Music Mania

No Music No Life

入院して2回目の月曜日 その2

2022年06月06日 | 入院生活とその後
僕が明けても暮れても本を読んでるので、よく何を読んでるんですかと看護師に聞かれる。
小説とかエッセイですよ、と答えると別に興味もなさげに「ふーん」と答える。
これが漫画だったらもう少し親近感のある受け答えをしてくれただろうか。
若いリハビリ担当の人は、「僕が読むのは筋肉や骨格の医学書とか、あと論文ですね」などという。
それは仕事がとして読むのだろう。
彼が言うには、難読漢字が並んだような専門用語を覚えるだけでも大変なのに、実際の現場ではそれを略語で話すことが多い。そのため元の言葉とそれの略語の両方を覚えなきゃならないのでとても大変」らしい。

今日は久しぶりに病院の1階へ降りた。
レントゲンを撮るためである。
平日だというのに、いや平日だからかもしれないが、受付や待合室は大変な人出だ。
今はコロナの関係で見舞客が来ることはない。
ということは、ここに来る人間は皆、どこか身体の不調を感じている人なのだ。
何が悪くてここに来てるのかわからないけど、僕からすれば2本足で歩いてるだけで健康に見える。
なかには、入院着で車椅子に乗ってる人もちらほらいる。
あ〜やだやだ、ああはなりたくないもんだ。
もうなってるけど。

レントゲン室に入って撮影台の上で横になる。
レントゲン技師というより小さなフラワーショップの方が似合いそうな女が、控えめな声で負傷した足の撮影をする。
あっけなくレントゲン撮影が終わり、写真を見せられることもなく病室に帰ることになった。
つまんないな。
どうせならもっと1階にいたかった。
病室に戻ったらまた退屈な時間を過ごさねばならないからだ。
それに今日は雨なので、部屋が暗くなり本が読みにくいのだ。

入院はまだまだつづく。
ちなみにレントゲン写真はこちら。



入院して2回目の月曜日

2022年06月06日 | 入院生活とその後
入院してもう何日目になるのか。
この退屈な入院生活を少しでも有意義に過ごすにはどうすればいいか。
すっかりベッド上の人になってしまった今、おそろしく行動範囲が狭い。
ずっとこの街から出てないとかそういうレベルではなく、ほとんど半径2メートルくらいの世界なのだ。
あっ、トイレとか洗面所なんかにも行くから半径30メートルくらいはあるか。
それでも狭すぎることに変わりない。
そうはいっても旦那、ネットが有れば世界につながるじゃありませんか、という人もいるだろう。
それがだね、Wi-Fiがないとすぐに一ヶ月のデータ量を超えてしまいスローモードに陥ってしまうのである。
YouTubeなどの動画はデータ量が多いので見ないようにしてるが、それでもあれよあれよという間にデータを食ってしまう。
要するに、好きなだけネットを見まくるなんてことは出来ないのが現実なのだ。

それならオマエの大好きな音楽を聴きまくればいいじゃないか、と思うだろう。
それがなかなかどうして、うまくいかないものなのだ。
もちろん、入院するのがわかってれば、聴く聞かないは別として、気になる音源をDLしまくっといただろう。
あれもこれも、すぐにアルバム100枚くらいピックアップして、全部DLして備えたに違いない。
けど、今回みたいな突然の入院、まるで準備はしていない。
さらに僕の悪いクセで、いつでもスマホを整理整頓しとかなきゃ気がすまないタイプなのだ。
なので、スマホの中の音源は、基本的に今日明日聴く可能性のある音源しか入ってない。
ケガをする前日、ふとジューダスプリーストが聴きたくなって1枚入れといたのは良かった。
今入ってるのはこれだけ。

・ジャスティン・ビーバー「Justice」
・ジャスティン・ビーバー「Changes」
・エド・シーラン「=」
・ザ・ウィークエンド「Down FM」
・サンフラワー・ビーン「Twenty-two in Blue」
・ジューダス・プリースト「British Steel 30th Anniversary」
・エルビス・プレスリー「Elvis Golden Records」
・シド「海辺」
・四人囃子「一触即発デラックスエディション」

