歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

大崎市・権現山遺跡 年号が入った東北最古級(8世紀前半)の木簡が出土

2012年11月08日 | Weblog
 宮城県大崎市教委は、古代の官衙的施設とみられる権現山遺跡(同市古川荒谷)の発掘調査で、材木塀跡410mが新たに見つかり、兵士の「勤務表」を記した可能性のある木簡が出土したと発表した。
 出土した木簡(長さ13・6cm、幅3・6cm)には、赤外線撮影などで表に「従六年 十二月十一日」、裏に「矢田マ黒□」「(汗)知マ忍山」「若田マ」」ら男4人の名前が書かれていた。 「従六年」は「六年より」の意味で、8世紀前半で年号が6年以上続いたのは和銅6(713)年、養老6(722)年、天平6(734)年しかなく、このいずれかという。「(汗)知マ」は同県白河郡方面の「宇智(治)部」の当て字とみられる。
 権現山遺跡に近接する三輪田遺跡(同市古川長岡三輪田)では1998年、相模国の軍団の駐屯を示す木簡が出土している。今回の木簡も兵士の勤務表、出勤簿の可能性もあるとみている。
[参考:2012.11.8読売新聞、2012.10.26河北新報、毎日新聞]
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松江市・石屋古墳 埴輪の塗り分けで国内最古を確認

2012年11月08日 | Weblog
 昭和53年(1978)に松江市・石屋古墳の発掘調査で出土した埴輪の破片が、複数の色に塗り分けられた埴輪(注1)としては国内最古になることが島根県教委の調査でわかった。
 (注1)弓矢を入れる道具「靫(ゆぎ)」をかたどった埴輪片が赤と緑の2色に塗り分けられていた。
 これまでの調査で、5世紀中頃に作られたことが判明しているが、このような複数の色に塗り分けられた埴輪は、関東地方を中心に5世紀後半以降の古墳から見つかっており、この埴輪がなぜ出雲地方の古墳から出土したのか、また、関東地方までどのようにして伝わったのかを明らかにしたいとしている。
[参考:NHK島根、山陰中央新報]

過去の関連ニュース・情報
石屋古墳
 2012.3.9 力士や武人など人物埴輪を復元し5世紀中頃と判明
 2008.9.3 緑色顔料は、石屋古墳で出土した埴輪の盾に塗られたり、いずれも五世紀後半。
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