「風水講義」
三浦國夫著 文春新書 800円+税
西に黄色でお金がたまる、東に川があれば家が栄える・・・といった占い的な風水が蔓延していますが、
同書は真面目なアカデミックな風水本。
著者は、大東文化大学教授。
朱子や易経など中国史を専攻されている学者です。
同書は、9つの講義から構成されており、どれもアカデミックなバックデータに基づき記述されています。
風水の原点ともいえる「地理人子須知」にも言及されており、東
洋史における風水思想の成り立ちを歴史を追いながら理解することが出来ます。
目次
第1講 風水とはなにか
第2講 儒教風水のスタンス
第3講 三本の大龍脈
第4講 都市と龍脈
第5講 風水説の仕組み
第6講 穴法
第7講 砂法
第8講 水法
第9講 風水文化圏
古書からの図解も多数掲載されており、風水の新たな側面を発見することができます。
今まで単なる古代の地理学という理解でしたが、同書から古代のサイエンスであったことが読み取れます。
風水占いに凝っている人にもぜひとも一読いただきたい真面目な一冊です。