峰野裕二郎ブログ

私の在り方を問う

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駿馬のように駆け抜けろ

2020年06月27日 | 将棋
このところ将棋ファンにとっては堪えられない対局が続いている。

一昨日は、豊島将之名人と渡辺明三冠による名人戦第3局の1日目、さらに佐藤康光九段と永瀬拓矢二冠による竜王戦1組決勝トーナメント戦出場決定戦、そして藤井聡太七段と佐々木勇気七段との間で順位戦B級2組の今期初戦等が指された。
我らが佐々木大地五段も、順位戦C級2組の初戦で佐藤慎一五段と相まみえた。

朝一番、AbemaTVを覘くと午前9時半から藤井七段対佐々木勇気七段の一戦の放送が予定されていた。見逃すわけにはいかない。

藤井七段は今期のB級2組、次のB級1組を1期で駆け抜け、A級で優勝すると、史上最年少での名人位獲得の可能性が残されている。
そういった意味でこの日の一戦は大変重要な一局だった。もちろん、現在進行中のタイトル戦もその重要さに変わりはない。
常人では到底耐えることの出来ない程の精神的重圧の中、若干17歳の高校生は戦いの場に身を置いている。只者ではない

来月1日・2日から始まる王位戦でその最強の挑戦者を迎え撃つ47歳の木村王位は「彼はもう子供ではないです。実力通りに勝ち続けている人。若いからどうこうというのはないです」と語っている。
その木村王位も昨年度、史上最年長で初タイトルを獲得した人。当然、並の中年棋士ではない。

藤井七段の順位戦での戦いの重要性の意味合いは前述したとおりだが、この日の一戦は別の意味でも大変興味深い戦いでもあった。

3年前、藤井七段は四段プロデビュー以来勝ちまくり、歴史を塗り替える快進撃を続けたのだったが、その30連勝を阻止したのが、この日の相手である佐々木勇気七段(現在25歳)だった。

藤井七段との戦いに並々ならぬ闘志を見せる強敵・佐々木七段相手に藤井七段がどんな将棋を見せてくれるのか、ワクワクしながらパソコンの前に釘付けになっていた。

午前10時の対局開始から夕食休憩の午後6時頃辺りまでじりじりとするような拮抗した戦いが続いた。
風呂に入り、晩酌をしながら女房どのと観戦を続けたが、女房どのは午後10時頃には就寝。さすがの私も午前0時を回る頃にはうとうとしていた。

結局、終局は午前1時頃だったろうか。じわじわと差を広げていった藤井七段が見事に雪辱を果たし、順位戦の初戦を幸先よく白星で飾った。
コメント
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