珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

ベルウッドさん宅訪問

2014-09-18 00:34:19 | オフ会
13日と14日、矢切亭主人さんが発起人となったサウンド交流がありました。現在は静岡にお住いの矢切亭主人さんが、箱根を越えてベルウッドさん宅と拙宅を訪問する企画です。ベルウッドさんと私の相互交流も兼ねていて、初日がベルウッドさん宅、2日目が拙宅での開催となりました。矢切亭主人さんとは名古屋の矢切亭訪問以来ですから約1年ぶりです。一方、ベルウッドさんとは今年に入ってイベントで3度ほど(上州、フィリアホール、那須)ご一緒させていただきました。両日とも天候に恵まれ、概ね過ごしやすい気候でした。夏への逆戻り感が出たのは、真空管アンプ使いの拙宅だったかもしれません。

集合してまずは腹ごしらえです。赤羽駅近くの台湾系の中華料理店に向かいました。リーズナブルな値段ながら、しっかりとした味の、食べ甲斐のある台湾風の焼きそばでした。お腹も満足したところで、赤羽の閑静な高台にあるお宅へ向かいました。


ベルウッドさんと言えばB&W805のイメージがありますが、昨年Premium Sound DesignのT4Limited Specialを導入されています。20台しか無い貴重な個体の20台目だそうです(ちなみに1台目はGRFさんです)。私もGRFさん宅で何度かT4を実聴する機会がありましたが、まるで後方のタンノイGRFが鳴っているような空間表現力が印象的でした。ただし、そのまま導入するのではなく、拘りの手を入れるのはベルウッドさん流です。SPのネットワークは使わず、チャンネルデバイダ経由で高域、低域を別々のパワーアンプでコントロールしています。このアプローチは805時代と共通です。


SPの支持は拘りのサイドプレスです。これも805当時から継続です。


下流のアンプ群です。チャンネルデバイダー、パワーアンプ(高域、低域)、プロテクターの4躯体です。私は名前くらいしか知りませんが、金田式と呼ばれるアンプだそうです。確か岡山のスイートサウンドさんも使われていました。更に左奥に映っている小型のボックス群はバッテリーです。ほとんどの装置をバッテリーで駆動しています。持ち時間は8、9時間ほど。それでも、普通オフ会では午前中からウォーミングアップしますから、夕方までとなるとギリギリとなります。実際、この日も、ベルウッドさんの「そろそろ電池が・・・」のお言葉でお開きとなりました。


上流の機器です。昨年ソニーから発売されたハードディスクプレイヤーHAP-Z1ESを導入されています。ハイレゾ音源を中心に使われています。ファイル再生への本格移行はまだのようです。従ってデジタル系はデノンのDCD-SA11が主役の座をキープです。DCD-SA11の電源は出川式の電源を充てています。アナログプレイヤーは以前からお使いのヤマハの銘記GT2000Xです。これらソース機器をやはり金田式のプリアンプで受ける構成です。CD再生時はディスクの消磁、アナログ再生時は針の掃除(アルカリ水?)という念の入れようでした。


ベルウッドさんの聴かれるジャンルは勿論クラシックですが、ウォーミングアップとして女性ヴォーカル系を3曲ほどかけていただきました。Phileweb等で話題になった盤はクラシックに限らずチェックされているご様子。音が澄んでいて聴きやすいヴォーカルでした。私が気に入ったのはリンダロンシュタットのデュエット集です。ベルウッドさんの意外なお好みを受けて、翌日のプログラムにリンダロンシュタットを急遽入れることにしました。


ヴォーカル以降はほぼクラシックでした。勿論、これは想定内です。パッハベルのカノン、ブルッフのバイオリン協奏曲など、私もよく聴く曲も取り上げていただきましたが、ここはクラシックの幅を広げるチャンスです。それもベルウッドさんの解説つきですから尚更です。プロコフィエフにしても、


シベリウスにしても馴染みが無かったのですが、何か惹かれるものを感じました。リクエストしたベートーヴェンは、ピアノ・ソナタ第32番を1、2楽章通しで聴かせていただきました。1月のツィメルマンの公演を思い出しながら浸ってしまいました。


ベルウッドさんの音は、とても澄んでいますね。透明感、ノイズフロアの低さ、聴感上のSNの良さ、水の如し。私の頭に浮かんだのはこんなキーワードです。バッテリー駆動、金田式アンプ、機器の支持方法など余計な音を載せない工夫の蓄積だと思います。一方でクラシックの醍醐味である低音の重厚感にも驚きました。ロミオとジュリエットの原曲で特に感じましたが、T4導入の狙いは見事に成ったということでしょうか。セッティング(平行法)にも興味がありました。広大なリビングルームを使われています。箱庭感が否めない拙宅に比べて、音場を俯瞰できる余裕を感じました。

予定の17:00はあっという間に過ぎてしまいました。途中から、ワインが2本ほど入りましたが、クラシック、聴き込みモードを最後まで維持できました。矢切亭主人さんの持ち込んだ惑星のSACD盤で消磁の有無の比較がありました。これは皆さん一致で消磁の効果に驚きました。ベールが剥がれ、音の粒立ちが見えるような変化です。再生の再現性という点で、ファイル再生がディスク再生に対してメリットがあるようにも思いましたが。

これで前半戦終了です。赤羽駅で矢切亭主人さんと別れて渋谷経由で家に戻りました。翌日もあるので、感想戦は無しとしました。渋谷の夕景です。日が短くなってきたことを実感します。
SP
コメント (2)
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