野菜ソムリエPro. AndyのBlog

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「未来の食卓」

2010年08月15日 14時17分26秒 | 野菜&果物
8/8(日)、大阪・天王寺区にある「天王寺区民センター」に、
未来の食卓」という映画を見に行ってきました。

この映画の舞台は、フランスの南に位置する、バルジャック村。
ここのショーレ村長は、子どもたちの未来を守るため、
すべての学校給食を自然の味、
つまり、
オーガニックにしようという、前例のない試みに挑戦します。

その様子を伝えた、ドキュメンタリー映画です。

もちろん、
「オーガニックは値段が高いのに村の財政でまかなえるのか?」
という意見も。

しかし、オーガニック給食や学校菜園での野菜づくりを通して、
自然の味を覚えた子どもたちに巻き込まれ、
小さな村は少しずつ変化していきます。

この映画の冒頭では、ユネスコ会議の様子が紹介されます。

そこでは、
「あなたの周りに、ガンや糖尿病にかかった人はいますか?」と
いう健康科学研究者の問いかけに、出席者の殆どが挙手。

実際、ヨーロッパでは、ガンや糖尿病などの生活習慣病の70%は食習慣を含む
環境に原因があるといわれています。

日本でもそうです。

高血圧の予備軍が400万人といわれているそうです。

地球の温暖化、環境破壊にも
農業のあり方と食生活が密接に関係していることを、
この映画では訴えています。

実際、農薬が原因で家族が難病を抱えている農家の様子や、
日本で言う慣行農業の土壌の様子、などが
この映画で映し出されています。

実際、私の近所のおじさんも、
今年の春、農薬が原因と思われるガンで、お亡くなりになりました。

そのおじさん、野菜に何十回も農薬をまいていました。
収穫数日前の葉菜類にも農薬をまいていました。

そのご家族の方も、50代の方が化学性の難病で杖をついている状態、
他にももう一人、化学性の病気を患っていると聞きました。

この映画、感想…というよりも、
日本でもいち早く、この取り組みが必要と感じました。

映画の舞台であるバルジャック村のショーレ村長が、
この映画でこういった言葉を残しています。

「健康は値段の問題ではない。良心、誠意の問題。」

「経済・効率が良心を歪ませている。」

今の日本に欠けている事。
今の日本のことを象徴している事。
それらをハッキリとおっしゃっているようでした。

安いジャンクフードを食べると、様々な生活習慣病にかかりやすくなり、
結果として、医療費がかさむ。

少し割高でも、オーガニック食品を食べると、生活習慣病にかかるリスクが減り、
結果として、医療費の削減につながるのではないでしょうか?

また、わが国において、最近は経済や効率を優先にするあまり、
良心を歪ませていることは多々見受けられます。

いっぱいありますが、あえて野菜&果物ネタで絞らせていただきます。

食生活でも、
例えば、日本の慣行農業による大規模生産なんかは
経済や効率を優先している活動の代表的な例。

ここではっきり書かせていただきますが、
あのアルファベット2文字の農業の協同組織も、経済や効率優先で、
第1次産業を疎かにしているのではありませんか!

さて、映画の上映会の後は、
日ごろから大変御世話になっている、
調理師で食生活アドバイザーの竹内英二先生の講演がありました。

テーマは、「食は命の土台」

そもそも「食」は、「人」を「良」くする。と書きます。

ところが現状は人を悪くしている。
そこで、「食」についてもう一度考え直しましょう。というお話しです。

「命」を学ぶ為には、「食」を学ぶ必要があります。

人間の体は平均すると、60兆個の細胞で出来ています。
この細胞は、実は血液が変化したもの。

では、血液は何で出来ているか?

端的に言いますと、「食」なんです。

食生活により、血液がサラサラにもなるし、ドロドロにもなります。
ですから、「食は命の土台」。

つぎに「食」を学ぶ為には、「農」を学ぶ必要があります。

この食品はどんな栽培をされているのか?
オーガニックか?慣行農法か?

3番目に「農」を学ぶ為には、「愛」を学ぶ必要があります。

自然に対する思いやり。尊敬。

人間でも「愛」がないと、
人間が正しい方向に育ってくれませんし、
いい方向に向かいません。

これは、人間に限ったことではありません。
生物すべてに共通する事だと思います。

野菜&果物の栽培でも一緒だと思います。

無農薬・無肥料でリンゴを栽培した、
ご存知、木村秋則さんは、こんなことをおっしゃっています。

「枯死寸前のリンゴの木に語りかけたら、
 リンゴが生き返った」。

講演が終わった後、竹内先生を含め、
質疑応答の時間がありました。

参加された方はオーガニックのことや、食生活のことなどをテーマに、
活発に意見交換しました。

コメント
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