阪神“ソラマル”コンビ連動、自力V消滅危機救った

2019年07月27日 23時30分14秒 | 野球

<巨人2-3阪神>◇27日◇東京ドーム

阪神新外国人のヤンハービス・ソラーテ内野手(32)が、反撃の弾丸二塁打など連日の活躍で巨人連倒を導いた。ド派手な「セクシータイム」パフォーマンスもチームを盛り上げ、ノッたジェフリー・マルテ内野手(28)も9号同点ソロ。負ければ再び自力Vが消えた一戦で延長11回、4時間37分の激闘を制す大山の決勝打を呼び込んだ。虎の“ソラマル”コンビが大逆襲を引っ張ってくれそうだ。

チームメートとタッチをかわす阪神ソラーテ

  ◇    ◇    ◇

左翼線の鋭い打球に東京ドームの虎ファンがこの日初めて沸いた。沈滞ムードを振り払ったのは、明るく陽気な新助っ人ソラーテだ。2点を追う5回1死。今村の初球カーブを振り抜き、会心の左翼線二塁打だ。

ソラーテ いいコンタクトをしようと思った結果だよ。

完全投球されていた左腕からチーム初安打。全力疾走で二塁に到達すると、縦に開いた両手をパチンッとたたく「クロコダイルポーズ」をさく裂させた。さらに両手の人さし指を突き上げ、ノリノリでコミカルなダンスを披露。ベンチも盛り上げ、北條の適時打を呼び込んで1点差に迫った。

タテジマデビュー2日ですっかり人気者だ。前日は「2番遊撃」で出場し、7回に左翼上段へ勝ち越しの来日1号をぶっ放した。この日は休養日の福留に代わる「5番左翼」と打順もポジションも変幻自在。初回に守備に就く際は、黄色に染まった左翼席の大声援に両手を突き上げ、虎党のハートをわしづかみにした。

誰よりも刺激を受けたのが、後ろを打つ6番マルテだろう。1点を追う7回1死で沢村の153キロをフルスイング。左翼席上段に9号同点ソロを突き刺した。ベンチに座っていたソラーテは、お祭り騒ぎでグラウンドに飛び出し、矢野監督よりも先にハイタッチ。その後は自分が打ったかのようにマルテより先にハイタッチを重ねてさらに盛り上げた。“ソラマル”コンビの活躍で終盤に追いつくと、延長11回に大山の決勝打が飛び出した。マルテが本塁打を打てば、9試合負けなし。不敗神話も継続だ。

マルテ 昨日は彼が打ってうれしかった。今日は彼が喜んでくれた。一緒に戦っている仲間としてうれしいよ。

ソラーテ マルテ選手が打って勝ててよかったよ。

矢野監督も2人の話題に会心の笑顔だ。「本当にチームの士気も上がる。ファンの人もソラーテの動きを注目して、それを見て喜んでくれている。2人はベンチでもよく話をして相乗効果はあると思う」。首位巨人を連倒してカード勝ち越しが決定。東京ドームは3連敗後4連勝だ。負ければ再び自力Vが消えた危機も脱し、首位まで7・5差に押し戻した。ラテンのリズムが、追い込まれた虎をよみがえらせた。【桝井聡】


阪神、延長11回の激闘を制す 大山V打 高山がサヨナラ阻止のスーパーキャッチ

2019年07月27日 23時24分02秒 | 野球

7/27(土) デイリー

 「巨人2-3阪神」(27日、東京ドーム)

 阪神が延長十一回の激闘で競り勝ち、2連勝とした。

高山が救った!スーパーキャッチ瞬間

 十回、1死一、二塁のピンチで炭谷が放った打球は右越えへの一打。外野手は前進守備を敷いていたが、高山が必死に背走。体を後ろ向きにねじるようにしながらスーパーキャッチした。倒れ込みながらもボールは離さず、サヨナラ負けの大ピンチをしのいだ。

 そして十一回、2死三塁で大山が決勝の中前適時打。その裏、巨人の反撃を守護神藤川がしのぎ、チーム一丸で勝利をもぎ取った。

 大山はヒーローインタビューで「勝てて良かったなと思います。本当にチーム全員でピンチを守り、ひとりひとりつないでくれたので何とか決めたいと思った」と振り返り、高山のビッグプレーについては「あのプレーが一番大きいと思いますし、あのプレーでチームが救われた。何とか応えたいと打席に入った」とうなずいた。

