夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

思わず微苦笑させられた政治・経済のひとつのコラムは・・。

2009-11-22 16:44:18 | 時事【政治・経済】等
私は東京郊外の調布市に住む年金生活6年生の65歳の身であるが、
先程、何気なしに読売新聞の基幹ネットの【YOMIURI ONLINE】をみていたら、
『政治・経済コラム 』というのがあって、
たまたま私は読んだのであるが、微苦笑させられたのである。

《 一字一句に込めた思い 》

と題されたエッセイであり、読売新聞の政治部 池辺英俊氏の寄稿文である。

無断であるが、政治・経済そして川柳にご興味のあるお方に紹介したくなり、
転載をさせて頂く。

《・・
11月14日付本紙朝刊の「よみうり時事川柳」で、
秀作に選ばれた句を読み、思わず「くすっ」と笑ってしまった。

 政治家の裸を撮ってくれ紀信

写真家の篠山紀信さんに、公衆の場でヌード撮影をした疑いで捜査が及んだことを「ネタ」に、
それなら、偽装献金問題などを抱える政治家の「裸」、ありのままの姿を公衆の場にさらして欲しいといったところか。
風刺がワサビのようにぴりっと利いている。

日頃、無数の字句を組み合わせて新聞の記事を作っているが、
「五七五」に凝縮した言葉はかえって胸に響き、心に残るものだと改めて感じた。

川柳は政治家を風刺するものが多いが、逆に政治家の側が俳句で発信することがあってもいい。
そんな思いをもったのは、最近、「参院のドン」と呼ばれた村上正邦・元自民党参院議員会長と会ったのが契機だ。
村上氏は、自ら詠んだ2つの句を紹介してくれた。

 仮釈の日燦然(さんぜん)としてもみぢかな

 まつりごと遠くになりて秋の空

最初の句は10月28日、村上氏が栃木県内の刑務所から仮釈放された際に詠んだものだ。

村上氏はKSD(中小企業経営者福祉事業団、現・中小企業災害補償共済福祉財団)事件で、
受託収賄容疑で逮捕され、その後、実刑が確定。
2008年5月に収監された。
句は、朝の日差しに輝く紅葉を見つけ、1年半ぶりに出所した喜びを重ね合わせた。

後の句は、仮釈放を言い渡された10月中旬に刑務所内で詠んだもの。
うれしさの一方、「塀の中」にいる間に政権交代が実現。

自民党政権ならば、参院の実力者として君臨した頃の人脈を使い、
政界に一定の影響力を及ぼすこともできるが、民主党政権ではそれも難しい。
「自分の出番はさらに遠のいたか」という複雑な心境を秋の空になぞらえた。


政界第一の俳人としては、「孝堂」の俳号を持ち、
2007年に亡くなった藤波孝生・元官房長官を挙げる人が多いだろう。
村上氏と同様、受託収賄罪の汚名を着せられ、裁判の争いの中で揺れる心境を詠んだ。

1994年、東京地裁で無罪判決を受けた時は、
「爽(さわ)やかに天の声聞く朝(あした)かな」
と安堵(あんど)感を表した。

だが、その後、有罪判決を受けると、
「春疾風どこ迄つづくぬかるみぞ」
と無念さをにじませた。

政治家としては悲運だったが、
代表作「控へ目に生くる幸せ根深汁」は、
地元の三重県伊勢市で句碑に刻まれ、謙虚で温厚な人柄あふれる数々の句は、
今も藤波氏を慕うベテランの政治家や記者たちの語り草だ。


藤波、村上両氏の政治の師である中曽根元首相も、句歴70年以上を誇る。
昨年、卒寿記念の句集を出版した。

この中にある「暮れてなお命の限り蝉しぐれ」は、
03年に小泉首相から引退勧告された際、思わず口にした句。
実際に詠んだのはこれより前だが、「生涯政治家」として生きていく執念が伝わってくる。

翻って、今の政界。

鳩山首相や閣僚は多弁だが、もう一つ心に響いてこない。
ブレも目立ち、発言の軽さが指摘されている。

俳句にならい、自ら発する一字一句に、
もっと政治家としての熱い思いや理念をぎゅっと詰めこんでもらいたい。

(2009年11月20日 読売新聞)
・・》
注)記事の原文にあえて改行を多くした。

http://www.yomiuri.co.jp/column/politics/20091120-OYT8T00407.htm?from=navlc
読売新聞の政治部 池辺英俊氏の『一字一句に込めた思い』


このような名エッセイのお手本のような寄稿文である。

私は無力な年金生活の身であるが、読売新聞の政治・経済記事を毎朝読んだりしているが、
ときおり心の節度を欠いた政治、官僚、財界の諸兄姉の言動を感じると、
たとえ無力の身といえ『かいわれ大根(カイワレ)』と同じような味わいで、
ときおり、このサイトに投稿したりしている。

このような心情があるので、この『一字一句に込めた思い』の寄稿文を深く読むと、
思わず微苦笑をさせられるのである。



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