クルマというのは、人生の様々なステージの思い出を綴ってくれるアイテムでした。
「でした」というのは、今の10歳代後半~20歳代の人たちは、ほとんどクルマに興味ないからです。
「レンタカーがあれば、いいじゃん」
「カーシェアで十分」
そんな声が聞こえてきます。
時代は変わったんですね・・・。
東京・お台場のヒストリーガレージ。
ヴィーナス・フォート内に設置されたTOYOTAのカーミュージアムです。
フェラーリやアルファロメオ、ジャガーやキャデラックなどの歴史的名車が展示されているのですが、どうしても気になるのが国産車。
懐かしの赤いトレノを発見しました。
若き日、ジムカーナ仲間の友人がころがしていたマシン。よく山道を走りに行きました。
そのころ、私はHONDA・CR-X。880キロの軽量車体に130馬力のエンジンを搭載した2代目CR-Xも本当に、よく走りました。
この赤いトレノ。
正式には、TOYOTA・スプリンター・トレノ。
「86(ハチロク)」と呼ばれていたマシンです。
マンガ・アニメ「イニシャルD」にも主人公の乗る豆腐屋さんの営業車?として、セブンやスカGを打ち負かすポテンシャルを持っていました。
アニメでは、ボディカラーは白・・・サイドには「藤原とうふ店」とプリントアウトされていました。
きっと、有限会社の豆腐屋さんの決算表の中では減価償却されており、峠を走るガソリン代や車検代、自動車税などは損金処理されていたのでしょう(笑)。
なかなか素敵なフォルムです。
その伝統は、新型の「86」に引き継がれています。
トレノの兄弟車がレビン・・・LEVIN。
ファミリーカーであるカローラの足回りを強化したのがカローラ・レビン、同じくスプリンターの足回りを強化したのがスプリンター・トレノ。
レビンの思い出が2つあります。
一つ目。
親友が、赤いレビンを新車で購入。
その初日、山道のアスファルト上の砂でスリップ・・・カウンターをあてるもエスケープできず・・・
山肌と左サイドがクラッシュ・・・
見事、初日で廃車になってしまいました。
谷に落ちなくて・・・よかった!!!
命あっての、ものだねです。
二つ目。
別の友人が、ローンで白いレビンを購入。
付き合い始めた女性をドライブに誘うため、必死で働き、頭金を入れ、ローンを組み、念願のレビンをGet。
彼女に電話・・・。
「クルマ、買ったんだ」
「何のクルマ?」
「レビンだよ」
「それって、カローラでしょ!ワタシ、カローラは、嫌いなの」
・・・
そういう、お嬢さんとは、お付き合いしない方が身のためです。だぶん。