先程、ときおり愛読している文藝春秋の公式サイトのひとつ【文春オンライン】を見ている中で、
『 あの西城秀樹さんも 一人暮らしで脳梗塞を発症した場合の対処法
~最近では、40~50代の「働き盛り世代」の診断が目立つ~』
と見出しを見てしまった。
私は東京の調布市に住む年金生活の73歳の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの家庭である。
こうした中で、家内は遠方に独り住まいをしている家内の母の介護で、
ときおり6泊7日前後で行き、この間、我が家は私が『おひとりさま』の生活をしている。
ここ数年は会社時代の少し先輩、或いは後輩の68歳が、いずれも大病で入退院を繰り返した後、この世を去ったり、
ご近所の私と同世代の知人が、突然に脳梗塞で死去されて、数か月の先は誰しも解らない、冷厳なこの世の実態に、
私は震撼させられたりしてきた・・。
私は平素、殆ど毎日のように独りで自宅から3キロ以内の遊歩道、小公園などを歩いたりしている。
こうした根底として、もとより健康でなければ、自身の日頃のささやかな願いも叶わないので、
いつの日にか認知症、或いは脳梗塞などの難病に遭遇したら、困窮するので、
ひたすら歩き、ときおり大股で歩いたり、或いは足早に歩くことが多くなっている。
このように過ごしたりしているが、今回の《・・一人暮らしで、脳梗塞を発症した場合の対処法・・》の見出しには、
やはり時折『おひとりさま』になる私は、切実な難題であり、記事を精読してしまった。

この記事は、長田 昭二さんの寄稿文であり、【文春オンライン】に於いて、2018年6月23日に配信され、
私は文藝春秋が発刊されている単行本、新書本、文庫本、月刊総合雑誌など、
長年に於いて購読しているよしみに甘えて、無断であるが転載させて頂く。
《・・一人暮らしで、脳梗塞を発症した場合の対処法
先ごろ63歳で亡くなった歌手の西城秀樹さん。
発表された死因は、急性心不全だが、最初に脳梗塞を発症したのは48歳の時だった。
つい先日も、人気音楽グループ「スターダスト★レビュー」のボーカル・根本要さん(61歳)に
脳血栓が見つかったと発表された。
放置すれば、脳梗塞に進展していた可能性がある。
脳梗塞は、命に関わる病気だが、初期対応がうまく進めば、命を取り留めることも可能だ。
しかし、一人でいる時に発作に見舞われたら、どうすればいいのだろう。
「一人暮らしの脳梗塞」について考えてみる。

☆ 脳梗塞は“時間との勝負”
脳の血管が詰まって、血流が途絶え、組織が壊死していく・・・。
脳梗塞が命に直結する重大疾患であることは間違いないし、
たとえ命は助かったとしても、麻痺などの重大な後遺症が残ることもある。
一方で、迅速な初期対応と効果的なリハビリによって、元の生活を取り戻す人もいる。
「発作から数分で脳細胞の壊死が始まり、時間が経つほど、ダメージは広がります。
でも、発症から4時間半以内にt-PAという血栓溶解剤を静脈に注射できれば、
約4割のケースで、後遺症をほぼ残さないレベルへの回復が可能。
t-PA療法が難しいケースでも、8時間以内にカテーテルを使った血管内治療ができれば、
命を救える可能性がある。
まさに脳梗塞は、“時間との勝負”です」
と語るのは、東京都町田市にある「なかはら脳神経クリニック」院長の中原邦晶医師。
同医師によると、脳梗塞が疑われるときに利用できるセルフチェックがあるという。
米国脳卒中協会が提唱する「ACT-FAST」と呼ばれるものだ。
F = Face(顔)
笑顔を作った時に、左右の口角が、同じ程度上がるかどうかを確認する。
脳に異常があると片側の口角が上がらず、よだれが流れ落ちることもある
A = Arm(腕)
両腕を伸ばして、床と水平になるように挙げる。
脳梗塞による麻痺があると、麻痺した側の腕が挙がらない
S = Speech(話し方)
ろれつが回らない、言葉が出ないなどの言語障害があれば、脳梗塞による麻痺が疑われる
T = Time(時間)
以上の三つの中の一つでも、当てはまるときは、脳梗塞を含む脳卒中の可能性があるので、
一刻も早く救急要請する。
この時、症状が出た時刻を確認し、救急隊や医師に伝える

