久々に音楽、クラシックの話題になります。これまで多くのオーディオファンの方と交流してきましたが、音楽の志向はまさに一人一様であることがわります。オーディオ目線で比較用にかける曲というのはありますが、自宅でヘビーローテションになっている曲とは、別であることが多いのではないでしょうか?私自身、音源の数を真面目に数えたことはありませんが、何千、何万と音源を持っていても、聴くのはわずか一部に過ぎません。音楽を聴く時間は無尽蔵にありませんし、一方で充実した鑑賞時間を過ごしたい要求があります。
クラシックへの造詣が深くオールラウンドに聴かれる方も勿論、いらっしゃいますが、それでもお好みの時代、作曲家などに偏りは出てきてしまうようです。現在、音源の購入比率の5割程度はクラシックになりましたが、相変わらずバッハ~モーツァルト~ベートーヴェン~シューベルト辺りで留まっているのが実情です。小学生の音楽室に肖像画が飾られていた面々ですね(笑)。ここから時代が上がることも、下がることもなく10年近く来ていますから、ある意味、クラシックの終着点なのかも知れません。本日紹介するハイドンは時代的に、そのど真ん中です。
先に名前の挙がった作曲家の作品に比べると、ハイドンのそれは地味です。曲の数はやたら多いのですが・・・。従って、曲から入るというより、良かった曲を聴いたらハイドンであったパターンが入口でした。以前、フルニエの記事を書いた際に紹介した、チェロ協奏曲もそうでした。当時は2番から入りましたが、闊達な1番と併せて依然、気に入っています。アンヌ・ガスティネルはfukuさんのお宅で、デュ・プレの3枚組は音の良い盤としてチューバホーンさんに紹介いただきました。ソル・ガベッタはモーツァルトのフルート協奏曲の編曲の方も聴いています。
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先のピアノソナタの記事で、ハイドンのピアノソナタについて触れました。きっかけは2年前のpat_mthny7205さんの訪問です。グレン・グールドによるハイドンのピアノソナタは高い評価を受けているようですね。グールドのCDでは、有名なバッハの「ゴルトベルク変奏曲」と、やたら早引きでモーツァルトを小馬鹿にしたような「ピアノソナタ第8番他」を持っていますが、やはりハイドンは手に入れたいところです。昨年購入したブレンデルのCD4枚組もまだ、聴ききった感がないので、ゆっくり参りたいと思います。
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先日、NHKの名曲アルバムで、穏やかな弦楽四重奏がかかっていたのですが、こちらも曲が先で作曲家が後のパターンでした。第41番とあったのですが、まだ同じ音源を入手できていません。ハイドンの曲の番号付け、正直分りづらいです(苦笑)。その後、ネット検索してまず購入したのが、アルバン・ベルク四重奏団です(残念ながら2007年に解散)。作品76はエルデーディ四重奏として、ハイドンの弦楽四重奏の中では取り上げられることが多いようです。楽器の分離などオーディオ的愉しみ3割、曲の愉しみ7割くらいで聴き始めました。
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ハイドンの曲は、確かに派手さはないのですが、ところどころに胸を掴むような旋律が潜んでいます。知らない曲でも、結果として聴くきっかけを貰うことになります。オーディオでクラシックを聴くようになった当初は、想定していなかったことです。これもまた一様のうちの一つ、かと思います。アップルミュージックやYoutubeで楽曲を事前に確認して購入する、しないを決められる便利な時代になりました。クチコミの平均的な評価ではなく、自身の頭と耳で判断できるのは大変ありがたいです。ハイドンは曲が膨大なだけになおさらです。
昨日、床屋のBGM(FM横浜)で、竹内まりやの曲が流れていました。曲風はいかにも昭和歌謡ですが、初めて聴く曲です。後で調べたら、9月4日に発売された40周年アルバムのセルフカバー曲「ファースト・デイト」でした。提供先は、あの岡田有希子。あらためて年月の経過を感じた次第です。ちなみにその床屋では、昨年、麻倉未稀の「ミスティ・トワイライト」にも遭遇しました。昭和歌謡の香りがプンプンしてましたが、やはりお初です。直ぐに放送でかかった曲目をチェックし、喉に痞えかかった魚の骨を取り除くことができました(笑)。
ふと耳に入る音楽への感度を保つことは、この趣味を長く続けるコツだと思います。