詩と短歌集/photo poem 雪割一華(ゆきわりいちげ)

写真短歌・写真俳句・写真詩・随筆散文・陶芸の話など自由気ままに書いています。  

ゆきやなぎ

2012-02-29 | 短歌


突然雪が降ったり、雨になったり不安定な天候は春の予兆。それでも植物たちは
近づく春に備えて確実に季節を読み取っている。ゆきやなぎのつぼみも丸みを増
し少しの太陽のぬくもりで弾けようと雪のすきまから伺っているようだ。

きさらぎの空はは雪色ゆきやなぎつぼみの丸み春を誘う
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北の便り-枯葉の手紙

2012-02-28 | お気に入り


<北の便り-枯葉の手紙>

冬の終わりに出会った白い鳥を 
雪の化身だといまだに思っている。
なごり雪の止んだ春の日に 
無事に北の国へ着いたらしいけれど
あの鳥が風切羽で 
美しい物語を紡いでいた事を全く気付かず
見てはならない戸の隙間から
折れた羽がのぞいていて

知ったのは深い深い鳥の哀しみ

遠くで北へ帰った鳥の鳴き声を聞いた 
たった一声だったけれど
未だに羽の傷は癒えないらしく 
南へ飛べるのは雪の舞う頃か

私は鳴けないから笛を作る事にした 
たぶん忘れているだろう私の声の代わりに
目印になるように空色にして 
北斗七星を刻むことにした

「笛の色はね、あの北の湖の 
エメラルドブルーにしたんだよ
音はかすかで届かないかも知れないから
目印に北斗七星を刻んだよ
ひしゃくの柄の先端に向かって
飛べばいいから
新しい風切羽できっと飛べるから・・・」

めずらしく夜更かしをしていて
カーテンをゆらす風の気配
夕方の雨が
連れてきたのか置き忘れたのか
懐かしく白い風の気配 
線香花火の火が消えないよう 
あわてているうちに
煙のにおいだけ
のこして過ぎる夏の夜の夢
窓のカーテンを揺らした風の中に 
その鳴き声は紛れ込んでいた
本物かまぼろしかととまどううちに 
風は止みカーテンは澄ましている

ふた月もすると北の山々は雪になり 
雪に乗って鳥たちの渡りが始まる

風の去った窓ガラスに
木の葉の手紙が一枚はさんであり
「わたしはげんき ふえのおともきこえているよ」
と書かれたひらかなだけの文字の手紙
北の便りには
枯葉の切手に雪模様の消印が押されていた
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水彩-4F水路

2012-02-28 | 鉛筆は6B



<水彩-4F水路>

ホルベインのR画用紙170Kに透明水彩絵の具で彩色。水彩紙は使う前に

舌の先でチョンと触れるくせがある。これは紙の吸込み具合をみるため

で良く吸い込む紙は滲みやすく、吸い込まない紙は乾きにくい。

舌の先が吸いつくような感触があると吸込みの度合いが強い。吸込みの

弱い紙はドーサ(ニカワとミョウバンをまぜた薄い液)という弾きどめ

で加工してあり、濃さの加減で強弱が調節できる。水彩紙・和紙も同じ

処理がなされ使い分けられている。書道の青墨のにじみの効果を出す時

ドーサの弱い和紙を使用したりする。

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春の雪

2012-02-27 | 短歌


春は別れの季節でもある、新しい旅立ちといろいろな意味での卒業と、それぞれ
が慣れ親しんだ場所や仲間から別れてゆく。惜別 心にしみる。

春の雪旅立つ人の手荷物にまとわりついてそばを離れず
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七人の小人

2012-02-27 | こころに風


☆ポエミカルな一言☆
七つの曜日には 七人の小人が住んでいて 今日は月の小人の日 月の光のように
ひっそりと 足元を照らして 新しい週の一歩が 踏み出せますように
(南雲風花さん 2・20twitterのTLより)

とってもすてきなイメージ、童話を書いて子供たちに読み聞かせするといい世界
ですね。大人もガサつかずこういうことに耳を傾けるひとときが有っていいと思う。

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携帯写真

2012-02-26 | 随筆・雑感


<携帯写真>
私は写真を3種類のカメラで撮っている。一眼レフ・小型デジカメ・携帯電話のカ
メラ。私の場合写真は一種のスケッチで、あの小さなカードがキャンバスやスケ
ッチブックであり、レンズが絵筆の役目を果たす訳だ。撮る比率は一眼レフ20%
・デジカメ30%・携帯が50%ぐらいの比率、撮りたい目的があればもちろん一眼
レフを使うけれど行き当ばったりの撮影は携帯が一番手軽と思っている。
携帯写真で気がついたこと、ほとんどのカメラがオートでピントが合うようになっ
ている、失敗は手ブレのピンぼけ。どうしても軽いので片手もちになりがちだけど
必ず両手もちで撮っている。シャッターをおして0.5秒ぐらいの待ちも(残身)も効果
的と思っている。一番使うのが「接写モード」大型カメラと同等の性能を持っている
ので使いこなしていけばとてもいい道具だ。
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白い花のこと

