去る4日、採集した昆虫の標本づくり実習が九博であった。九州国立博物館は創設以来から化学薬剤に頼らずに文化財を有害生物から守り、展示し、未来につなげるため、IPM(インテグレてぃっどペストマネジメント)活動に取り組んでいる博物館では先進のポジションを保っている。
私の所属するボランティア部会はそれらIPMを推進する博物館科学課の活動の側面支援ということになる。したがって九博をとりまく自然環境にいかなる野鳥、生物、昆虫などが生息しているのかをしっておくことが基本素養というわけ。したがって昆虫を研究するには採集と標本づくりが基本業務というわけ。
専門の研究員からレクチャーをうけて、先日採集した蝶とバッタらしきものを三角紙からとりだして標本づくりにとりかかる。採集は60年ぶり、標本づくりははじめて。参加メンバー一同、童心にかえり嬉々ととりくむ。
最初はモンシロチョウ。胴体を指でつかんで背中から細い針をつきさし、展翅板の溝に胴体を針で止める。羽をひろげて展翅テープで仮止め。4枚の羽根を広げて形を整え、玉針でテープを固定する。触角をピンセットで上にあげ形を整える。
次はバッタと思っていたが図鑑でしらべるとどうやらツチイナゴのようだ。この標本づくりはやっかい。内臓をとりださないと変色してしまうらしい。おなかを切り裂き、先の細いピンセットでとりだす。卵がでてきた。ただしこの作業は九博のWさんにまかせる。解剖学者の養老孟子さんはこんな作業はお手のものだろうね。空になった腹に綿をつめて形を整える。頭と胴体の間に針をさして展足台に固定する。6本の手足をひろげてテープで固定する。触角を整え完成。約1時間半、楽しい時間をすごさせていただきました。
夕食後、今年最後のホタル撮影に出かける。例の山口川の観測スポット。いつも行く霊園の少し手前の棚田がひらけた場所。毎年3~4回墓参するがこんなスポットがあるとは知らなかった。
棚田も結構知られているところらしい。ホタル観察会の集合は平等寺公民館19時。それまで棚田の撮影。サギが数羽いたが、夕日が映えれば美しい棚田の景観になりそう。田植えは終わっている。
19時集合、3~40名の申し込みがあったようだ。自然を守る会の親切なスタッフに場所をきき先にロケハンに出かける。浄土真宗、光伝寺の先を十数メーター行って左折、右側に細い流れが続いている。橋まで3~40m。鉄板の仮橋の上がよさそう。去年の雨災害の復旧工事がまだ続いているようで水も濁っている。
20時過ぎてチラホラ光の点滅。早速シャッター20秒、絞り8、イソ400にセットしてレリーズボタンで20回の多重露光を始める。そこに親子ずれなど観察グループの集団がやってきた。なんとこの橋、ゆれる。だめだこりゃ。私が三脚をセットしたあたりが一番の観察スポットになってしまった。一団が先のスポットに移動するまで小休止、やれやれ。想定外でしたね。
一団が帰ってくるまで2~3枚の撮影完了。まあ場所がわかったからいいかと達観。21時、撤収。参加者にペットボトルのお茶。ありがとうございました。21時半帰宅。今年のホタル撮影はこれで終了。来年はヒメボタルの黄色の絨毯を見てみたいものだ。お疲れ様でした
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