昨年に相互交流をさせていただいた大田区のYさんからお誘いをいただき、7月8日、横浜市内にお住まいのkikiさんのお宅を訪問してきました。音場表現に拘りを持つYさんが、やはり音場表現を追求されてるkikiさんと交流をされ、その流れでお声をかけてただいた次第です。kikiさんと言えば、昨年ネットを席巻?した対向法のご本家ですが、名前が付くずっと前(数十年前)から真の音場づくりに取り組まれてきました。オーディオの常識を覆すような対向配置ですが、ポン置きでもそこそこ音がでるのでトライして驚かれた方も多いと思います。勿論、kikiさんはポン置きではありません。
京浜東北線の本郷台にて3人で待ち合わせて、kikiさんのお車でお宅に向かいました。長らく横浜に住んでいますが、なかなか石川町より先に行く機会がありません。磯子から先の新杉田、洋光台、港南台の位置関係も怪しい感じです。改札を出るとウチワを持ったYさんがkikiさんと既に談笑されていました。空梅雨だった今年の横浜ですが、この日も当然のように晴れでした。ただ、現在のような猛暑までは至らず、風と青空が爽やかだった印象があります。車で5分ほどだったでしょうか、kikiさんがお住まいのマンションに到着。さっそくオーディオ部屋へ案内いただきました。
お部屋は6畳程度で横長配置、かつリスニングポジションはSPにかなり接近するセッティングです。SPは何と4セットで、うち3セット(QUAD ESL、ENSEMBLE ANIMATA、Audio Physic Brilon)が対向配置です。もう一つは正面を向いたAcoustic Energyのブックシェルフでした。
この日は3時間ほどの滞在で、使用したSPはANIMATAのみでした。本来はブックシェルですからスタンドを使うのでしょうが、床の上の台座に仰角をつけて置かれています。シミュレーションを使ってSPの最適な位置、向きを割り出した、とのことです。
CDプレイヤーはCECのCH-5000Rです(写真の左上、一部しか写っていません)。CDチェンジャーで5枚のCDを自動で切り替えます。kikiさんは80年~90年当時の機器を長く使われていますね。音場表現のみならず、時流に流されずにオーディオをやられてきたことが窺えます。
プリアンプはご自作です。ノイズ低減に拘ったとのことです。詳しいことは分かりませんが、この外観、配線、サイズ・・・世界に一つのプリアンプですね。音場のシミュレーションといい、プリアンプ製作といい、kikiさんのエンジニアとしての側面が見え隠れします。
こちらは京セラのパワーアンプB-910です。やはり80年代の製品です。私がいわゆる高級オーディオに感心を持ったのは90年代以降ですから、京セラがこのような製品を出していたこと自体、知りませんでした。30年はさすがに一昔ですね。
この日のメインゲストは勿論、Yさん。まずはYさんにセンターポジションへ座っていただき、その後は適宜、ポジションを交換しました。私が最初に座ったポジションはシステムの右側後方で、斜めから俯瞰する位置です。kikiさんは終始、床にお座りになってCDを操作されていました。最初の音源は、音楽ではなく清里高原の鳥の囀りでした。まず驚いたのは、どのSPが鳴っているか全くわからないことです。鳥によって聞こえる高さ(定位の方)が異なります。聴き込むほど森にいるような感覚になりました。音楽と違って好き嫌いが入りにくいので、むしろ調整には向いているとのことでした。
その後は、kikiさんの音源、Yさんと私の持ち込み音源を聴きながら、音場と音楽を楽しませていただきました。音場については、いわゆるSPを消す感覚を、これまでに経験してきており、kikiさんの音場だけが特別という感じはしませんでした。部屋の広さを考えると、部屋のどこにいても聴けるのは驚きであり、これは対向配置と詳細な位置決めの賜物でしょうね。対向配置にすると音場が狭くなる先入観もありましたが、チェリビダッケ&ミュンヘンフィル「くるみ割り人形」では量感あるコントラバスが右遠方に定位していました。直接音は天井に向かっているはずなのに、細かい音が解像されていたのも不思議でした。
私が持ち込んだ音源は室内楽が中心でした。ピリシュのモーツァルト「ピアノソナタ5番」は、メリハリと余韻が両立して心地よかったです。イタリア合奏団のヴィバルディ「4つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲」は艶やかさを、チョンキョンファのショパン「夜想曲20番」ではしっとり感を・・・そうです、音場というより音色を楽しんでいたかも知れません。Yさんは持ち込まれた60年代録音の音源について、ご自宅の音場との違いを確認しているご様子でした。おやつ休憩を挟んで3時間はあっという間に過ぎ、お約束の時間となりました。再び車で本郷台まで送っていただき、散会となりました。
