連休を使って、広島へ。
広島と言えば、街の道路の真ん中をのんびりと走る路面電車。
そのスピードは、地下鉄の半分以下、しかも停留所が多く、広島市民の手軽な足として使われています。
スローフードという言葉がありますが、これは、まさにスローライフ・・・笑。
「まあ、そんなにセカセカと生きなさんな。マイペースで、のんびりいこうぜ!Take it easy!」
路面電車は、そんな風に、語っているかのようです。
京都市電から移籍した「平安」号
広島の電車は、広島電鉄が経営、年間5500万人を運びます。
路面電車は、約300両。
全国各地で廃止となった路面電車が、いまだに元気に走り続けています。
京都市電、大阪市電、神戸市電、福岡の西鉄、ドイツのハノーバーなどから買い取ったレトロでオンボロな車両が、今でも走り続けています。
電車たちも幸せ。
まさに、リユースですね。
また、原爆に被災した被ばく電車も、いまだに3両走っています。
70歳以上ということになりますね。
1945年8月6日、米軍によって原子爆弾が投下され14万人の市民が虐殺されました。
なんと、その翌日の7日から路面電車の運行を再開したという記録が残っています。
広島電鉄の路線は、大きく4つ。
世界遺産宮島に向かう路線、広島港と結ぶ宇品線、西南部につながる江波線、そして白島線。
初乗り料金、160円です。安い!
最新の低床車両・・・こちらは国産。
ドイツで開発、製造されたグリーンムーバー。
工業デザインが、とてもお洒落!
ちょっとレトロなチンチン電車。
広島では、チンチン電車とは言いません。
警笛は「チンチン」ではなく、大音量の汽笛のような警告音を鳴らします(笑)。
藻谷さん、NHK取材班が執筆した「里山資本主義」という本がベストセラーになりました(2014年新書大賞)。
最新刊は、「里海資本主義」です。
地域の持つ資源を最大限に活かし、地産地消でエコロジカルで環境に優しい経済活動、市民生活を送っていくべきと提言するものです。
そのメイン舞台は、広島県。
マーケティングの世界でも、新商品を出す前にテストマーケティングを行います。
この、テストマーケティング・・・静岡県、広島県が多いと言われています。
これは、第一次産業、第二次産業、第三次産業の比率が、日本全国の平均値に近いためです。
山あり、海あり、そして路面電車が走る街・・・広島。
今から、路面電車を新設しよう、あるいは復活させようという動きが各地で起こっているようですが、
ある意味、広島は、一周回って、最先端のエコシティ、コンンパクトシティになっているような気がします。