♫”貧しさに負けた いえ世間に負けた・・・”と言う歌詞で始まる歌があった。題名は”昭和枯れすすき”だ。暗い歌だが落ち込んだ時につい口ずさんでいた気がする。この頃、よくメロディーが出てくる”・・・い~え猛暑に負けたー”だ。お盆の台風で少しは、と期待したのだが涼しくはならず、我が家では幾つかの木の枝が折れた。クルミの木もその一つだ。クルミは好きな虫がいるようで毎年、こんな風に葉を食い荒らされる。落ちていたクルミの実だ。クルミの実は今はこんな風に皮が付いており秋に熟すとこの皮が割れて実(種)が出てくる。我々が食べているのはその種の中身だ。
あちこちで長く伸びた茎の先に百合の花が咲いている、高砂百合の名だ。花茎は長いものでは2mを超えるぐらいに伸びている。花は鉄砲百合に似ているがもう少し長いラッパ状の花弁を付ける。繁殖力が強くどんどん増えるため、近年は花が終わると種が落ちる前にさっさと切り倒している。
立秋(8月8日)も過ぎたというにアサガオはまだ我が世の春を主張している。唯一、名前の分かっているアサガオ”団十郎”だ。この色、確かに団十郎だ、と思ってしまうから不思議だ。
生薬にもなり、若芽は山菜として食することも出来る、と言う草花ツリガネニンジン(釣鐘人参)だ。生薬としては胃腸薬に利用される他、咳を鎮める効能があるとされているようだ。山菜としてはトトキの名がある。あくやクセがない淡泊な味わいで素朴な風味と書かれているが味わったことはない。
またまた軽トラックの前に鉢植えの花が増えている。女房殿が買い物時に寄せてもらう友達から貰って来るようだ。ピンク色の可愛い花が咲いている、ツルバキヤの名のようだ。先のツリガネニンジンと言い、このツルバキヤ、名を覚える訓練は老化対策には良いかと頑張っているが・・・忘れる方が多い。
朝一番、エアコンを入れる前の網戸に大きな昆虫が付いている。最初は室内からなのでお腹の部分が、そしてベランダへ廻るとこんな姿が。クビキリギスではないかと思う。鳴き声を知りたいと思ったが・・・自然の中で”鳴くまで待とう時鳥”の精神でと放置した。
その鳴き声の話だが、考えて見たらこの昆虫が鳴くかどうかも知らず、鳴き声が聞こえたとしてもどの昆虫かわからない。何という浅はかさだが”まっ、いいか”と年齢が簡単に許してしまう。
立秋を過ぎ3週間、蝉の鳴き声にクマゼミも混ざらなくなった。今は法師蝉のツクツクボウシ、ツクツクボウシ一色だ。この後に秋の声と感じるヒグラシ(蜩)のカナカナカナに代わる。梅雨明けを知らせるニーニーゼミに始まり、真夏の声のアブラゼミそして猛暑の中のクマゼミのシャンシャンシャンが。やっと法師蝉、そして最後にヒグラシの優しい声に。鳴き方だけで季節感を感じさせてくれる蝉の鳴き声だ。