有紀さんにも、家族公認のボーイフレンドがいます。クラスメート公認でもあるようです。
そのボーイフレンドのO君とは3年生になって同じクラスになりました。
O君のことを私が知ったのは昨年の11月です。
11月のある日、有紀さんのクラスでは席替えが行われました。
ところが、その日の昼食時、一人ぼっちで食事をする女の子が2人、男の子が1人いました。
いつも、席の近くの者同士で数人固まって食事をとるのですが、席替えのため孤立する子が出たのです。
その状況をまずいと思ったO君は「先生は当てにならないけん(から)、自分たちで解決しようよ」と有紀さんに声をかけてきました。
有紀さんもO君と同じ気持ちでいました。早速、周りの友達にも声をかけ、一人ぼっちで食べていた2人の女の子を招き寄せました。
O君も、同様に一人ぼっちの男の子を仲間のところに呼んで一緒に食べたのでした。
クラスメートの思いやりがよほど嬉しかったのでしょう、女の子の1人は涙を流していたといいます。
その話を聞いたとき、2人はまだ仲の良い友人だったそうですが、やがて、お互いの友人を通して、お互いが好意を持っていることを確認していきました。
そして、クリスマス・イブの日に特別な存在となったのです(このことは、先ほどくるみさんが教えてくれました「ロマンチックやろ~」と。)
なんと素敵な少年でしょう。
つづく
2005年2月12日(土)記