薪棚の前の高砂百合が咲き揃った。茎の長さが1mを超える。これが車の進路を妨げるため、車の感知装置が”障害物、障害物・・・”とピーピーと鳴る。仕方ない、前に倒れないように綱を張り止めた。
木々の合間に花が咲いている、シュウカイドウ(秋海棠)だ。草花も晩夏から秋に変わりつつあるようだ。松尾芭蕉の句で秋海棠を詠んだものを見つけた。”秋海棠西瓜の色に 咲きにけり”。
同じような色の花を見つけた、ホウセンカ(鳳仙花)だ。子供の頃の記憶は花よりも種だ。種を摘まむと弾けて種が飛ぶ。飽きずにいくつも摘まんだような・・・。今に知る話だが花ことばは”私に触れないで”、ダッテ・・・。
ヤマボウシ(山法師)の実が熟れ始めた。奥にある緑色から手前の橙色に染まり始めている。もう少し、黒っぽくなれば食べごろだ。昨年はヒヨドリに狙われ、口に入らなかった。今年は少しは、と警戒しているが、さて。
先日紹介したモミジアオイの花に大きなアゲハ蝶が来た。調べてみるに以前にもきたことがあるナガサキアゲハではないかと思う。ジャコウアゲハに比べると一回り大きい。
明日8月28日(旧8月2日)は七十二候 処暑次候 天地始粛(てんちはじめてさむし)だ。まだ日中は暑さが続くが朝夕は少しづつ涼しくなるころで秋雨前線が現われ秋の気配が感じられ始める頃の意味のようだ。秋雨前線とはこの頃、日本の南岸沿いに現れる停滞前線で秋霖前線とも言われ雨が多くなる季節、2,3日前から雨マークがない日がない。
その雨の合間、渋柿の収穫が行われていた。と言っても熟した柿ではなく青柿だ。今頃の青い渋柿の収穫は柿渋を造るためのものだ。隣の揖斐川町そして池田町はこの柿渋を取るための渋柿が植えられている。名前は田村柿とか、オー!田村柿は干し柿にしても美味しいようだが柿渋用としても京都の天王柿と並び良いようだ。池田町では茶畑の中に植えられたものが多い。夏の日照りからお茶の葉を守るために植えられたとか。近年はお茶を機械で収穫することが多くなった。柿の木があれば出来ないためか下にあったお茶は止め、渋柿畑になっているところもある。子供の頃の夏、川に仕掛けるはえ縄に使用していた小糸が水で弱くなるため、小糸に柿渋をすり込んで強くした覚えがある。かれこれ60年近く前の話である。田村柿、良い名、渋い!