kikiさん、大田区のYさん、夏の午後のひとときを、ありがとうございました。以前から気になっていたkikiさんのサウンド、そしてオーディオへの取り組みの一端に触れることができました。先のStereoHallさんもそうですが、百人いれば百通り、オーディオの取り組みの自由さ、拘りの大切さを実感することができました。少し離れてはいますが、同じ横浜市内のオーディオ仲間として今後もよろしくお願いします。きっかけを下さった大田区のYさんにも感謝する次第です。この秋、涼しくなったところで皆さんと再交流できること、願っています。もっとも、拙宅はほどほど音場、ほどほど音色ですのでご了解ください。
京浜東北線の本郷台にて3人で待ち合わせて、kikiさんのお車でお宅に向かいました。長らく横浜に住んでいますが、なかなか石川町より先に行く機会がありません。磯子から先の新杉田、洋光台、港南台の位置関係も怪しい感じです。改札を出るとウチワを持ったYさんがkikiさんと既に談笑されていました。空梅雨だった今年の横浜ですが、この日も当然のように晴れでした。ただ、現在のような猛暑までは至らず、風と青空が爽やかだった印象があります。車で5分ほどだったでしょうか、kikiさんがお住まいのマンションに到着。さっそくオーディオ部屋へ案内いただきました。
お部屋は6畳程度で横長配置、かつリスニングポジションはSPにかなり接近するセッティングです。SPは何と4セットで、うち3セット(QUAD ESL、ENSEMBLE ANIMATA、Audio Physic Brilon)が対向配置です。もう一つは正面を向いたAcoustic Energyのブックシェルフでした。
この日は3時間ほどの滞在で、使用したSPはANIMATAのみでした。本来はブックシェルですからスタンドを使うのでしょうが、床の上の台座に仰角をつけて置かれています。シミュレーションを使ってSPの最適な位置、向きを割り出した、とのことです。
CDプレイヤーはCECのCH-5000Rです(写真の左上、一部しか写っていません)。CDチェンジャーで5枚のCDを自動で切り替えます。kikiさんは80年~90年当時の機器を長く使われていますね。音場表現のみならず、時流に流されずにオーディオをやられてきたことが窺えます。
プリアンプはご自作です。ノイズ低減に拘ったとのことです。詳しいことは分かりませんが、この外観、配線、サイズ・・・世界に一つのプリアンプですね。音場のシミュレーションといい、プリアンプ製作といい、kikiさんのエンジニアとしての側面が見え隠れします。
こちらは京セラのパワーアンプB-910です。やはり80年代の製品です。私がいわゆる高級オーディオに感心を持ったのは90年代以降ですから、京セラがこのような製品を出していたこと自体、知りませんでした。30年はさすがに一昔ですね。
この日のメインゲストは勿論、Yさん。まずはYさんにセンターポジションへ座っていただき、その後は適宜、ポジションを交換しました。私が最初に座ったポジションはシステムの右側後方で、斜めから俯瞰する位置です。kikiさんは終始、床にお座りになってCDを操作されていました。最初の音源は、音楽ではなく清里高原の鳥の囀りでした。まず驚いたのは、どのSPが鳴っているか全くわからないことです。鳥によって聞こえる高さ(定位の方)が異なります。聴き込むほど森にいるような感覚になりました。音楽と違って好き嫌いが入りにくいので、むしろ調整には向いているとのことでした。
その後は、kikiさんの音源、Yさんと私の持ち込み音源を聴きながら、音場と音楽を楽しませていただきました。音場については、いわゆるSPを消す感覚を、これまでに経験してきており、kikiさんの音場だけが特別という感じはしませんでした。部屋の広さを考えると、部屋のどこにいても聴けるのは驚きであり、これは対向配置と詳細な位置決めの賜物でしょうね。対向配置にすると音場が狭くなる先入観もありましたが、チェリビダッケ&ミュンヘンフィル「くるみ割り人形」では量感あるコントラバスが右遠方に定位していました。直接音は天井に向かっているはずなのに、細かい音が解像されていたのも不思議でした。
私が持ち込んだ音源は室内楽が中心でした。ピリシュのモーツァルト「ピアノソナタ5番」は、メリハリと余韻が両立して心地よかったです。イタリア合奏団のヴィバルディ「4つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲」は艶やかさを、チョンキョンファのショパン「夜想曲20番」ではしっとり感を・・・そうです、音場というより音色を楽しんでいたかも知れません。Yさんは持ち込まれた60年代録音の音源について、ご自宅の音場との違いを確認しているご様子でした。おやつ休憩を挟んで3時間はあっという間に過ぎ、お約束の時間となりました。再び車で本郷台まで送っていただき、散会となりました。
