西日本新聞の「現代ななめ読み」という特別論説委員の永田さんのコラムに長崎の平和記念像を制作した長崎出身の彫刻家、北村西望さんの話がでていた。初めて聞いた話である。
昨日、長崎被爆75周年の平和祈念式典があった。1955年にできた平和祈念像は今や核廃絶、世界平和祈念のシンボルとして修学旅行生などの定番コースとして定着、私も五十数年前、高校の修学旅行で訪れた記憶がある。
この像を制作した北村西望の作品が東京の井の頭自然文化園の一角に「人類の危機」と題した作品があるらしい。知らなかった。鬼のような怪物が醜悪な形相で箱状のものを投げようとする瞬間をとらえたダイナミックな彫刻らしい。その箱には核爆弾と書かれている。北村西望は長崎平和祈念像の姉妹作と位置付けたとしている。もし、この「人類の危機像」が平和公園にたっていたら、この記念日は平和祈念ではなく「怒りのナガサキ」のシンボルになっていただろうと永田さんはおっしゃる。
アメリカ人の多くは原爆投下を戦争を終結させる決め手になったと是認しており、宣戦布告なし?の真珠湾奇襲攻撃をリメンバーパールハーバーとして日本軍批判の旗印にしてるようだ。
8月15日の無条件降伏後の日本は鬼畜米英から価値観を180度転換してアメリカの核の傘の下、経済復興、生活復興真一文字に邁進、GDP世界2位の経済大国になった。この間、アメリカは日本人の羨望の対象であり沖縄戦や原爆投下への恨みつらみは表ざたにはならず、経済、スポーツ、芸術、学問すべてアメリカを目指した。日本人の精神的変貌はアメリカの望むとおりになった。日本人は寛容の民族なのだろうか?
それにひきかえ、韓国、中国の対日嫌悪感は戦後75年になった今も執念深く継続しているようだ。原爆投下や沖縄戦以上の卑劣なことを両国に対し、大戦前の日本軍はやってきたのだろうか。史実に忠実に正しい歴史認識が必要だろうね
いずれにしても戦争というのは人間を狂わせる理不尽なものであるということを世界の為政者は知るべきなのだろう。しかし核のボタンをおすことを寸前に制御するシステムがあるのか?心配になってきますね
立秋とはいえ、今日も酷暑。コロナに熱中症に注意してよとTVは騒いでいる。ほんとにおせっかいなことよ・・・
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