江戸カルタでは、「聞いて天国、見て地獄」のお題となります。話に聞くのと実際に見るのとでは、非常に違っていることの例えでありますが、この夏、自宅周りのアマガエルを追いかけていて、筑波山麓は「四六のがま」を思い出しました。
「さあさあ、御用とお急ぎで無い方は、聞いておいで見ておいで…」という軽快な口上で始まる「がまの油売り」に出てくるガマとは、言わずと知れた「ヒキガエル」のことでありますが、四六、五六は何で見分けるのかと言えば指の数。我が在所では、このガマをほとんど見かけませんので、四六、五六の検証ができません。それでは、アマガエルではと言うと、樹上に休むアマガエルは、後脚をたたみ、前脚は胸の前に抱えるような姿勢を取るため、そのままの状態では、中々確認ができません。
壁に張り付いた「アマガエル」の前指は確かに4本。後ろ指は、聞きかじりの知識では5本のはずですが、画像では3本?いやいや、脚に隠れているだけで、別の画像では4本目が確認できましたので4本は確実です。しかし、実際には5本なければ…^^;こりゃ捕まえて、後ろの指を数えなければ気が済まないような気分になってきました。
カエルを四面鏡張りのケージに入れて、己が姿の醜さにタ~ラリ、タラリと流す油を、三七、二十一日煮詰めたものが、口上「ガマの油」でありますが、最近、オヤジたちの加齢臭の話題を耳にするにつれ、自ら四面鏡張りの部屋に閉じ籠れば、「オヤジ油」が噴き出すのではないかなどと自虐的な発想をする夢屋であります。
春先、田圃の畦をスコップで叩きながら『畔(くろ)塗り』作業を行いましたが、人力による「畔塗り」では修復不可能と考え、思い切って近所の友人にトラクターによる「畔塗り」をお願いしました。延長500m、未整理地の調整係数120%を乗じて15,000円の作業代金なり。これで、赤字がさらに拡大することになりますが、一瞬、我が家の田圃ではないような錯覚を起こすような仕上がりになりました。収量には、まったく影響を与えませんが、来春の作業効率を考えると、ここは一念発起、やるときゃやらねば…。たった15,000円で一念発起とは、いささか大袈裟ではありますが、年間売上が15万円程度の飯米農家では、こうした委託作業は赤字幅をどんどん拡大してしまいます。とほほ、しょうがないねぇ~。
当面、趣味の世界にお金をかけていると思わなければ、いかんともしがたい現実があります。優雅なスローライフ生活も…聞いて天国、見て地獄の世界であります。ちなみに、黄色い食用菊を、昔、そのまま天ぷらで食しておりました。この場合、「菊は天ぷら、身はメタボ」というオチで、今日のところは収めましょう^^;