昨夜、ときおり愛読している時事通信社の基幹ネットの『JIJI.COM』を見ている中で、
【 低栄養が招く衰弱、筋肉減少
「フレイル」「サルコペニア」の恐怖 】と題された見出しを見たりした・・。
私は東京の調布市の片隅に住む年金生活の73歳の身であるが、
衰弱、筋肉減少は高齢者73歳の私にとっては、健康寿命の天敵と思え、
どういうことですか、と思いながら記事を読んでしまった。
この記事の原文は、鈴木 豊、喜多壮太郎おふたりの記者が纏められた記事であり、
『JIJI.COM』の中の『時事メディカル』に2018年6月2日に配信され、
無断であるが記事の大半を転載させて頂く。
《・・高齢者は、日常生活の活動量減少による食欲低下などから、
食事を十分取らず、低栄養状態に陥りやすい。
その結果、全身が弱って外出することが難しくなる「フレイル」や、
筋肉量が減少する「サルコペニア」になるケースもある。
フレイルやサルコペニアの認知度は低いが、日常生活に大きな影響を与え、
寝たきり状態を招く恐れもあるため、決して軽視できない。
フレイルやサルコペニアの症状は、
加齢による全身の機能低下が目立つ75歳以上の高齢者で、問題になっていた。
しかし近年、糖尿病や慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性心不全、肝機能障害などを患っている人の場合、
50~60代でも前駆的な「プレフレイル」「プレサルコペニア」の症状が見られる。
このような状態にどう対応したらよいか、専門医や管理栄養士に聞いた。
◇大事なのは全身状態
一部の若年性認知症などを除き、原則として75歳以上の患者の診療を専門とする
東京医科大学病院(東京都新宿区)高齢診療科の羽生春夫教授(老年医学)は
「高齢になればなるほど、病気の治療だけでなく、全身の状態をどれだけ良好に保てるかが、重要になる。
全身の状態の悪化を少しでも緩やかにすることが、患者がどれだけ自立的に日常生活を送れるかどうかを大きく左右する」
と強調する。
このため、初診時には認知症やうつ病などともに、
「フレイルになっていないか」、「サルコペニアの兆候はないか」といった点も含め、
全身の状態の把握に努めるという。
一般的にはあまりなじみのないフレイルには、数値化され統一された判断基準はない。
ただ、注意すべき複数の項目が提唱されている。
主なものとして、
①意図せずに、年単位で生じた一定以上の体重減少
②強い疲労感
③歩く速度の低下
④握力などの筋力低下
⑤日常の歩行や家事など活動量の減少―
などが挙げられている。
このうち、該当するのが3項目以上ならフレイル、それ未満であれば、注意が必要なプレフレイルとされている。
しかし、実際にフレイルやサルコペニアの兆候があっても、医療現場で施せる治療は少ない。
「基本的には、十分な栄養の摂取と散歩など低負荷の運動の励行が、一番の対策だ。
その意味では、介護分野との連携が重要になってくる」と羽生教授は話す。
このため「介護予防」、「転倒予防」などを目的に
地域で開催されているイベントに参加してもらうことも有効だ。
羽生教授は「フレイルやサルコペニアは、適切な対応を取れば回復することができる。
できるだけ早期に発見して、対応することが大切だ」と指摘する。
(略)
◇「キョウイク」と「キョウヨウ」
タニタヘルスリンクの管理栄養士・健康運動指導士の龍口知子さんは
「低栄養は、フレイルの原因の一つだ。
外出するのが嫌になる。
すると、おなかが減らないから、食べる量が減る。
外出するのか、家に閉じこもるのかは、健康に密接に関わっている」と話す。
龍口知子さんら同社のスタッフが、
自治体や企業を対象に開催する健康セミナーで、繰り返す言葉がある。
「キョウイク」と「キョウヨウ」だ。
「教育」と「教養」ではない。
「キョウイク」は、きょう行く所がある。
「キョウヨウ」は、きょうは用事がある―という意味だ。
「外出の機会があったり、他人とのコミュニケーションが保たれていたりすることが大事だ。
自治体などが開催する健康維持や介護予防のための教室に参加することは、とてもよいことだ」
◇10種類の食品を
管理栄養士・健康運動指導士の龍口知子さんは、
「高齢者にとって、なかなか取りにくいかもしれないが、
取ってほしい食品群のチェックリストがある」と言い、10種類の食品を挙げる。
10種類は、
①卵
②肉類(ソーセージやハムを含む)
③魚介類
④大豆製品
⑤牛乳や乳製品
⑥カボチャやニンジン、ホウレンソウなどの緑黄色野菜
⑦ワカメやヒジキ
⑧果物
⑨イモ類
⑩油脂―だ。
「①から⑤は、たんぱく室を摂取することで、筋肉をつくる。
