歴歩

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糸島市・三雲・井原遺跡 遥か遠い海から渡った黄色と紫色のガラス小玉

2010年09月05日 | Weblog
(写真は、「発掘された日本列島2010年」で同遺跡の甕棺墓から出土したガラス小玉)

 糸島市(注1)の三雲・井原遺跡で出土したガラス小玉(弥生時代後期)に、国内では極めて珍しい黄色と紫色の小玉が含まれていたことが4日、分かった。
 黄色は直径約5mmで4個、2004年度の調査で甕棺の中から青、緑色のガラス玉と一緒に出土した。
 紫色は直径約1mmで185個、2006年度の調査で2基の木棺から中国鏡と一緒に出土した。
 成分について分析を依頼したとjころ、黄色はソーダ石灰ガラスで西アジアから北アフリカ、欧州に分布、紫色はカリウムを多く含むカリガラスで、インドから東アジアにかけて分布していることが分かった。
[参考:西日本新聞]

(注1)平成22年1月1日に、前原市と二丈町、志摩町が合併し、「糸島市」となる。

過去の関連ニュース・情報
2007.4.24 三雲・井原遺跡 井原ヤリミゾ地区発掘、王墓は発見できず、墓群から中国鏡とガラス玉
 前原市教委は23日、三雲・井原遺跡の井原ヤリミゾ地区の発掘調査で弥生後期(1-2世紀)の木棺墓、甕棺墓など計19基と、副葬品の中国鏡「内行花文鏡」(2枚分)や多数のガラス玉が出土したと発表した。但し、「幻の王墓」といわれる井原鑓溝(やりみぞ)王墓は発見出来なかった。
 2006.11月からの調査で、木棺墓4基、甕棺墓13基、土壙墓2基、祭祀土坑2基が出土し、木棺墓と甕棺墓の各1基から中国製の内行花文鏡の破片、更に木棺墓と甕棺墓の各2基から約1000個のガラス小玉、49個の紫色の粟(あわ)玉が見つかった。
 2004年度の調査では、王族のものとみられる墓群と、副葬品の方格規矩鏡や多数のガラス小玉が出土。今回の調査により墓群の範囲はさらに拡大したが、期待された伊都国で3番目の「王墓」は発見されなかった。
[参考:西日本新聞、毎日新聞]

2010.6.28 「発掘された日本列島2010」を見て
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