浦安中年期外伝

カミさんを師匠に修行中の週末の料理やポタリング、読み散らしてている本の事など

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歳をとると日々が過ぎて行くのがどんどん早くなっていきます。ブログの更新がやや散漫になりつつありますが、しっかり元気でやっております。
いろいろなジャンルの本を読み漁り書き散らしてきたウェブサイトは今年で20年を迎えました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。 浦安中年期外伝(読書編)
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開口・閉口

2007-05-30 00:04:32 | 読書
昨夜も飲み会で家に帰るのが遅くなってしまった。
今日は自宅直行で帰れたのだが、さすがに立て続いてきたのでへとへとだ。
通勤時間に読む本もネタ切れ、本を選んでいる暇がないのだ。
そんな時はいつものように、自宅の本棚を物色してほこりをかぶった本の中から適当な本を選んで読むことにした。

今回は、開高健の「開口・閉口」だ。初版は1979年12月。30年も前の本なのだね。開くとどこもほこり臭くて、ページはすべて色あせて飴色になっているのだけれど、書かれている内容は、部分的に覚えている/覚えていないところが入り交じっていて、その昔確かに自分はこの本を読んでいるハズなのだが、この斑模様の状態というのは、一体全体どうした訳なんだろうかとやや狼狽しつつも、正に初めて開いた本を読むようにわくわくしながら文章を追っている自分が居たりする訳である。

掘り出し物の知識や蘊蓄の源泉にはいつか機会があったら触れるとしても、本を通じて開高氏の思慮の深さに触れる事がいいのか、何時になく真剣に本を読んでいる自分がいる事は確かであり、そんな文章を世に出す事が出来た開高健は素晴らしいとしか言いようがない。

昔初めて読んだときの感動を忘れ、再度味わう機会を得た僕は正に、一粒で二度美味しいと、深く考えずにプラス思考で受け入れることにしているのだ。