最近では、機械の性能も良くなり、水田の区割り面積も拡大しているので、大規模な農家では行わないであろう「補植作業」…田植え後の田んぼの中を歩いて、欠株を補って行くのであります。水田1㎡当たり100本の苗…15cm×30cmの株間・畝間と想定すると、一株当たり3~4本程度の植え付けが理想となる訳ですが…。
突然『夢屋国王』が田植えを自力で始めるのとは違って、農業技術や理論だって年々進歩しているのであります。補植作業をするどころか、疎植にして有効分けつ数を増加させるなどという考え方もあるのですから^^;
昨日、米穀集荷業者から予約数量の届出書が送られてきました。『夢屋国王』が耕作する24年度の水田面積は26.2aでありますが、生産調整のため、内35%相当の9.3aを転作しなければなりません。昨年まで、調整水田(代掻きして、いつでも耕作できる状態にしている田んぼ)としてきた『夢屋王国』内の水田6.5aに、今年「ひめのもち」を栽培しましたので、相当分の調整量として6.5俵(390kg)の他用途米(加工米)を供出しなければいけません。「ひめのもち」は、『夢屋国王』が作付けしている、うるち米「はえぬき」よりも収量が低下しますので、4俵収穫出来たとしても、全体では約1万円ほど売上が落ちる結果となります。作付面積が増加しているのに売上が落ちる…摩訶不思議な世界であります^^;
大規模な面積を経営するならともかく、高々25aの作付け面積でありますから『夢屋国王』は、労働生産性を極端に下げる結果となる「補植作業」を続けるのであります。ましてや、素人が初めて機械植えした田んぼは目立って欠株が多いのでありまして、補植用の苗を2~3本引き抜いては、欠株を埋める作業を延々続けるのでありますよ。
若い頃は、「補植作業などと言うものは、規模拡大の中で、その内やらなくなる作業だよ…。」などと、うそぶいておりましたが、そんな『夢屋国王』のホラ話も現実となって来ました。一方、農作業にスマートさを求めていた『夢屋国王』は、今でも土の中に這いつくばる様な作業を続けているのであります。それでも辛くないですよ…楽しいから^^; 2年前、転作田に水稲栽培を復活して、土壌発酵を起し、1ヶ月以上も1枚の田んぼと格闘したことを思えば、不揃いでも自分の手で植えた田んぼを歩き回るのは楽しい作業であります。
水田の畦畔に咲いたカキドオシの花の模様が、般若かしかめっ面に見えるのは私だけでしょうか?
しかめっ面に見えるカキドオシの花言葉は「楽しみ」なのであります。残りの人生、楽しまなくてどうすんのよぉ~!!!そう叫びながら、昼の弁当を食べると急に目が重たくなる『夢屋国王』であります。