松静自然 -太極拳導引が教えてくれるもの-

松静自然とは落ち着いた精神情緒とリラックスした身体の状態をいい、太極拳導引の基本要求でもあります。これがまた奥深く…

ゆっくり動くことからわかってきたこと -その5-

2005-09-23 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
突然ですが、体力の衰えを感じるのはどこですか?

たいていの人は足腰が弱ってきたと自覚しだすと、
このままじゃいけないと思い始めるそうです。
実際に足は第二の心臓と言われますし、
腰にしても「にく(肉)づき」に「要(かなめ)」と
書くくらいですから、どちらも重要な部位ではあります。

太極導引は、実は足腰を
とてもよく使う運動でもあるのです。
太極拳の動きをよく見てみると、
上半身では左右の手が別々の動作をしたり、
下半身でも両足が同時に動くというのは
ほとんどありません。
つまり四肢がまったく違う動きをしていながら、
巧みにバランスをとっているのです。
その結果があのゆったりとした動きになっているわけです。

前にも触れましたが、片足ずつ動くというのは
そこに必ず体重の移動があるということです。
常に重心、重力を意識しながら動くことになります。
どうやって体勢を安定させながら
バランスよく重心を移動させたらいいのか。
そう考えていくと、姿勢を見直したり、
安定した姿勢をとるために
股関節と骨盤の状態を見直したりと、
自然に行き着く道筋があるらしいのです。

そういうことを頭の中で考える前に、まず動いてみる。
ところが先生の言う通りに動いているつもりでも
思い通りには、なかなか動けません。
程度の差こそありますが、
はじめは誰でもそんなものです。
それでも必ずできるようになるものなのです。

できなかったことができるようになる
うれしさって、何ものにも代え難いものですよ。
子供の頃ならいざ知らず、いい大人になってからでも、
こんなに心からうれしいと感じられる経験は
なかなかできるものではありません。
これって、もしかしたら若さに効く媚薬かも?

老化は自然現象です。
衰えていくことは誰にも止められないし、
誰もが通る道です。
できることならば、なるべくゆっくりと行きたいものです。
心身のバランスをととのえることは
老化の進度を緩やかにできるとも言えそうです。


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