 両助っ人も存在感を示した。まずは緊急昇格し、1軍デビューとなった前夜に決勝2ランを放ったソラーテだ。2点を追う五回1死、鋭い打球を左翼線へはじき返し、二塁打とした。

 ソラーテの一撃に若虎も応えた。2死二塁で打席に立った北條。フルカウントからの6球目、低めのフォークを捉えた。打球は中前へ弾む適時打となり、1点を返した。

 大きな大きな同点弾を放ったのがマルテだ。1点を追う七回1死走者なし。3番手・沢村が投じた3ボールからの4球目、真ん中付近へ甘く入った153キロ直球を完璧に捉えた。鋭い打球は瞬く間に虎党の待つ左翼席へ到達。「チームの助けになるために、しっかり強いスイングをしようと思ったよ。追いつくことができて最高のホームランになったね」。23日のDeNA戦以来、4試合ぶりとなる一発で試合を振り出しに戻した。

 阪神先発の西は5回を6安打2失点。序盤から再三走者を背負う苦しい投球となったが、粘りに粘って2失点にまとめ、試合を作った。その後、リリーフ陣が必死に踏ん張り、西を含めた8投手で勝利を呼び込んだ。

 巨人は4連敗。2位DeNAに3・5差と迫られた。


柏まつりへ行く

2019年07月27日 15時30分33秒 | 日記・断片

午前6時、激しい雨が降り、家の前の道は
靴で通行できないほどになる。
午前4時40分、散歩に行った時には白雲で青空が広がっていた。
午後1時から柏まつりの開催が心配された。
午前12時55分の品川行き電車で柏駅へ向かう。
駅の周辺の商店街では、露天商の準備が進んでいた。
家人が予定していた回転すし店ではなく、当方が好む回転すし店へ入る。
当然のように、「この店じゃない」と家人は文句を言う。
我々は二人で16皿であったが、若いカップルの方たちは、40皿、50皿。
柏まつりは、何時来ても活況で気分も高揚してきた。
阪神と巨人戦のテレビ観戦もあるので、午後3時に帰宅した。


日本ALS協会

2019年07月27日 10時46分08秒 | 社会・文化・政治・経済

 日本ALS協会の概要

日本ALS協会の概要

日本ALS協会は「ALSと共に闘い、歩む」ことを趣旨とした非営利団体として1986年に設立。2012年に一般社団法人となり、2016年に設立30周年を迎えました。
2018年現在の会員数はおよそ4,400名、全国に42の支部を組織しています。

会員は患者・家族・遺族が中心ですが、医療専門職、介護関係者、行政職員、研究者、一般市民も数多く加入しています。会員は、ALS患者が社会的に埋没・人間的に孤立することなく、
共に暮らせる社会を目指して、各方面で活躍しています。

会長挨拶


嶋守 恵之会長の略歴

ALSの診断直後に、妻と「10年で治ろう」と誓い合い希望を持ち続けてきました。妻と二人で静かに療養生活を送っていましたが、治療研究を推進するためには当事者からの発信が欠かせないと思い立ち、患者活動に参加するようになりました。あわせて、患者仲間や障害者との交流も盛んに行うようになりました。日本ALS協会の理事となってからは研究者と積極的に接触して、国に治療研究の推進を働きかけています。

視線入力装置と自声保存の普及にも取り組んでいて、2016年には4か月かけて原稿用紙75枚のミステリーを書き上げ、北区内田康夫ミステリー文学賞審査員特別賞を受賞しました。

  • 略歴
    1967年 北海道釧路市生まれ
    1990年 外務省入省(対米、中東、国連外交などに携わる)
    2008年 赴任先のインドでALSを発症。東京で自宅療養を始める
    2011年 気管切開。呼吸器装着
    2016年 日本ALS協会理事。東京都支部運営委員
    2018年 日本ALS協会会長に就任

