性格改善の心理療法ハッピーライフ 1998年開業 認知療法、よむだけでも役に立つ内容を提供しています。。

対人緊張、対人恐怖、神経症、うつ病、等の心理療法、認知行動療法、人生勉強療法。電話、スカイプでも通院と同じように治ります

PTSDは最近生まれた

2009年02月17日 | 心理療法ハッピーライフ
PTSDは最近生まれた


2009年2月17日(火)
心理療法(認知行動療法)ハッピーライフ、矢野裕洋


私のブログを継続して読んで頂いている人の中には、
「矢野先生のブログを読んでいるとハッとする事が多い」
と言って頂く人たちがいます。
とても嬉しいです。
私は皆さんにハッとして頂きたいと思って書いている部分が結構あります。
いつのまにか社会常識になっているのですが大局的に見るとおかしいという事は色々あります。
私の専門分野は人の心ですから私の担当として心の「社会意識」の中で大局的に見るとおかしいというものを修正して行きたいと思っています。


今、読んでいる途中なのですが、中嶋聡さん(精神科医)の書かれた『「心の傷」は言ったもん勝ち、新潮新書』の前書きに
「やや大げさに聞こえるかもしれませんが、1987年頃から現在までの約20年間というのは、一つの激動の時代と言ってもいいような気がします。」
「20代くらいまでの人たちには信じられないことかもしれませんが、20年ほど前は、世の中にはこのような(セクハラやインフォームド・コンセント)概念さえなかったのです。」
「『パニック障害』や『適応障害』などの多くの新しい病名が生まれ、うつ病も軽症の人が増えて、『心の風邪』と呼ばれるほどポピュラーなものになりました。」
と書かれています。
本当にその通りだと思います。
20歳位までの人は当たり前と受け入れている事が、私も長く生きているという事なのでしょうが、過去から今までを大局的に見たらおかしな常識が一杯出来ています。
その代表的なものが「社会不安障害」、言い換えれば「対人緊張症」「対人恐怖症」です。
私が子供の時から対人緊張がある子供はいましたが、担任の先生も校長先生も保健の先生、PTA、当然クラスメートもその子が病気などという意識も発想もありませんでした。
しかし、今はだんだん「対人緊張症(症状として赤面症、吃音、多汗、手足の振るえ等)」は「社会不安障害」という立派な病気?という常識になりつつあります。


さて、今日の本題はPTSD(心的外傷後ストレス障害)です。

中嶋聡先生の言葉を借りますと、
「20代くらいまでの人たちには信じられないことかもしれませんが、昔はPTSDという概念も言葉さえなかったのです。」

私の知識では、PTSDはアメリカのベトナム戦争から帰還した兵士たちの異常行動を研究しているうちに出来た概念、病名という事です。

しかし、よく考えてみましょう。
戦争はベトナム戦争以前も第二次世界大戦、第一次世界大戦、アメリカでは南北戦争など人間の歴史は戦争の歴史と言って良いほどあります。

では、何故、ベトナム戦争後にPTSDという病気が発見?されて、アメリカだけではく日本を含めた世界中に広まったのでしょうか?

答えはPTSDという病気は発見されるような病気ではないという事です。

野口英世博士が黄熱病の病原菌を発見しようとしたのは有名な話ですが、PTSDは当たり前ですが、病原菌もウイルスも何もありません。
再度書きますが、PTSDの原因は病原菌やウイルスではありません。
原因は概念です。
ベトナム戦争以前にも酷い戦争はあったけれどもPTSDになる概念がなかったのでPTSDという病気が発生しなかったのです。

ずばり、PTSDは最近生まれた、のです。

そして、PTSDという概念が広まれば広まるほどPTSDの患者は増えるのです。

では、何故、この概念が生まれたかというと経済的に豊かになった事が一番の要因です。
ベトナム戦争以前の戦争の時代は今と比べるとまだまだ豊かになっていませんでしたから悩む暇が少なかったりなかったりしたのです。
2月12日に書いた『「ひきこもり」は昔はなかった』に書いているように、少し前までは欲しくて欲しくてたまらない物があったのですが、今は本当に欲しくて欲しくてたまらない物はなくなってしまいましたからいつのまにか心を満たしたいという欲求に変わって来たのです。

PTSDは物質的に豊かになり、心から大きな犠牲を払っても物が欲しい、という欲求がなくなり心を満たしたいという欲求に変わって来て自然に発生した病気なのです。


最後に、ここまで読まれたら、昔はPTSDがなかったという理由は分かったが、どうすればPTSDが治るのかが問題だと言われそうです。

PTSDを治すには原因はウイルスや病原菌ではなく概念だという事を納得する事が重要です。
日常生活が出来ないほどの精神的な症状が出ますから医師の投薬治療は必ず必要ですが、この概念を何らかの形で納得して頂く事が出来ればPTSDは治ります。
心理療法はオーダーメイドですから比べたら一人々々違いますが、基本形はPTSDを引き起こした事件は終わっている、過去の出来事で過去の出来事が今のあなたに影響を与えてはいないという事を理解、納得して頂き、自分を苦しめている自分の価値観をセラピーの中で自分を苦しめない価値観に修正して頂く事でPTSDは治って行きます。

PTSDはちゃんとした病気じゃないの?
という意識を変えて頂く事と昔はPTSDは存在しなかったという事を受け取って頂く事からケアのスタートになります。

大丈夫です(笑)。




ご意見、ご感想を
a@happylife.jp
にお気軽にお願い致します。
私は世の中の精神疾患に関しての「社会意識」を修正して行きたいと思っています。



明日は新たなテーマで書く予定です。




「無料資料」の請求方法
心理療法ハッピーライフの認知行動療法のセラピーに興味が有る方は、郵便番号、住所、氏名、電話番号を書いて
 a@happylife.jp
に無料資料請求と題名を書いて無料資料を請求して下さい。
心理療法という言葉が気になるという人が或る程度いらっしゃいますので個人名(矢野裕洋)でお送り致します。
電話番号はまれにある配達先不明の場合に必要ですからお伺いしております。
こちらから配達先不明の場合以外にお電話をする事はありません。
ヤマト運輸メール便にて約50枚ほどの資料を無料でお送り致します。
心理療法ハッピーライフ公式ホームページhttp://www.happylife.jp
心理療法ハッピーライフは1998年開業ですから12年目になります。