Where there's a will, there's a way.

Yukiの英語学習、読書記録、日常を書いたブログです。

ルポ 誰が国語力を殺すのか

2022-09-03 14:56:05 | 本-その他
Kindle本『ルポ 誰が国語力を殺すのか』を読みました。試し読みして目次のタイトルから「怖そう…」と買おうか迷いましたが、結局読んじゃいました。案の定、自殺した少女の実話も出てきてショックになったし、ちょっぴり私の中学生時代と重ねてしまいました。
「バカ」「キモい」「死ね」などと断片的で短い言葉でしか表現できない子どもが増えているそうです。SNSで一部の人にしか伝わらない隠語の中には差別用語もあり、障碍者などの少数派を馬鹿にしていて嫌気がさしました。SNSなどで文字のコミュニケーションを頻繁にしているので文章力はそれなりにあるのではと思われがちですが、実際はそうでもなさそうです。語彙力は少なくても通用するし、スタンプや絵文字で簡単に返事ができるし、一単語だけなど、一文が極端に短いケースも多いとか。
でも果たして問題なのは現在の子どもたちだけなのでしょうか? その子どもたちを育てている親や教師にも問題があるのでは? 子どもに対する理解はないし、彼ら自身もどうすればいいのか分かっていないのでしょう。特にスマホやSNSなどは普及したのはここ数年ですから、大人たち自身がきちんと使い方を理解していません。だから「スマホ中毒」の親もいるし、子どもたちも影響されてしまう。また、「本を読みなさい」と子どもに注意する親自身も実際に本は読んでいないでしょう。
親による虐待、子どもたち同士でのいじめ…。そんな環境で育った子どもたちは自ら発言する機会を奪われ、うまく表現ができなくなるといいます。その結果、社会に適応できなかったり、引きこもりになったり、ゲーム三昧の日々になったりするそうです。
決して他人事ではないと思います。今の子どもたちがいつか大人になって国や国民を支えないといけないのですから、国語力に欠けてしまっては将来どうしようもなくなると思います。この頃は英語教育ばかり目に行きがちですが、それよりも国語力を身に付けないと、日本語も英語も中途半端に終わってしまいます。



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