駒澤大学は例のデリバティブ取引での154億円損失問題について、学内での調査委員会の報告を受け、12月18日臨時理事会を開催。経営責任者の理事長を解任した。
宮本理事長
「今回の結果に申し訳なく思う」
総長や学長ら、デリバティブ取引を了承した理事会の常任理事4人も辞職する意向を示した。
***** *****
11月20日に、「これって、大丈夫なの。」に書いたことの一応の内部処理が決まったことになる。
あのとき記事を読んでもよくわからなかったことだが、今回の件で駒澤大学は、100億円預けて、元本はゼロになり、さらに54億円も損をしたことがよくわかった。同大学の昨年度末の現金預金は127億円、その他の財産が233億円だった。127億円全部を取り崩しても、まだ27億円不足である。その他財産を一部取り崩したのかどうかはわからないが、いずれにしても銀行から110億円も借り入れたのだから、その他財産は取り崩せない性格のお金なのだろう。
同大学のウェブサイトで「学校法人駒澤大学の平成20年度予算」(3月27日の理事会・評議員会において承認・決定)の一部を読むことができる。ただし、駒澤大学の予算。それらによれば、
収入の部合計は366億5546万円
支出の部合計は366億5546万円
収支が同額である。学校法人としてこれが普通なのかどうかはわからないが、収支の安定を図るため、金融商品に投資していたことがわかる。この収支の中で154億円損失、110億円の借り入れである。いかにものすごい金額なのか実感できる。