 「ALSを乗り越える日を目指して」

 ALSは苛酷な病気です。進行とともに、動くことも、話すことも、食べることも、
息をすることもできなくなります。治療法がないので、患者は絶望し、家族は介護で
疲れ切ってしまうケースも少なくありません。しかし、そんな病気でも、しっかりと
した医療体制の下、十分な介護・福祉サービスが受けられれば状況は一変します。患
者は動けなくても外出し、話せなくても自分の考えを発信できるようになり、家族は
それまでの生活を続けられるようになります。
視力が悪くなると昔は障害者と思われていたが社会が眼鏡をかけた人を受け入れるよ
うになって障害ではなくなった、と聞いたことがあります。ALSになっても同じよ
うに十分な支援の下社会の一員として自分らしく生きていくのが私たちの願いです。
もちろん患者や家族の夢はALSを治すことです。今ある薬は病気の進行を遅らせる
ものですが、根本治療に向けた有望な研究成果も見られつつあります。当事者の立場
から、治療研究の推進を後押しすることも大切です。
このように、日本ALS協会は治療法の確立と療養生活の向上を車の両輪として活動
しています。皆様のご支援とご協力をよろしくお願い申し上げます。
2018年6月 会長 嶋守恵之(しまもりしげゆき)

ALSという病気の概略


浜松医科大学第一内科 宮嶋裕明先生

1.ALSという病気の概略

筋萎縮性側索硬化症は、身体を動かすための神経系(運動ニューロン)が変性する病気です。変性というのは、神経細胞あるいは神経細胞から出て来る神経線維が徐々に壊れていってしまう状態をいい、そうすると神経の命令が伝わらなくなって筋肉がだんだん縮み、力がなくなります。しかもALSは進行性の病気で、今のところ原因が分かっていないため、有効な治療法がほとんどない予後不良の疾患と考えられています。

外国ではルー・ゲーリック病(アメリカ)とか、シャルコー病
(フランス)とも呼ばれています。
ALSという病気の概略1

ALSではどこが障害されてくるかについて、図1で説明します。

脳で「口や手を動かしたい」と考えると、頭の中の運動神経細胞(上位ニューロン)からその命令が神経線維を伝わって下りてきて(この線維の束を錐体路といいます)、脳幹あるいは脊髄で次の神経細胞(下位ニューロン)に命令を伝えます。そしてこの命令は実際に口や手につながっている下位ニューロンの神経線維を伝わって行き、筋肉に到達します。ALSで障害される場所は、命令の乗り換えの場所(前角細胞)から始まる下位ニューロンと、脳から下りてくる上位ニューロンの両方です。両方が障害されると、結果的に筋肉を動かすことが出来なくなってしまいます。

ALSの意味ですが、Aはアミオトロフィック(Amyotrophic)の略で筋肉が縮むこと(筋萎縮)を云い、一般にこの病気がアミトロと呼ばれるのはここから来ています。Lはラテラール(Lateral)の略で側部を意味し、脳から下りてくる上位ニューロンの束(錐体路)が脊髄の左右の側面(側索という場所)を通ることから来ています。つまり側索は、脳から脊髄に運動をするようにという命令が下りてくる通り道のことなのです。Sはスクレローシス(Sclerosis)の略で壊れたあとが硬くなって働かなくなってしまうという意味です。したがって、ALSは筋肉自身の病気ではないし、手足に行っている細かい神経の病気でもありません。主に脊髄と脳の運動神経が変性し、脱落するために起こるものです。その結果、手が握れなくなる、舌がしわしわになって呂律が回りにくい、飲み込みにくい、立ち上がりにくい、歩きにくいなどという症状から始まり、徐々に手足が痩せていくことになります。

一般的には、はじめに手足が動きにくくなるタイプと、しゃべったり飲み込んだりという、口の中が先に動かなくなるタイプとがあります。手足から先に動きにくくなる場合が4分の3くらい、4分の1くらいの方は口から始まります。最終的には手足と口の両方に障害が進みます。

ALSという病気の概略2 次に脊髄の断面写真を示します。図2(a)は交通事故で亡くなった正常な40歳の男性の脊髄(頸髄)です。組織は染色してあるので、神経線維があるところが青く見えます。脊髄というのは首から腰のところまで脊椎という骨に囲まれていて、太さは親指くらいです。命令は脊髄の側索を伝わって来て、前角で一度神経を乗り換えて手足に行っています。脊髄の真ん中から左右の下側あたりに広がっている部分を前角といいます。図2(b)の脊髄は50代のALS患者さんの頸髄です。側索がかなり白く見えるのは、運動ニューロンが壊れて硬くなっているからです。正常な人では脊髄の前角は蝶の羽を広げたように大きく左右に広がって見えますが、患者さんでは白くなって縮んできているのが分ります。脊髄全体の太さも、細くなって小指くらいになってきています。