大きな病院なので、どこかにWi-Fiスポットないもんかな?
行動制限がゆるくなったら看護師に聞いてみよう。

食事は相変わらず、わりと美味しい。
朝、昼、晩全てご飯、それもわりと量が多い。
運動量が少ないので、あまりお腹が空かないけど、残さず食べてる。
メニューは、たまにセンスが疑われるような組み合わせのときもある。
ざる蕎麦とご飯とか。

入院生活はまだまだ続く。

入院して2回目の土曜日

2022年06月04日 | 入院生活とその後
入院して11日、2回目の土曜の朝をむかえた。
ようやく手術以来ずっと右腕にさされていた点滴用の針が抜かれて、ちょっとスッキリした気分だ。
負傷した左足は日に日によくなってるように感じる。
手術前、手術直後までは、安静にしてたら痛みはないものの、少し動かすと痛むので、たとえば寝返りうつにも苦労したけど、昨日くらいからはだいぶ自由な体勢が取れるようになり寝るのがラクになった。

世の中に寝るほど楽はなかりけり
浮世の馬鹿が起きて働く

江戸時代の太田蜀山人の「狂歌」である。
しかし、10日以上も寝ているような生活を続けていると、寝るのは本当に楽なのか、と疑問に思う。
普通に立って歩き、仕事をして夜だけ寝る生活の方が楽ではないかと思う。
いや、寝る時間以外は忙しなく動いてるからこそ、夜ベッドに横になったとき、楽を感じるのかもしれない。

30数年前、虫垂炎の手術で入院したときの部屋は6人部屋で、今みたいに各ベッドがカーテンで仕切られているというのはなかった。
僕の隣には高校生くらいの男子が、やはり虫垂炎の手術で入院していた。
他の人は全員老人だった。
自然と隣の少年と話をするようになった。
何の話をしたのかはほとんど忘れたけど、一つだけ覚えてることがある。
彼の家の近くには沈下橋があり、豪雨や台風の時は橋自体が濁流の下に埋もれるらしい。
集中豪雨のあったとき好奇心でそれを見に行ったらものすごい濁流で、それはそれは凄まじいものだった、という話だった。

そういえば、今も河川で水遊びをしていて水難事故に遭う中高生がいる。
僕の少年時代にもあった。
それでも僕らは川で泳いだ。
川の水は冷たく透き通っていて、水中メガネをかけて潜るととても綺麗だった。
深いところは2メートルくらいの水深だった思うけど、そこまで潜って石を拾ったりした。
たぶん僕らが水難事故にあわなかったのは、運がよかっただけなのかもしれない。
一度、池でも泳いだ。
池の水は、上の方は夏の太陽に照らされて生暖かく、しかしそれより下は冷たくひんやりしていた。
なので、平泳ぎなんかをすると、肩から胸くらいまでは暖かいのに、お腹より下は冷たかった。
それに池の水は汚かった。
僕らは身体を洗い流すため、やはり川へ入った。
以降、池で泳ぐことはなかった。
三重県だったら海があるじゃないか、という人もいるかもしれないが、僕の住んでたところから海まではとても遠かったのだった。

手術日

2022年06月02日 | 入院生活とその後
入院して7日目になる火曜日の午前、突然シャワーを浴びることになった。
左足の膝から下をビニールで包んで、あとは介護の人が二人がかりで服を脱がせてシャワーを浴びさせてもらった。
久しぶりのシャワーはとても気持ちがいい。

次の日、朝6時から飲み物も食べ物もダメとのことで、代わりにソルアセトF輸液という体内水分に似たイオン水みたいなのを点滴で入れる。
このまま次の日までずっと点滴は続いた。
昼前くらいになると抗生物質の点滴も追加となる。

昼過ぎになると手術着に着替えさせられて、ベッドのまま手術室へ運び込まれた。
ひんやりとした手術室に入ると、担当DRが挨拶に来た。
これがまだ若い女性(アラサーくらい)だったので驚いた。
部屋には他に女性3人くらいと男性3人くらいいて、力のいる作業は男性がするようだ。
部屋の中はずっと音楽が流れていて、この時はドリカムが流れていた。
ずっとドリカムではなく、邦、洋のポップスが流れていたので有線と思われる。

