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羅州市・五良洞窯跡 窯11基を追加発掘、5世紀後半~6世紀初期にかけての甕棺製作場所と再確認

2012年11月07日 | 韓国の遺跡・古墳など
 国立羅州文化財研究所は7日、史跡456号・羅州五良洞窯跡(나주 오량동 요지)(注1)に対する第6次発掘調査の結果、窯11基、廃棄場4基、古墳2基など合計17基に達する遺跡を確認して、大型甕棺片をはじめとする関連遺物を多量に収集したと発表した。
 特に、本来窯の天井構造がどのようだったかを知ることができる窯内部堆積物や、底でアーチ型窯の天井彫刻とか天井を作る時に使った木材の支え跡などが収集された。
 窯構造や出土遺物から、五良洞窯跡の遺跡は5世紀後半~6世紀初期にかけて栄山江流域甕棺古墳に使った大型甕棺を製作した場所とみられる。 これまでの発掘調査で現れた甕棺窯は半径10km以内に集中分布することが明らかになり、さらに、甕棺以外の他の土器を焼いた窯は見つからなかった。 したがって、五良洞窯跡の遺跡が三国時代栄山江流域大型甕棺の生産と流通の中心地であることを傍証し、甕棺古墳社会の性格把握に重要な学術的糸口になると評価される。
 研究所は個別の窯に対する正確な年代決定のために放射性炭素年代測定(AMS)と光ルミネッセンス測定(光刺激発光、OSL)等の多様な年代分析をする予定という。
[参考:聨合ニュース]

(注1)史跡456号は、これまで、羅州 五良洞 土器 窯址(나주 오량동 토기 요지)と記していたが、今回「土器」が外して明記されている。

過去の関連ニュース・情報
 2008.7.3 羅州市五良洞 甕棺を割って築造した 甕槨墓 初めての発見

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