ALSという病気の概略3 図3は筋肉の横断面を染色して比較したものです。図3(a)の正常な方の筋肉は、同じ太さの細い筋肉の束(筋線維)が集まっているのが分かります。図3(b)はALSの方の筋肉です。ひとまとまりの筋線維がグループになって細くなっているのが分かります。正常なところも残っていますが、集団で細くなったところはさらに細くなって壊れていってしまうので、力が出なくなります。もし、筋肉自身に何か問題があるなら、いいところも悪いところも全体的にバラバラにいろいろな太さの筋線維が見えるはずですが、筋肉に命令を伝えている神経はグループの筋線維を支配しているので、もし神経が壊れるとその先にある筋線維のグループが細くなり、筋肉は縮んでいくことになります。

症状の典型的なパターンとしては、どちらかの足の力がだんだん弱くなってきて、反対側の足に広がり、次に手の力がなくなってくるというものと、手から始まって徐々に足に広がるものがあります。しかも手足では、からだから遠い部位の筋肉の力がまず弱くなってきて痩せて来ます。そして、そのうちに食物を飲み込みにくくなってくる、しゃべりにくくなってくる、という症状が出てきて、からだ全体の筋肉の力が2-4年くらいで弱くなるために息苦しさを感じるようになります。さらに進行すると、呼吸が困難になり、人工呼吸器をつけるというのが一般的な経過です。また、手足の力がなくなるのと同時くらいに言語障害、飲み込みが悪くなるという場合もあります。

ALSは全身が動きにくくなる病気ですが、出にくい症状というものが6つほどあります。そのうち4つを4大陰性徴候といいます。筋肉の問題では、手足やからだ・顔が全く動かなくなっても目を動かす筋肉が最終的にある程度は残ることが挙げられます。また、尿道や肛門をキュッと締める括約筋も筋肉ですが障害は受けにくいのです。すなわち尿や便が勝手にもれて、垂れ流しにはなりにくいということです。動き以外では、知覚障害・感覚障害が起こりにくいことが挙げられます。すなわち見たり聴いたり、あるいは冷たさや痛さなどを感じる感覚は最後まで残ります。ですから自分では動けないけれども全て周囲の状況が分かってしまうということで精神的なストレスは大きくなります。ただ、徐々に寝たきりになって行きますが、いわゆる“床ずれ”が出来にくいという特徴もあります。

ALSの推定人数は、今のところ日本で大体6,000名から7,000名くらい、難病登録をしている患者さんの数は、平成16年度末のデータでは7,000名くらいと言われています。発症年齢は平均59歳、男性の方が1.5倍くらいの割りで多いという統計が出ています。以上、ALSの概略を述べました。

 

 


巨人、エース菅野でも勝てず…DeNAと4・5差に…8試合で1勝7敗と大失速

2019年07月27日 06時42分07秒 | 野球

「巨人2-4阪神」(26日、東京ドーム)

 巨人が大量10人を入れ替えるテコ入れも実らず、エース・菅野で落として3連敗。2位DeNAとの差が4・5に縮まった。

 菅野は立ち上がりピリッとせず、先頭・近本に死球を与えると、。続くソラーテには四球。この後、1死二、三塁とされると、大山に左犠飛を献上し、先制点を許した。

 続く二回にも無死からマルテ、糸原に連打を浴びると、坂本の併殺打の間に2点目を失った。

 五回に坂本勇の右前適時打で1点を返すと、六回には菅野の代打・阿部が押し出し四球を選んで同点に追いついた。

 しかしそれもつかの間。2番手の田口が七回2死から安打を許すと、続くソラーテに特大の決勝2ランを浴びた。

 この日はマシソン、ヤングマン、ビヤヌエバ、陽岱鋼、中島の5人を抹消し、代わって戸根、田中俊、石川、ゲレーロ、クックの5人が再昇格。原監督は「チームで動いているわけだから」と再浮上の起爆剤にともくろんだが、これで、ここ8試合で1勝7敗と大失速。一時はセ・リーグの貯金を独占するなど独走状態から一転、混戦ムードになってきた。


矢野監督、遊撃ソラーテ「動きは悪くない」一問一答

2019年07月27日 03時01分26秒 | 野球


[2019年7月26日日刊スポーツ]

