今日の「お気に入り」は、吉野弘さん(1926年生まれ)の「ヒューマン・スペース論」という詩一篇。
「バスの運転手が/運転台に着くと/バスの運転手は/四角なバスである。//
彼は/彼の内部に/客をのせて走る。//彼は/運ぶべき空間をもつ故に/その大きさまで/彼自身が拡大するのだ。//
内部に配慮をみなぎらせ/外部への目覚めた皮膚をもち/荷電体のように走る/彼。//
君が/君自身を配慮で満たすなら/町を、地球を、もちろんバスを/同じく君の配慮で満たす筈。」
日本経済新聞のコラムの中で詩人の高橋順子さんが紹介されているのを書き留めたものです。
「バスの運転手が/運転台に着くと/バスの運転手は/四角なバスである。//
彼は/彼の内部に/客をのせて走る。//彼は/運ぶべき空間をもつ故に/その大きさまで/彼自身が拡大するのだ。//
内部に配慮をみなぎらせ/外部への目覚めた皮膚をもち/荷電体のように走る/彼。//
君が/君自身を配慮で満たすなら/町を、地球を、もちろんバスを/同じく君の配慮で満たす筈。」
日本経済新聞のコラムの中で詩人の高橋順子さんが紹介されているのを書き留めたものです。