kikiさん、大田区のYさん、夏の午後のひとときを、ありがとうございました。以前から気になっていたkikiさんのサウンド、そしてオーディオへの取り組みの一端に触れることができました。先のStereoHallさんもそうですが、百人いれば百通り、オーディオの取り組みの自由さ、拘りの大切さを実感することができました。少し離れてはいますが、同じ横浜市内のオーディオ仲間として今後もよろしくお願いします。きっかけを下さった大田区のYさんにも感謝する次第です。この秋、涼しくなったところで皆さんと再交流できること、願っています。もっとも、拙宅はほどほど音場、ほどほど音色ですのでご了解ください。
入力に関してご不便をかけましてすみません。
アートペッパーは拙宅で聴いている音場(SPの外側にアートペッパーが立ちます)に近く、ほとんど違和感無で聴いていました。リンダロンシュタットは声の高さとバックのオーケストラの高さの出方が、拙宅と異なっていたような記憶があります。今井美樹は確か、リスニングポジションがセンターではなかったかと。BGM的に聴いておりました(汗)。
間違って押したreturn key で途中のが投稿されてしまったようです。数字を入力するチェック機能の表示もなく、でした。
野鳥などの音源を紹介しても、スルーされる方がほとんどでしたので。
音場のない音源を音場のある状態で鳴らしたのが、先日聴いて頂いた、アート・ペッパーやリンダ・ロンシュタット、今井美樹です。いかがだったでしょうか?
Yさん
先日はありがとうございました。
暑い時期は、湿度の上昇がその様な問題となりますね。
耳内部も影響を受けていると思います。
エアコンが不要な季節に、またお越しください。
こんばんは。
先日はお世話になりました。音場表現を追求されている皆さんの交流でしたので、私も大変参考になるオフ会でした。
以前は音の変化に一喜一憂してましたが、最近は流れに任せることを覚えました(笑)。
また秋に相互訪問をできればと思います。よろしくお願いします。
今回、清里高原のCDに興味を持ったのは、音楽と違って経験や先入観の影響が入りにくいという、kikiさんのご説明でした。真夏のBGM?としてもいいですね。
音場を意識しなかった頃に楽しんだ音源は、音場の入っていない音源(例えばポピュラー系)を指しているのでしょうか?kikiさんのシステムで聴くとどうなるのか、興味津々です。
ご両人の詳細なブログ・レポートで語り尽くされてしまいました。この様な体験で、耳がきたわれていくのでしょう。有難うございました。
昨日の高い気温と平衡になった室内で、聴き始めたとき、いつもより柔らかい音で始まったことに気がつきました。音場も最適な状態です。自分の耳の感度の温度依存性かも知れませんが、機器(部品)の温度依存性かもしれません。数時間後には、音場内での楽器の分離が甘くなりました。
日内変動、季節変動、これらをコントロールすることが今後重要になります。
いつでも、大歓迎ですので、お立ち寄り下さい。
野鳥のCDに興味を持たれた方は希です^_^
これで音場の調整をすると、色々な事に気付かされます。
また、コマーシャルに使っているクラシックの音源を集めた50曲程のCDも録音の状況が様々なものが聴けて弱点が露呈しやすいので、お薦めですよ。
音場再生だけではなく、音場を意識しなかった頃に楽しんだLPの再生にも取り組んでいます。
また、遊びに来てください^_^
こちらこそ、お世話になりました。苛酷ということは全くありませんでした。3時間はホント、短かったです。本家の対向配置を聴けて満足です。
普段は昼はカーテンを閉めず、夜は電気を消さずに聴いていますが、たまに真っ暗にして聴くと、確かに音場への感度は上がるような気がしますね。
今一つ、高さ方向の再生ロジックが理解できていないので、また今度教えて下さい。たまに鳥の囀りを拙宅でも流しています。
はい、また交流をお願いいたします。
狭い上に暗くした部屋での視聴という、苛酷な3時間だったと思います。
そんな中でも、詳細にレポートされて記事にしていただき、ありがとうございます。
音場に関しては、ご一緒されたYさんと共通のお考えだとの認識でしたが、やはり奥が深いものですね。
視覚からの情報を完全に無視して、あり得ない状況を受け入れるという、本能に苦手な働きをさせないと、音からだけの音場が生成できないんですね(笑)
今回使用しなかった装置を聴きに、またお越しください。
ありがとうございました。