⑥から⑧の食品は、ビタミンとミネラルが豊富。
⑨と⑩はエネルギー源となる」と言う。
この食品一つを1週間で、4、5回食べている場合は、「1点」とカウントする。
龍口さんは「合計で9~10点を取ることができれば、生活の質(QOL)が高いと言える。
大変かもしれないが、カレンダーに書き込んで、チェックするなどして、点数を上げてほしい」と力説する。
運動面では、無理のないペースで毎日、歩くようにすることだ。
「『きょうは○○歩』といった目標を掲げても、
なかなか実行できないが、それは当たり前だと思ってほしい。
『きょうは、きのうより多く歩いた』、
『きょうは、少し足りない』という意識を持ってもらえたらよい」
筋肉トレーニングなども有効だが、龍口さんはお金のかからない方法も勧める。
「駅では、エスカレーターではなく、できるだけ階段を使う。
ショッピングセンターに行った時は、駐車場の最も遠い場所に自動車を止め、店舗まで長い距離を歩く」。
お金がかからない健康法だ。・・》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
私は5歳若い家内と共に過ごし、私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、
たった2人だけの家庭である。
過ぎし2004年(平成16年)の秋、私は民間会社の中小業のある会社に35年近く勤めて、定年退職となり、
この間、幾たびのリストラの中、何とか障害レースを乗り越えたりしたが、
最後の5年半はリストラ烈風が加速され、あえなく出向となった。
そして遠い勤務地に勤め、この期間も私なりに奮闘した結果、
身も心も疲れ果てて、疲労困憊となり、定年後はやむなく年金生活を始めたひとりである。
年金生活を始めた当初は、身長は170センチで体重は70キロであったが、
定年退職までは何かと悪戦苦闘が多かった為か、年金生活は予測した以上に安楽となり、
13年半を過ごしてきた。
こうした中で、体重は75キロ前後となり、肥満体のグループになってしまった、
と微苦笑する時もある。
もとより肥満体は、多くの大病の根源で、やはり健康寿命の天敵と思ったりしている。
定年前のサラリーマン時代の私は、数多くの人たちと同様に多忙で、
家内は我が家の専守防衛長官のような専業主婦であり、日常の洗濯、買物、料理、掃除などの家事で、
家内なりの日常ペースがあり、この合間に趣味などのささやかな時間で過ごしてきた。
そして定年後の年金生活を始めた時点、私はこのペースを崩すのは天敵と確信し、
平素の買物専任者を自主宣言したりした。
そして家内から依頼された品を求めて、自動車も所有できない我が家は、
私は独りで歩いて7分前後にある最寄のスーパー2店か、
或いは最寄駅まで15分前後歩いて、数多くスーパー、専門店で買い求めたりしている。
最寄駅までは、利便性ある路線バスは頻繁に走行しているが、季節のうつろう情景を眺めたり、
歩くことは何よりの健康の源(みなもと)と信愛している私は、原則として路線バスに頼らず、
ひたすら歩いて往還している買物メール老ボーイとなっている。
帰宅後、やはり私は独りで、我が家から歩いて3キロ範囲にある遊歩道、小公園を散策をし、
四季折々の季節のうつろいに心も身もゆだねている。
こうした根底として、もとより健康でなければ、自身の日頃のささやかな願いも叶わないので、
いつの日にか認知症、或いは脳梗塞などの難病に遭遇したら、困窮するので、
ひたすら歩き、ときおり大股で歩いたり、或いは足早に歩くことが多くなっている。
今回の記事に於いて、低栄養が招く衰弱、筋肉減少には、
現在の私は幸運にも該当しないでいる。
しかしいつの日にか、体力が今より衰えて買物、散策の意欲がなくなった時、
或いは足腰が弱くなり、杖を突いて歩くようになった時などを私は思い馳せたりした・・。
《・・「キョウイク」と「キョウヨウ」だ。
「教育」と「教養」ではない。
「キョウイク」は、きょう(今日)行く所がある。
「キョウヨウ」は、きょう(今日)は用事がある。・・》
タニタヘルスリンクの管理栄養士・健康運動指導士の龍口知子さんら同社のスタッフが、
自治体や企業を対象に開催する健康セミナーで、繰り返す言葉は、
弱った高齢者に鼓舞し、激励させる値千金の銘言と思い深めている。
そして《・・運動面では、無理のないペースで毎日、歩くようにして、
・・『きょう(今日)は、きのう(昨日)より多く歩いた』、
『きょう(今日)は、少し足りない』という意識を持ってもらえたらよい・・》
この銘言を友とすれば、介護される身は遠ざかって、自立した生活が過ごせるよねぇ・・、
と私は深く思い重ねたりしている。