Music Mania

No Music No Life

本当に聴かれてるアルバム

2023年03月25日 | 音楽
すごく売れた曲がすごくいい曲であるとは限らないし、ほとんど売れてなくてもすごくいい曲もある。
ただし、すごく売れた100曲とほとんど売れなかった100曲を比べたら、売れた曲の方がいい曲率は高いのは間違いない。
なので、いい音楽を探そうとするなら、売れた曲から探すのが近道だと思う。
中には、すごく売れて入るけれど、いわゆる
ジャニーズ商法とかAKB商法みたいなやり方で、あまり聴かれていない曲もたくさん存在する。
ということで、沢田太陽さんの企画、「ストリーム時代に世界で本当に聴かれているアルバム」を見ると面白い。
これは、Spotifyのストリーム回数からみると、売り上げではなく本当に聴かれているアルバムはなんなのかがわかるというもので、それをアルバム単位で集計してあるのだ。
とくに20世紀に発表された作品はもうすでに20年以上前ということで、今の若者が生まれる前の作品がほとんどになる。
それでもなお、今も聞かれ続けてるアルバムはなんなのか?

集計のやり方や、細かい考察はリンク先を読んでいただくとして、ここからは僕の感想になる。
まず、ここで選ばれたアルバムをアーティスト別に枚数を調べてみた。

ビートルズ 11枚
レッドツェッペリン 6枚
ブラックサバス 2枚
ローリングストーンズ 2枚
ピンク・フロイド 5枚
クイーン 2枚
アバ 3枚
フリートウッドマック 2枚
AC/DC 2枚
マイケルジャクソン 4枚
ダイアーストレイツ 3枚
メタリカ 5枚
ザ・スミス 3枚
ガンズ 2枚
ニルバーナ 3枚
U2 2枚
オアシス 4枚

まず、予想通りとはいえ、ビートルズ最強である。
もう別格の存在である。
ビートルズ以外だと、ツェッペリン、フロイドがやはり強い。
今もこれらのアルバムを聴いてる人がいかに多いかがわかる。
そして、60年代70年代はブリティッシュロックの時代だったことがわかる。
70年枚後半からアメリカの時代になってくる。
80年代以降はマイケル・ジャクソン、メタリカ、オアシスが強い。
ちょうどレコードからCDに変わってきたのもこの時期だ。
で、結局のところ、アルバム単位で聴かれてるのはロックが多いということだった。
ポップスはシングルは強いけど、アルバムとしてはあまり聴かれてないようだ。

これが21世紀以降になると、ポップス、ヒップホップが強くなってくる。
そして今の若者のリアル世代になってくるので、ストリーム回数も億超えが出てくる。

話を最初に戻すと、売れてる音楽ではなく、聴かれてる音楽、多くの人が聴いてる音楽は、ほとんど聴かれていない音楽より当たりは多いだろう。
これから、なにかまだ聴いたことのないいい音楽はないかな、と探す人はストリーム回数から探すというのが現代的なのだ。

パラモア

2023年03月12日 | 音楽
パラモアというバンド、僕はぜんぜん知らなかったけど、ニューアルバムが初登場2位で入っていたので聴いてみた。
基本的にはロックンロールバンドだと思うけど、アレンジや歌メロに個性があり、これはなかなかいいぞ、と早速DLして聴いている。
ボーカルは女性で、線は細いものの魅力的だし、またしてもイキのいいバンドか出てきたと思ったら、それは間違いだった。
デビューは2005年というベテランで、グラミー賞をとったこともある大物バンドだった。
日本でも大人気で5回も来日ツアーをやってるという、洋楽好きなら知ってて当たり前の存在のようだ。
最近は意識して今の音楽を聴くようにしてるけど、まだまだ知らないことだらけである。

パラモアのメンバーはボーカルのヘイリー・ウィリアムスが中心のようだけど、あとはよくわからない。
いや、わかろうと思えばわかるのだが、コロコロとチェンジしてるようなので、別に覚えとく必要もないだろう。
エモ系のロックンロールだけど、ギターの音は限りなくクリアに近い。
カッティングのキレがよくファンキーで、リズムの激しさがかっこいい。

で、このバンドのライブはYouTubeでいくつも見ることが出来る。
わりとおとなしめのスタジオ作に対し、ライブはかなり熱いようだ。
とくにボーカル、ヘイリーがメチャクチャかっこいい。
デビューから18年になるので、もう若くはないはずだが、キレッキレのパフォーマンスで思い切りシャウトしている。
今はライブをスマホで撮ってくれる人がいるおかげで、手軽にライブ動画を楽しむことが出来る。
ありがたいことです。


