歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

明石市・寺山古墳 刀装具から銀象嵌が施された亀甲文の鳳凰が見つかる

2012年11月03日 | Weblog
 明石市は2日、同市魚住町錦が丘の寺山古墳(直径約15mの円墳、6世紀中頃)で、銀象嵌が施された刀装具の一部2点が見つかったと発表した。
 10年度の発掘調査で出土した鉄製品を保存処理しエックス線分析計などで調査した結果、大刀の鞘口につける金具とみられる3.9cm四方の鉄片(厚さ1mm)に、亀甲文の中に羽を広げた左向きの鳳凰1羽があしらわれているのが見つかった。 また、銀象嵌の山形文様がある幅2.5cm、長さ3.9cm、厚さ0・1cmの鉄片も見つかった。 大刀の鍔(つば)部分に付ける金具「鎺(はばき)」か、「鞘尻(さやじり)」の一部と見られる。
 6世紀前半に朝鮮半島で作られたとみられる同様の模様のある大刀が台所山古墳(群馬県)でも出土しており、また、朝鮮半島南部で4~6世紀の加耶の古墳からよく似た鳳凰の文様がある大刀が出土しているという。 日本で流行する6世紀後半より前に伝来したと考えられるとしている。
 23日〜12月24日に市立文化博物館の歴史展「明石の古墳2」で公開する。
[参考:神戸新聞、朝日新聞、毎日新聞]

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 大阪府河南町シシヨツカ古墳・銀象眼大刀柄頭
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八幡市・美濃山瓦窯跡群 奈良時代8世紀の瓦窯跡4基が見つかる 1基は窖窯から平窯に改修

2012年11月03日 | Weblog
 京都府埋蔵文化財調査研究センター(向日市)は1日、八幡市美濃山古寺の「美濃山瓦窯(がよう)跡群」の調査で、奈良時代の瓦窯跡4基が見つかったと発表した。
 瓦窯跡は美濃山廃寺北東にあり、昨年度の調査で確認された。
 4基のうち北端の1基(最大幅1・6m、長さ13m)は窖窯から平窯に造り替えられた。 窖窯として8世紀前半に造られた後、奥に掘り進む形で瓦を置く畦状の「有畦(ゆうけい)」を設けるなどし、2度にわたって改修した跡があった。
 平窯は窖窯より熱効率が良く、8世紀半ば以降瓦生産のため普及した。 美濃山廃寺以外でもこの窯の瓦が使われており、供給先の拡大により構造変化の必要性があったと考えられる。
 窯の内部からは軒丸瓦が見つかり、模様や土質が、北西約5kmの志水廃寺の出土物と一致した。
 瓦窯跡群からはほかに、同じ8世紀前半の窖窯1基と、8世紀後半に新たに造られた平窯2基が見つかった。
 現地説明会は3日午後2時から開かれる。
[参考:京都新聞、読売新聞]

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 女郎花遺跡

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