巨人対阪神 7回表阪神2死一塁、勝ち越しの左越え2点本塁打を放つヤンハービス・ソラーテ
巨人対阪神 6回途中から登板する島本浩也

<巨人2-4阪神>◇26日◇東京ドーム

-2番ソラーテはクリーンアップを動かしたくないからか

矢野監督 打撃も全部分かっているわけじゃない。どこがいいか分からない。日々探しながらというところで2番でスタートしたということ。

-外国人遊撃は珍しい

矢野監督 今日も数は少なかったけど、動きは悪くない。まだ今日の試合ですべては見えない。ある程度、ショートはこなせる。いろいろ試しながらやっていきたい。

-7、8回の投手起用は流動的か

矢野監督 そうやね。まあ、優(岩崎)も、すごいいい球を投げてくれた。良かった。

-高橋遥はよく投げた

矢野監督 福原も「代えた方が」と言ってくれていた。総合的になかなか俺がその判断ができなくて島本が踏ん張ってくれた。中5日で初めてのところでよく投げてくれたし、ホントはアイツに勝ちをつけてあげたかった。

-1、2軍で大量入れ替えは空気を変えたいから

矢野監督 それもあるけど、能見もちょっと疲れもあった。まだまだ頑張ってもらわなあかん。ファームで頑張っている選手や、高野もトレードで来てチャンスをどこかで与えて見てみたい。


ソラーテが阪神史上初の途中入団助っ人デビュー戦弾

2019年07月27日 02時53分29秒 | 野球

[2019年7月27日日刊スポーツ]

<巨人2-4阪神>◇26日◇東京ドーム

阪神の新外国人、ヤンハービス・ソラーテ内野手(32=マーリンズ傘下)が勝ち越しの来日1号を放った。

   ◇    ◇    ◇

浮沈の鍵を握る新助っ人が衝撃デビューを飾った。同点で迎えた7回2死一塁。右打席に入ったソラーテが巨人田口のスライダーに反応した。打球は大きな放物線を描き、左翼席へ。来日から6日目でスピード合流し、いきなりの1号アーチ。しかもそれが決勝弾になった。

「信じられない気持ち。鳥肌も立った。まるで自分の国で応援されているかのような大歓声の中で(プレー)できたのは幸せ。今まで聞いたことがないような大歓声の中でダイヤモンドを1周できて最高の気分でした」

途中入団の助っ人が日本デビュー戦でアーチを放つのは球団史上初。左翼4階席への着弾を確認しても、全力疾走を続けた。大きく両手をたたき、三塁を蹴るとステップを踏む。最後は華麗にポージングを決め、一気に虎党のハートをつかんだ。「セクシータイム」の愛称で呼ばれる理由だ。

揺れる心をついに固めた。昨年に阪神からオファーを受けていた。守るべきは家族。悩みに悩んだ転職は、大切な存在のため。32歳で覚悟を持って、海を渡った。「感情を出すことも、ホームランを打った後に何かすることも野球に対してのリスペクト。自分の子どもたちのためにと思ってやりました」。試合中も娘3人が写った「♯1DAD」と刻まれたペンダントをつけている。

「自分の全エネルギーを使って、これからもやっていきたい。全力でどのポジションを任されてもやりたい」。遊撃の守備も軽快にこなした。27日は左翼でスタメン予定。貧打にあえぐチームにとって、強烈なカンフル剤になった。さあ反撃開始だ。ソラーテが猛虎の救世主になる。【真柴健】

▽阪神矢野監督(ソラーテの劇的アーチに)「2死からだった。一振りで決めてくれるのは、本当に理想的な形。(点が取れず)同じような負け方で変わらなかった。そういう部分できてもらった選手。わからない部分も多いけど、やってみて判断すればいい」

▽阪神浜中打撃コーチ(ソラーテについて)「この球場は本塁打で試合が決まることが多い。最高の形。右打席は苦労すると思っていた。かなり実戦での対応力がある」

<データ>

▼阪神外国人の先発2番は、07年6月6日楽天戦でのシーツ以来12年ぶり。来日初戦となると、00年5月6日広島戦ハートキー以来、19年ぶり。

▼阪神の外国人が遊撃を守ったのは、07年10月3日ヤクルト戦シーツ以来、12年ぶり。来日初戦での先発遊撃に限ると、球団初。

▼阪神の外国人が「2番・遊撃」で先発出場したのは、63年6月26日大洋戦でのヤシック以来、56年ぶり。

▼阪神の外国人が来日初戦で本塁打を放ったのは4人目。過去3人はいずれも開幕戦で、89年4月8日広島戦フィルダー、91年4月6日大洋戦オマリー、95年4月7日中日戦グレンに続いた。なお決勝本塁打となると、89年フィルダー以来、30年ぶり。

