松静自然 -太極拳導引が教えてくれるもの-

松静自然とは落ち着いた精神情緒とリラックスした身体の状態をいい、太極拳導引の基本要求でもあります。これがまた奥深く…

ゆっくり動くことからわかってきたこと -その6-

2005-09-26 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
太極導引を始めてしばらくたつと
生活習慣にもいろんな変化が出てきます。

生活環境や体調、体質、性格なども
人それぞれに異なるので、
いわゆる個人差はありますが、
練習した翌日の目覚めがひじょうに気持ちよい
と言う人が多いです。
これに寝付きがよくなった、
眠れるようになったという声を含めると、
どうやら睡眠の質が改善される傾向にあるようです。

ということは、私たちは日頃から
どうもよい眠りをとれなくなっているらしいのです。

そもそも睡眠中は、翌日の活動に備え
心身を休めているはずなのですが、
実際には不眠不休で働いているところがあります。
心臓や肺などいのちの根源にかかわる機能を
支えているものや
活動していない間に集中メンテナンスを担っている
ものもあるわけです。

ところが私たちのくらしは睡眠時間を
どんどん減らしていく生活習慣へと変わってきています。
人間の体はかなり順応性を持っている方だとは思いますが、
それでもいろいろと差し障りが出てくるようになるみたいです。
自律神経失調と呼ばれる一連の状態も
そのひとつではないでしょうか。

自律神経は呼吸と密接な関係があります。
そこで思い出してほしいのは、
太極導引が呼吸を重視するという点です。
私たちが日常行っている呼吸は、
いわゆる自然呼吸ですから
とくに意識もせずに行っていますよね。

ちなみに太極導引で行う呼吸は腹式呼吸です。
しかも吸うときにお腹が膨らんで
吐くときにはゆるむ一般的な「順腹式呼吸」と、
その反対に吸うときにお腹がへこむようになって
吐くときにゆるみながらもとにもどってくる
「逆腹式呼吸」という
二つの呼吸法を組み合わせて練習しています。
逆腹式呼吸は動作導引をしているときには
自然にそうなるものなのですが、
改めて意識して逆腹式呼吸を行うには
緊張しやすくなったりしますので、
最初のうちは一般的な順腹式呼吸で行います。
緊張を招くようなことは
なるべく避けることが大切だからです。

では、呼吸を意識的にゆっくり行いながら運動すると、
自律神経にどのような変化が起こるのでしょうか。
次回はそのあたりについて…


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