「これでいいのか ベンチャー活動 世界最下位の日本」
日経ビジネス誌2014.1.20の特集「シリコンバレー4.0 変貌する革新の聖地」
けっこうショッキングな記事。
2012年の総合起業活動指数の調査を取り上げ、日本の危機を強調します。
欧州諸国、アジア新興国にも大きく遅れをとるランキングです。
そういえば、中小企業庁の中小企業白書でもこの20年、失われた20年・・・。
会社の廃業率が開業率を上回る状況が続き、慣れっこになっている状況です。
このまま推移すればどうなるか、だれでも理解できるトレンドが続いているのです。
この特集では、変化し続けるシリコンバレーの今に焦点を当て、現地取材を積み重ねています。
そのポイントは、次の5つ。
1.起業家の大移動・・・サンフランシスコ湾の南端から北へ
2.起業支援環境の拡大・・・学生の起業家育成まで裾野が拡大
3.ガレージから共有オフィスへ
4.資金調達の多様化・・・クラウドファンディングの登場
5.起業コストの低廉化・・・クラウドサービスの普及
驚いたのが、名門スタンフォード大学の卒業生の29%が起業、約四万社の会社を創設し、540万人の雇用、280兆円の収入をあげているということでした。
優秀な学生が、大企業や公務員を目指す日本とは、大きく異なるところです。
19世紀の中盤のゴールドラッシュ以降、新しいものを追い続ける風土が、このシリコンバレーにあるように思います。
同記事には、起業を巡るキーワードが丁寧に解説されており、とても親切。
ぜひとも一読いただきたい今週号です。
起業をめぐるキーワード
・スタートアップ
・エンジェル
・投資ラウンド
・コワーキングスペース
・オープンイノベーション
・シードアクセラレーター
・メンター
・クラウドファンディング
・エコシステム
この特集の最後に、シリコンバレーの星たちが珠玉の名言を記しています。
異質を交わらせる「多様な人材が活力を生む」 マーク・ベニオフ
まずカタチでみせろ テスラ・モーターズCEO マスク氏
「完璧を目指すより まず終わらせろ」 マーク・ザッカーバーグ
アイデアの芽を摘まない「シリコンバレーの起業家やその支援者は、信じられないくらい楽観的で、自分たちが世界を変えられると信じています」 ルース前駐日大使
何だか元気の出る記事に、エネルギーをいただいた次第です。
日本では、かなり手垢のついた言葉となった起業家精神・・・。
もう一度、考え実行してみる時期に来ているのかもしれません。