☆いかに“緊急事態”を伝えるか
ここで重要な問題がある。
発症時、近くに誰かがいるか否か・・・という点だ。
家族や同居人の前で症状が出たのならば、迅速な対応も可能だろう。
しかし、一人暮らしの人はどうなるのか。
すでに触れた通り、麻痺の中には「言語障害」がある。
言葉が出なかったり、ろれつが回らない状況で、救急要請は可能なのか。
東京消防庁に訊ねた。
「119番通報を受信した指令室では、通報者が、何らかの理由で喋れない、と判断した時には、
“こちらの質問に対して、受話器をたたく”などの対応を誘導し、
住所や状況を特定する方法を取ります」
言語障害があっても、声は出せる可能性はある。
まずは119番に電話をして、「あー」でも「うー」でも構わないから、緊急事態であることを訴える。
それが伝われば、助かる可能性はあるのだ。

昨年の119番通報は、固定電話からと携帯電話からの発信が、ほぼ同数だった。
「固定電話からの通報の場合、発信者情報が表示されるので、住所を特定できます。
一方、携帯電話からだと、GPS機能から位置情報が表示されるものの、
電波状態によっては、正確に表示されないケースもあるので、
固定電話と比べると、詳細な場所の特定がしにくい。
固定と携帯の二つの電話がある場合は、固定電話のほうが有利です」
ちなみに、意外に知られていないが、119番通報はFAXでもできる。
言語障害はあっても手が動かせるなら、FAXで救急車を呼ぶことが可能なのだ。
FAXを持っている人は、あらかじめ自分の住所と氏名、
それに「急病につき救急搬送を要請する」と書いた紙を用意しておくと安心感は高まる。
「脳の中の梗塞が起きた場所によっては、物事の理解ができなくなることもあり、
そうなると電話での通報は難しくなる。
でも、少なくとも自分で、脳梗塞の可能性を理解できたのなら、
決して簡単なことではないが、119番通報を試みてほしい。
受話器を外して、“119”と押しさえすれば、道は開けます」(中原医師)
脳梗塞というと、「高齢者の病気」というイメージを持つ人は多いだろう。
確かに60歳を超えて高齢になるほどリスクは高まるが、若い世代でも起きないことはない。
「最近の傾向として40~50代の働き盛り世代で、脳梗塞と診断されるケースが目立つし、
10代や20代で発症することだってある。
特に高血圧や糖尿病、高脂血症などを基礎疾患に持つ人は、
若さだけを理由に、安心することはできません」(中原医師)
万一の時には、「まずは電話」、「とにかく電話」、
そして「あきらめない」ということを、覚えておいてください。・・》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
私は記事を読む前は、脳梗塞の病状に遭遇した時、動顛して正常な対処が出来ない、
まして『おひとりさま』の時は、困窮するばかりで、対処もおぼつかなくなり、
やがて最悪の場合は、意識を失ってしまい、あの世に行ってしまう・・恐れてきた・・。
やがて記事を読み終わった時、多々教示された。
そして特に学んだことは《・・麻痺の中で「言語障害」となり、
言葉が出なかったり、ろれつが回らない状況の場合でも、まずは119番に電話をする。
通報者が、何らかの理由で喋れない、と判断した時には、
“こちらの質問に対して、受話器をたたく”などの対応を誘導し、住所や状況を特定する。
或いは、言語障害があっても、何とか声は出せる可能性がある場合、
まずは119番に電話をして、「あー」でも「うー」でも構わないから、緊急事態であることを訴える。・・》
もとより私は、“時間との勝負”の脳梗塞には遭遇したくないが、こればかりは判らず、
せめて平素は、歩くこと、そして適度な熟睡する睡眠、或いは程ほどの食事をして対処しょう、
と思い深めたりしている。