ゴールデン・リタイアーズ

S20年生、後期高齢ゾーン、人生最終コーナー「遊行期」の
徒然残日写真録

さまざまのこと思ひだす桜かな(芭蕉)。自治会役員業務終了。

2011年04月21日 | アフターセブンティ

桜を季語とした俳句で私が好きな芭蕉の句である。また、現代俳句界の重鎮、金子兜太氏が「人体冷えて東北白い花盛り」とうたっている。いまだ朝方、零度ちかい日がある東北エリアの被災者のかたがたは桜をどうみておられるのであろうか。
 去年3月リタイアして1年が過ぎた。早いものだ。闘病中の祖母がなくなり、娘の二人目の子供が生まれ、一人目の長女が幼稚園に入園した。人生、生老病死。65歳で2人の孫ということになる。満開の桜のもと、やや不安げに、また興味ありげな風情の孫の入園式の姿をみた。

 S20年5月生まれの私は桜といえば大学でも会社でも「同期の桜」であり、肩をくみ大声で歌ったものだ。4月は同期の仲間のスタートの月、学校も企業も新しい節目の始まり。そして3月は別れの月であり、しめくくる月である。
 長い長い、社縁時代が終わり、ほとんど地域と接触がなかった地縁をどう構築してゆくか、たまたま住まいする住宅団地の自治会役員が10年サイクルでまわってきて、これは好機とばかり参加させてもらった。いろいろ懸案事項も多くて、後半は毎週、会合への出席を余儀なくさせられたが、その役割も先日終了。けじめとスタートの4月総会を終え、夕刻より近場の温泉に入れる料理屋でお疲れさん会があった。自治会というのは通常の企業組織と違って強制力がなく協力要請しながら運営されてゆくので、はがゆく感じられる面が多々あったが、めんどうな案件もなんとか解決され、役員メンバーの民度の高さがうかがわれた1年であった。飲み、食い、歌い、楽しい時間がやっとさいごになって過ごすことができた感じではある。

 個人情報を尊重するという世の流れのなかで、たがいのことをよく知らないで活動をやることの、いまひとつ、ぴたっとこない状況が、最初に、アイスブレイキング(こころの壁を除去する)をすればあとの活動がもっとスムースにいくのにと思うことしきりであった。
 今、段ボールでしきった体育館の狭いスペースで避難生活を強いられている被災者の方々の心模様はいかばかりか・・・
コメント
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