重く湿った空気が部屋に立ち込めている。ここ3日ぐらいこの状態が続いている。昨夜は窓に打ちつける雨音で目が覚めた。3時くらいだろうか。起きだしてパソコンに電源を入れ、カーテンを開けてみた。すごい降りである。九州でも関西でも警報が出ている。昨夜7時半ごろだったろうか。熊本に実家があるおじいちゃんから電話が入った。日曜日は、自分の故郷は人吉に近いが、人吉と違い安全だと自慢げに言っていた・・・。今度は心配で(ほかの地域が)眠れなかった という。TVを見ていられないという。頭がぐちゃぐちゃだと。
昨日は法務局へ出かけ、その後スマホを見に行って時間がかかりすぎて不機嫌でもあった。「心配なのはみな同じ。熊本にも鹿児島にも大牟田にも知人がいるけど、どうすることもできないでしょう。安全を祈るしかないでしょう」とおじいちゃんに少しきつく言ってしまった。夕飯の支度時でもあった。おじいちゃんは早々に電話を切った。なんとも後味が悪い。誰にも言えなくて電話してきたのだろうに・・・。
年齢からくる弱さなのか。一人でTVを見ている不安からなのだろうか。珍しく私は「その弱さ」を許せなかった。TVで流れてくる映像や家族を亡くした人の言葉を聞いたら、今回の大雨はおじいちゃんと同じように、あたまがぐちゃぐちゃになる。でもね、・・・。
私だって耐えていると許せないのだろう。大きな音を聞きながら、猫のぬいぐるみの手を握っていた。おじいちゃん、ごめんなさい。