夕方まで外に出られそうになかった。クーラーを止めるとすぐに気温が30度を超える。メダカがもたないのではないかと思うが、とても元気だ。メダカ密度は高いのだが、仲良くエサを食べているようだ。
この暑さのせいか、眠っていたような感情がふつふつと湧き出してくる。それはかつて自分が体験した感情というよりは、小説やドラマや映画の中で体験した感情のような気がする。激しく降る雨の中を必死で走って逢いに行くような、そんな熱い想いだ。理屈ではどうすることもできないような人間の根底に眠っているマグマのような気がする。
せめてわたしの心の中だけでも、その想いを認めてあげたい。コロナウイルス禍とこの暑さがなにかに火をつけていく。
夕方、頂いたイヌサフランを空気栽培する(土に埋めずにおく)入れ物を買いに出かけた。食べれば猛毒というこの球根。動物や子供のいるうちでは空気栽培は無理だろう。花火が欲しくてスーパーに寄った。あまり種類はないし、欲しかった線香花火だけがない。昔はセットのほかに線香花火だけも売っていた。あの真っ赤な球からたしか、牡丹、松葉、柳、散り菊に変わるのでではなかったろうか。(散り菊は覚えている)そして、最後にぽたんと落ちる。浴衣がけで縁台に腰を掛けて、線香花火をしてみたい。