台湾料理「光春」(コウシュン)
岸朝子さん監修の「東京五つ星の中国料理」によると、
昭和52年開店、平成20年に、リニューアルオープンした同店の
2代目オーナーシェフの菅生勇志氏は調味料の買出しと勉強のため
年に一度は台湾に勉強に行かれる勉強家 とのこと。
場所は、京王井の頭線池ノ上駅下車(改札は一ヶ所)。線路沿いに位置しています。
さっくばらんな外観。気負うことなく入店できる町場の雰囲気が感じ取れる。
店先には、本日のおすすめがボードに記されています。旬の中国野菜が気になる。
(ノブロー) こんちは!今日は地元のみなに愛されてる「光春」さんを紹介してえ。
ここんちには、ミニチュアがいっぺえあるだよ。
中国で、豚は、すんごく縁起がええ動物なんだで。オラ、友達になりてえ。
(ノブロー) でな、「食べログ」のベストレストラン2010にも輝いた店なんだな。
19万人のレビュアーに選ばれた至高の名店だで書いてあるだ。
力、持ってる店なんだろーな。
予約名を告げると、1階厨房前のカウンター席にどうぞ、とのこと。
後ろにはテーブル席。 私達は、時間が早かったため口開けの客です。
卓上のカトラリーケースには、プラスチック箸と箸置き。
この他、酢、醤油、胡椒、爪楊枝。
タオル地のおしぼりは、お店のフロアを担当している快活なお姉さんに
手置きでいただけました。
お姉さんは優しい人で、ノブローさんたちを見つけ「パンダだ」と声かけしてくれたんです。
(ノブロー) 姉ちゃん、実に惜しいでーー オラ、ノブローだでよ。
(みに) ふふふ、ノブローさんには野望があるのよね、あとちょっとだったけど残念ね。
まずは、生ビール(キリン一番搾り)@550×2
取り皿も出していただけた。
カウンターの一段高い位置にはミニチュアだけでなく興味深いものが置かれていた。
それが、香腸(チョウヅメ)
自家製、見るからに旨そう。香腸と目が合う?たびにトキメキます。
本日のオーダー、トップバッターはビールのお供でこれからだ。
香腸(チョウヅメ)@735
甘すぎず塩も控えめ、脂はしっかり入っていますが、しっとりとろけていく旨味があります。
ネギ、豆板醤と味噌を合わせたような、ぴりっとコクのあるタレ付き。
お好みですが、香腸に。 私は、つけないでも十分に美味しかった。
大根餅@890
こちらも自家製、仕込みに3日間かけて手作りするという大根餅。
同じくカウンターの一段高い位置で私たちを見つめて?いました。
ブロック状のものを切り、表面を軽く焼いて提供されます。醤油とニンニク入りのタレ付き。
干しエビ入り、歯ざわりしっかり、もっちりとした食感。
「概念をくつがえす美味」とメニューに記されていましたが、その通りだ!
(ノブロー&タクロー) こりゃ、うめえな。 なんだべ、すげえ、あったかみのある味で
台湾、大根餅をまんまイメージさせてくれるな。やっぱ、力持ってるだ。
同店の紹興酒にはこだわりを熱く感じられます。
HPによると
「一般的な紹興酒は一瓶ずつろ過する手間を省き、それぞれ少々バランスの違うものを、
何本も、大きなタンクにまとめてろ過しています。
つまり、一度開封し、他の瓶と混ぜられ、ろ過し、そして詰め直して提供されているのです。
一瓶一瓶の個性を大事にしたいのと、7~8年の熟成を経て初めて封を切られる
紹興酒を提供したいので、ろ過してないものを輸入しているのです。」
加飯酒(紹興酒)
「元紅酒に次ぐ歴史を持つ伝統的な製造法によるもの。
元紅酒より1割以上もち米を多く使用しており(加飯とはこの意)」 -光春 HP より-
- 瓶出し紹興加飯酒7年物(生酒)640ml@2835
すなわち、同店では、無濾過の瓶出し紹興酒がいただけるのだ。
だから熱燗ではなく、生でいただくことに価値がある。
(輸入量の97%が同店で消費され、関東で飲めるのは同店だけだという)
さて、次は何にしようかと思案中。野菜好きの連れは水蓮菜に目が留まったようだ。
いいね。でも、水蓮菜ってなあに?
(シェフ) 水蓮菜、お見せしましょうか?
カウンター内のシェフが声をかけてくれた。
そのお話によると、水蓮菜は、10年前あたりから栽培ができるようになったもので
台北では、また食べたことがない人もいるそうだ。
もともとは南部で自生していたもの。水辺のもので6~9月は風が強く乾燥して
かたくなるそうで、水蓮だがアブラナの仲間。
水面に咲く花が蓮に似ていることからこの名がついたそうです。
水面に出ている部分は食べれず、水中の部分をいただくそうだ。
ぐるぐる巻きになった水蓮菜は、1メートルぐらいの長さがありました。
水蓮菜と白魚の炒め@1470
白魚は衣をつけて揚げてあり、味付けはニンニク、生姜、豆鼓(トウチ)。
水蓮菜は強いクセもなくシャキシャキとした食感の中にネギのようなぬめりあり。
フロアのお姉さんによると「空芯菜とモロヘイヤの間みたいな食感」とのこと。
お姉さん、お言葉ナイスです。
そのお姉さんはよくテーブルを見ていてくれて、お料理ごとにきちんと取り皿を
変えてくださるのです。
水蓮菜、歯ざわりがいいね。そう声をかけようとカウンター席に横並びに座っている
連れを見ると、旨いウマイと夢中になって食べていたのでした。
-№2に続く-