2012-02-26 | こころに風



☆最近こころに残ったひとこと☆
twitterのTLをみていると思わずドキッとしたり考えさせられる一言が有ったり
いろんなものに出会える。 これはご本人のつぶやきなので相手が誰なのかはわ
からないが受け手側で思い当たる方々もあったのでは・・・
かくいう私のアイコンも白花ではあるが(笑) rum さんありがとう。

☆ 最近、白い花が元気が無いです。もう咲いているのを見れない時が来るのか
とわたしはそれを、恐れています。 きっと、わたしでは支え切れない。 でも、
とても大切に思っています。 全ての言葉が宝石でした。 どうか、また咲きま
すように。 わたしがそれを見れなくても構わないから。☆
(2012・1・20 twitterより chat_rum)
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黒い猫

2012-02-25 | 

<黒い猫>

先のちびたえんぴつで
空に残った半分の月をぬりつぶす

カサカサ カサカサ

塗ムラのすきまから 2本3本と
銀色の光が漏れるものだから
屋根の黒猫は 今夜も眠れない

2010・9

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つりかわ

2012-02-24 | お気に入り



とってもお気に入りの詩 < つりかわ > 言葉のひびきに癒されている。
「いてくれるだけで 安心なん あんたのことなん」 自分的に大好きな詩。

<詩人:水月りらさん>   photo:白桂
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梅の追憶

2012-02-23 | 


<梅の追憶>

心の扉をひかえめにノックしてみる

あなたのいなくなった部屋は 
やけに広く感じられ
ここで暮らしていた気配は
かすかな梅のかおりと
壁に残った黄色いのりつきシール
そしてえんぴつの文字
”遠い宇宙からの手紙 言の葉は手のひらに・・・私はここよ ”
あなたがここに帰るために
シールはこのままにしておこう

あるじなき白い小部屋に訪ね来てあるはずのない言葉をさがす
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二足で三文

2012-02-22 | 随筆・雑感

<二足で三文>

何年か前のこと、初めての海外旅行の前日に、母さんに「2束3文ので

いいから綿の白い靴下買うといて」と頼んだ。

母さんは「2足で3文って1000円か?」と・・・

夜「3足で1000円のあったんで買うてきたよ!」

「・・・ん?!ま、いいか !」

後日、ツィツターにこの事をアップしたら京都のフォロアーさんから

「そらよろしぃな早起きは3文の得って言いますやろ、 毎日1000円

ただけるんやったら早起きもしますわな」とメッセージが・・・

それ以来1000円は3文と心の中で決めている。

この写真のくつしたいくらになるんやろ・・・

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北の便りーかげろう

2012-02-22 | お気に入り


<北の便り-かげろう>
                               
もやいを解かれた白い小船は
ゆらゆらと暗い海へ漂っていく
ゆっくりと 引き潮に導かれるままに
霧の海はむやみに深く
霧の海はやたらと静かで
もやいを解かれた白い小船は
ゆらゆらと暗い海を漂っている

朝の光がぼんやり海を照らすころ
小さな魂が小船から夜明けの空へ
フワーッとたちのぼり
白いかげろうになる
イカロスの翼を持たないかげろうは
たよりなげな羽で
フワリフワリと宙に浮かび
ぼんやりと朝の海を漂う白い小船と
軽くなった自分のぬけがらを
ながめている

2011・3



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山の芋/トコロ

2012-02-21 | 短歌




階段の手すりに枯れた山芋の実とつるがからんでいた。これは「トコロ種」
といい、むかごのなる細長い芋にくらべ、食用にはならない。葉はそっくり
だが、根芋はひげむくじゃらの丁度しょうがのひげづら版と思えばいい。
実がじつに楽しい形でリースなど作る時に用いたら絵になるのではと思う。

枯れてなおトコロのツルはからまりて雪かむりつつ手を結びあう
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やぶつばき

2012-02-21 | 俳句



風もなく日の当たる場所は少し春の気配がただよう。枚方市駅の南東の丘に意賀美
(おがみ)神社があり近隣の梅の名所になっている。梅はやっとほころび始めたところ。
梅をこよなく愛している人にこの花を見せたいなと思っている。神社への参道の坂に
はちらほらやぶつばきの赤い花が見えかくれしている。

やぶつばき 葉陰に紅く 意賀美坂
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ひとひらの雪

2012-02-20 | 短歌




<ひとひらの雪>

雪ははかなく美しい、色も結晶のひとつひとつも。

その日はどうしても抜けられない仕事で他出しており、

その時刻が刻一刻とすぎていった。

その人の旅立ちの日もわた雪が舞っていた。(追憶)


時よ止まれ 今美しき一瞬(とき)なれば手面にうけるひとひらの雪

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