Paramore - This is Why, C'est comme ca - Phoenix, Arizona - February 9, 2023

2023 グラミー賞

2023年02月19日 | 音楽
グラミー賞の結果発表があった。

主要4部門から最優秀アルバム賞を取ったのはハリー・スタイルズの「ハリーズ・ハウス」だった。
このアルバムは僕も昨年夏くらいからよく聴いてるけど、たしかにいいアルバムだと思う。
1曲目の「スシレストラン」はAppleのCMでよく流れていたので知ってる人も多いだろうし、大ヒットナンバー「アズ・イット・ワズ」もキャッチーでいい曲だ。
2022年を代表するアルバムとして相応しいだろう。
最優秀ポップボーカルアルバム部門でもこのアルバムが受賞している。

ポップソロ賞をとったのはアデル「イージー・オン・ミー」。
アルバム「30」の2曲目に入ってる曲で、少しレトロ調なのがいい。
アデルはほとんど捨て曲がない人で、他にもいい曲たくさんあるのに、と思ったけど。

ロックアルバム賞はオジー・オズボーン「ペイシャント・ナンバー9」がとった。
このアルバムからもう1曲、オジー・オズボーンftトニー・アイオミ名義で「デグラデーション・ツール」がメタル演奏歌唱賞をとっている。
知っての通りオジーは4年前に大ケガをして、その治療はあまり進んでおらず、ライブツアーからの引退を表明した。
レコーディングはこの先も続けるかもしれないけど、年齢も年齢なので先はわからない。
そんな中のグラミー賞受賞は彼を勇気づけて、元気の源になるといいのだが。

そして宅見将典である。
最優秀グローバル・ミュージック・アルバム賞」に宅見将典のアルバム『SAKURA』が選ばれた。
なぜか日本でほとんど話題になってないけど、すごく和を感じる作品なので是非聴いてみてほしい。
これぞ日本の音楽、という趣が感じられる。

Sakura - Masa Takumi feat. Ron Korb & Nadeem Majdalany (65th Grammy Winning song )

ラッシュ!

2023年02月19日 | 音楽
マネスキン「ラッシュ!」

イタリア発のロックバンド、マネスキンの最新アルバムである。
彼らの3作目にして、いよいよ世界的なバンドになったようで、アメリカでも大好評のようだ。
それもそのはず、歌詞を英語中心にしてきたのである。
さらに前作よりポップさが増して、だいぶ親しみやすくなった。
曲もコンパクトで、リフ作りやコード進行も気をてらうことなく教科書通り的な予定調和感がある。
では、どこで彼ららしさが出ているかといえば、歌メロだと思う。
モダンで、意外性もあるし、しっかりロックしていて彼らの個性はしっかり残されているところがいい。
1曲だけベタな80年代風バラードがあるけど、普通にいい曲だし、メロディメーカーとしても秀逸の出来栄えだ。
そしてアクの強いボーカルの声質、好き嫌いが分かれるくらいでちょうどいい。
このバンドの強みは、前世紀的なロックスピリットと、現代的なモダンさの絶妙なバランスだろう。
80年代のLAメタルや90年代のオルタナやグランジの焼き直しではなく、ヒップホップなどのエッセンスが感じられ、しかし決してそれらが主張されることはないのである。

ルイ・トムリンソン

2023年01月28日 | 音楽
ルイ・トムリンソン「フェイス・イン・ザ・フューチャー」

ルイ・トムリンソンはハリー・スタイルス同様元ワンダイレクションで、同じくソロでも大活躍中だ。
そんな彼の昨年秋に発表されたニューアルバムがとてもいい。
ハリー・スタイルスのようなポップスではなく、哀愁のギターロックである。
それもオアシスやビートルズに通じる王道英国ロックで、憂いのあるボーカルが渋さをも感じさせる。
なんといってもメロディラインが素晴らしい。
この展開だとサビはこうなってくれるとカッコいいのだが、という期待を裏切らない取っ付きやすさがある。
最近の洋楽はちょっとという人にもおすすめだ。

Louis Tomlinson - Bigger Than Me (Official Video)


ルイ・トムリンソン「ウォールズ」

ルイ・トムリンソンの2020年に発表されたファーストソロアルバム。
新作が良かったので大ヒットしたらしい1枚目も聴いてみたのだが、やはり捨て曲なしの傑作だった。
同じくブリティッシュロック風味で、元々こういうのを聴いて育ったのだろうか、とてもしっくり来ているように感じる。
僕はワンダイレクションを聴いたことがないのでその頃のスタイルは知らないのだが、今の路線は大正解だろう。
個人的にはハリーよりこっちが好きだ。

Louis Tomlinson - Don't Let It Break Your Heart (Official Video)