手術台に乗せられて、腰を丸めて背中から麻酔液を入れられる。
少し痛いが耐えられないほどではない。
先ほどのアラサーDRが「手術で一番痛いのがこの麻酔、これが終わればあとは楽勝よ」みたいなことを言ってた。
しばらく麻酔の効きを確認して、いよいよメスが入ることになる。

痛みはないけど感触はある。
30数年前に経験した虫垂炎の手術のときは、内臓系だったので気持ち悪かったけど、今回は足なのでそこまで気持ち悪さはない。
途中足を引っ張ったり、押したり、少し捻ったりしてるようだけど、何をしてるのかはわからない。
途中から電動工具が出てきて、骨に穴を開ける感触が伝わる。

時間にしてどれくらい経ったのかはわからないけど、途中から身体がとても寒くなってきた。
手術室は細菌の増殖を抑えるため、気温が低い。
そんななかに半裸の状態で寝ていると当然寒いのである。
身体がガタガタ震えてきたので寒いことを伝えると、暖かい空気の入ったビニールを上半身に当てられて暖を取らせてもらえた。

電動ドリルで穴を開けたり、ハンマーで棒を叩き込んだりする感触か全身に響く。
途中2回くらい「30分延長」といってた気がする。
何が延長なのかわからないけど、予定より長くかかってるようた。
専門用語が飛び交うなか、順調に進んでるようには思う。
これがもし「これはまずいぞ!」とか「大至急○○先生呼んできて!」みたいな戦場状態になったら最悪だけど。

「はい、終わりましたよ〜、無事しっかり固定されました」と言われて再び手術台から病室のベッドに並行移動される。
今何時か聞いたら4時前だというので、やはり予定より1時間近く長かったようである。
そのまま元の病室まで戻された。

この時点では、腰から下に麻酔が効いてて、下半身がとてもだるい。
虫垂炎の手術後もこんな感じだったので、下半身麻酔特有の症状なのだろう。
これは麻酔が切れるのを待つしかない。
夜の8時くらいになってようやく動かせるようになり楽になった。
患部の痛みは予想してたほどてばなかったのは幸いだ。
夜中になり完全には麻酔がきれたら、さすがにそれなりに痛みがあったので、点滴で痛み止めを入れてもらった。
オシッコは尿瓶に入れる。
よくある、尿道に管を通すことはしなかった。
ほとんど水分を取ってないけど、ずっと点滴をしてるので、けっこうな量か出たと思う。

入院6日目

2022年05月31日 | 入院生活とその後
早いもので入院して6日目に入った。
最近ではベッドから車椅子への乗り降りも慣れたものだ。
無事な右足は筋トレしたほうがいいとのことなので、ベッドの上で出来る運動をしている。
また、負傷した左足も指先は動くので、それも動かしといたほうがいいらしい。
1日でも早く退院して社会復帰するために、しっかりやっておこう。

入院中の昼間何をしているのかというと、ほとんど本を読んでいる。
妻に頼んで家にある小説本を適当に持ってきてもらったのを読んでいるが、すでに5冊読んだ。

・「1973年のピンホール」村上春樹
・「色彩を持たない田﨑つくる」村上春樹
・「傷痕」北方謙三
・「標的」北方謙三
・「雨は心だけ濡らす」北方謙三

久しぶりに読んだ北方謙三はおもしろい。
エンタメ小説としてよく出来ている。
まだ他に数冊あったと思うので今度持ってきてもらおう。
実は家にはそれほど多くの小説本はない。
ほとんどは年末に売ってしまうからだ。
今も家にあるのは、また読みたいと思ったものだけなのだ。

スマホはあるのでネット三昧したいところだが、今月は使いすぎてスローモードに入ってしまった。
これでは思うようにネットが出来ない。
LINEとSNS、それと自分のブログくらいである。
来月になったらリセットされるけど、Wi-Fiがないので、YouTubeがあまり見れないのが残念だ。