峰野裕二郎ブログ

私の在り方を問う

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ブンタンの種

2020年06月30日 | 父親と子
過日、三女・くるみさんの上司であるHさんから届けられていたブンタンの種子が昨日ようやく発芽した。

Hさんとは直接面識はないのだが、くるみさんを通して彼女の話の中にしばしば登場する彼に、何とはなしに親しみを覚えていた。
ブンタンは彼の大好物だそうだが、私たちの移住先の様子を聞いた彼がこの地にブンタンが育つことを願い、くるみさんに託したものだった。

この度のコロナ騒動に火が付き始めた3月のある週末、くるみさんがHさんから託されたそのブンタンの種子と手紙を携え、愛車で帰って来た。

Hさんの手紙には、創薬そのものの研究活動の困難さと彼が立ち上げた新たな領域の研究プロジェクトにおける苦悩と喜び、また、創薬研究の先輩としてのくるみさんに対する熱い熱い思いが便せん5枚に渡りびっしりと綴られていた。

その多くが日の目を見ずに徒労に終わってしまい、報われることの少ない創薬研究の道。しかし、自分たちで新しい事実を見出す過程は楽しくも刺激的であり、その行為自体が崇高であり、その思いをメンバーと共有することを何より大切にしてきたと言うHさん。
結びに、お目にかかる機会を楽しみにしておりますとあった。

我が家で育つブンタンを、ご家族で見に来ていただくのを楽しみにしていよう。
くるみさんが帰る際、Hさんへの返書を託した。奇しくも、その便箋の枚数は5枚となった。
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