川に洪水警報が出た。幸い災害には至らず胸を撫でおろしている。杭瀬川は谷崎潤一郎氏の”細雪”の中で蛍狩りの地として描かれた場所だ。近年、朝顔の種類が豊富かこんな花が咲いている。色合いがちょとキツイ。

  

 鉢植えだがパイナップルリリーが咲き始めた。食べるパイナップルが生えているのは20年近く前にフィリピンの友達を訪ねたときにパイナップル畑で見た。葉の形とかは似ているように思うが・・・もう記憶が薄い。

  

 繁殖力が強い草花が多くの場所で咲いている、ペニーロイヤルミントの名のようだ。連れ合いは草花を良い草・悪い草と分けている。この草は良い草花、虫除けになるとかもあり広がるままに置いている。高く伸びる草花ではなく横に広がる草花、いいっか。

  

 高い位置で大きな朱い花が咲いた。モミジアオイの名のようだ。花に似合わない名前と感じるが葉の形がモミジに似ていることからの名前のようだ。

  

 ショウジョウソウ(猩猩草)の葉色が変わり始めた。葉の色が変わることで最も知られているのは半夏生だろうか。7月初めごろがピークだった半夏生の葉色、今はもう白色から元の緑色に戻っている。

  

 以前は畑でニーニーゼミの抜け殻を見るだけだったが近年、家の周りでアブラゼミの抜け殻、空蝉を見る。アブラゼミは欅が好きなようで玄関前の薪置き場に沿って並ぶ欅でたくさん鳴いている。耳鳴りと区別できない鳴き方、ジージー・・・。

  

 明日8月13日(7月10日)は七十二候 立秋次候 寒蝉鳴(ひぐらし なく)だ。ヒグラシ、今は蜩の字が使われる。蝉は夏の到来とともにニーニーゼミからアブラゼミ・クマゼミと続きヒグラシ・ツクツクボウシだ。騒々しくなくアブラゼミ・クマゼミは暑苦しく感じるが朝夕に鳴くヒグラシのカナカナカナの声は夏の終わりを思わずにはいられない。我が郷ではまだアブラゼミ・クマゼミが主流だ。お盆が終わり、朝夕が涼しくなりヒグラシが鳴くころが待ち遠しい。今年は早い梅雨明け・早い猛暑そして何度かの豪雨の異常気象が影響しているか自然界でも異常があるようだ。ブログでは2020年9月4日に紹介したリュウゼツラン(竜舌蘭)、今年は”咲いた!”の連絡がもう10ヵ所を超えるとニュースキャスターで伝えていた。100年に1度咲く花と言われているリュウゼツラン、今年は当たり年のようだ。また先日、スズメバチに刺されたことを記したが今年はスズメバチの活動も活発でいつもの年の2倍ぐらい駆除の要請が業者さんにあるとか。我が家でも連れ合いも被害に。2倍だからと言って2人も刺されることはないのに・・・。

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8月7日 二十四節気 立秋 七十二候 立秋初候 涼風至(すずかぜいたる)サルスベリ クサギ 竹の花

2022年08月06日 | 景色

 立秋!秋である。まだまだ暑さは続くのだろうが言葉だけでも涼しく感じる。ここに来て朝顔が咲き始めた。アサガオと言えば夏休みの観察を思い出す。多くの人が同じ思いではなかろうか。アサガオとヒマワリは夏休みの花だ。

  

 サルスベリの花をあちこちで見かける。木の樹脂がツルツルしていることからの名、猿滑りだ。漢名は百日紅、これは花の寿命が長く、100日近く咲くことからの名前だ。花の期間が長いと言うこともあるか街路樹としても見かける。

  

 後述する竹が枯れている場所の一角にピンクがかった白い花が見える。クサギの花だ。クサギは葉の匂いから臭木の名だ。ピンク色に見えるのは顎、この後、顎はもっと強いピンク色になり花は藍色の実に変わる。この実を用いたクサギ染めがある。子供の頃に住んでいた近くにクサギがあり、触れると臭みが移るので敬遠していたのを思い出す。もう一つ、よく黒いアゲハ蝶がきていた。今なら名前を調べたろうが・・・残念。

  

 ジャコウアゲハを育てていることもあるか庭で多くの蝶を見る。加えて今年はトンボも多い気がする。多くはシオカラトンボの種だが先日、オニヤンマも見かけた。写真はイトトンボだ。イトトンボは胴体が細い上に羽も柔らかそうでフワフワと優雅に飛ぶ、見ていて飽きない。2つ目の青みがかったイトトンボは全長5cm前後、よく見ないと見逃しそうなトンボ、イトトンボだ。

  

 近くの竹林、今年も真新しい竹に花が咲いている。竹の花は120年に1度の定説(?)があるがこれは真竹でのデータのようで筍としてよく食べる孟宗竹は67年と言われているようだ、因みにこれは真竹だ。この竹、花が咲いたらどうなるのか。敷地内の竹は1つの地下茎で繋がっている。花が咲いても必ず枯れるものでもないようだが多くは枯れるようだ。

  

 竹の花は地味だ。イネ科で花は稲穂に似ている。物の本によると一つの敷地内にある竹が枯れるには3年かかると書かれていた。観察し始めて今年は3年目、さてどうなるか楽しみだ。

  

 明日8月7日(旧7月10日)は二十四節気 立秋だ。2月4日の立春、5月5日の立夏に続いて暦の上では3シーズン目の秋に入る。最初に秋を感じるのは弱くなった朝夕の日差しの中で、吹く風の涼しさだろうか。七十二候は立秋初候 涼風至だ。日中でも木陰に入れば涼しい風を感じられるようになるのは間もなくだろう。7月7日 小暑初候 温風至から1ヶ月、上手く決められたものだと思う。ところで季節には色が配されている。朱夏から白秋へ、この言葉だけでも涼しさが漂う。白秋と言えば繋がるのが北原白秋だ。”雨はふるふる 城ヶ島の磯に 利休鼠の雨がふる・・・”。”城ヶ島の雨”だ。高校生の頃に兄貴が持つ本を見ていたとき、裏表紙にこの詩が書かれていたのを思い出した・・・・50数年前の話だが。

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