▼途中入団した阪神の外国人の初戦本塁打は、前西武のブラゼルが09年6月5日オリックス戦で記録して以来、10年ぶり。阪神にシーズン途中入団した外国人が日本デビュー戦で本塁打を記録したのは、ソラーテが初となった。



阪神藤川が初セーブ「球児につなごう」ブルペン一丸

2019年07月27日 02時45分12秒 | 野球

[2019年7月26日日刊スポーツ]

巨人対阪神 最後を締めセーブをあげる藤川球児

<巨人2-4阪神>◇26日◇東京ドーム

猛虎史上最高の守護神が帰ってきた。4-2の9回2死二塁。フルカウントから巨人丸のバットが147キロ直球に空を切った。その瞬間、マウンドの藤川はグラブをポンとたたき大きく息を吐いた。「2点差はあったので、ランナーは気にせずにいきました」。先頭の代打立岡に中越え二塁打を浴びたが、坂本、丸ら主軸に仕事をさせず。中継ぎ陣がつないだゼロのバトンを落とすことはなかった。18年9月12日中日戦以来、317日ぶりとなる今季初セーブだ。

緊急事態だった。球宴明け3試合登板のうち2試合で失点していた今季19セーブの守護神ドリスが出場選手登録を抹消された。矢野阪神の命綱とも言えるストッパー。指揮官が最終回を託したのは経験豊富な藤川だった。ブルペンを預かる金村投手コーチは試合前に中継ぎ陣を集めて「球児につなごう!」と号令。その言葉通り虎のブルペン力が結集した。

培った経験と実行力は20代の選手が多いブルペン陣の「教科書」になっている。金村コーチは「練習だけで強くするんじゃなくて、シーズンを通じて強くすることを教えてくれる」と話す。いつ出番が回ってくるか分からない持ち場。登板が続くこともある。時には身体のケアに時間を割く。時にはランニングメニューを増やす。用意されたメニューだけではなく自分の状態を考慮し、ベストな調整法を探る姿は、まさに生きた教材だ。

「新しい戦い方になってくる。ドリスのこととかあるけど、勝負に私情を挟んではいけない。これから慣れてくると思う」。藤川は前を向いてそう話した。「チームにとっても新たなスタート。そういう試合になった」とうなずいた矢野監督は「抑えは球児っていうのは決めているけど、その前は状況を見ながら」と方針を示した。NPB通算226セーブ。名球会入りも見据えるレジェンドが窮地のチームを救う。【桝井聡】


阪神はソラーテ加入で打順組み替え可能に/梨田昌孝

2019年07月27日 02時37分33秒 | 野球

<巨人2-4阪神>◇26日◇東京ドーム

新外国人ヤンハービス・ソラーテ内野手が「2番遊撃」でデビューし、左打席では無安打だったが、右で特大本塁打の結果を残した。

2ランを放ちジャンプして喜ぶソラーテ(手前)を見つめる矢野監督(左)

梨田 ソラーテが本塁打を放ったのは、巨人田口が3球目に投じたスライダーだ。わたしがクレバーなタイプとみたのは、ファウルになった1球目が同じ球種で、この軌道をちゃんと頭にインプットしていたようだった。初球より甘いコースに来たが、その残像があったからこそフルスイングすることができたとみていいだろう。

一方で“左の助っ人”としては、四球、空振り三振、左飛、投ゴロと、内容も結果も伴わなかった。

梨田 試合前練習では左のほうがパンチ力があると思った。でも、どちらの打席もクセがなく、素直にスイングしていた。ここはフォームを崩しながら打つマルテとは異なる点。矢野監督の考えでは、近本、糸原、糸井で左が3人続くより、両打ちの外国人を挟むことによって、左投手がでてきたときに対応できると踏んだようだ。それが左の田口に代わって、初の右打席で本塁打だから、監督の読みが当たったともいえる。

阪神がシーズン途中で獲得した外国人には“当たり”が少ない。341得点はリーグワースト、61本塁打は同5位。チームの行方はソラーテがカギになる。

梨田 長距離タイプではないし、そう簡単にヒットを量産するとは思えない。しかし、ソラーテが機能すれば、今まで固定に近かったオーダーを組み替えながら戦うことができる。今後は大山の「4番」を変える可能性もないとは言えないだろう。

【取材・構成=寺尾博和編集委員