風・感じるままに

身の回りの出来事と生いたちを綴っています。

生い立ちの景色(47) イサム兄ちゃんが婿養子に

2014-12-22 | 生い立ちの景色
1962年。9月。
小学校4、5年生ころからずーと一つの布団で寝てきたイサム兄ちゃんが結婚することになった。
お相手は田んぼも畑も多く持ってる農家で、しかも3姉妹の長女だという。
本人はあまり気がすすまなかったらしいが、長兄の嫁さんや母親が強く勧めたのでしぶしぶ?承知したようだ。
後で、兄嫁が言ってたが、実はイサム兄ちゃんには付き合っている人がいたという。

兄ちゃんは会社のサッカー部に入っていたので、仕事が終わってから練習しているらしく、帰りは普通の人より遅く、休みの日にも試合があるとよく出かけて行った。
練習の後に飲みに行くのか、酒の匂いをさせて帰ってくることが多かった。一つの布団で寝ているので、酒飲んで遅く帰ってきて、そのまま布団に入ってきたときなどは酒臭かった。

毎晩、背中で温もりを感じていた兄ちゃんが婿養子に行ってしまって、一人でゆっくり寝れるようになったのはよかったがちょっ寂しくなった。
婿養子先では苦労しているらしい。キャベツの出荷時期になると、朝5時に起きてキャベツの穫り入れをしてから会社に行くらしい。
嫁さんとはうまくやっているようだが、舅がちょっと口うるさい人らしくいろいろ難しそうだ。
たまに帰ってきた時には、そんなことをこぼしていた。

イサム兄ちゃんの思い出はいろいろある。
小学2、3年の頃に淀川で泳いでいて溺れて死にそうになったのを助けてもらったこと。欲しくて仕方がなかったグローブを買ってもらったことなど・・・。

イサム兄ちゃん、がんばって! 農家の三男坊のオレも、何年先には婿養子かもしれない。