のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

木下部長とボク

2010年05月12日 00時42分16秒 | テレビ鑑賞
■木下部長とボク
■のりぞう的2009年度冬クール1位
■木曜深夜 日本テレビ放送
■脚本 大宮エリー
■出演
 板尾創路、池田一真(しずる)、田中直樹(ココリコ)、津田寛治
 遠山景織子、山田麻衣子、笑福亭仁鶴、高橋ひとみ、宅麻伸
 島田洋八、山下しげのり(ジャリズム)、大地洋輔(ダイノジ)
 入江慎也(カラテカ)、阿部智則(POISON GIRL BAND)、高知東生
 大澄賢也、長江英和、村上純(しずる)

■ストーリ
 広告代理店・丸々通信社を舞台に、マイペースで責任感ゼロの
 木下部長とお荷物社員たちのゆるい日常を、木下部長の下に
 配属された新入社員・僕元の視点から描く。

■感想
 とにかく面白いドラマでした。毎回、毎回、楽しみに見ていたドラマ。
 声出して笑ったこともしばしば。大好きなドラマでした。

 ありえない設定、ありえないストーリ展開。
 けれど、それがまったく腹立たしくなく、フィクションとして許せてしまう。
 それは、このドラマがしっかりと私のことを虚構の世界に引き込んでくれて
 いたから。いつのまにか、私も木下部長のペースに巻き込まれ、
 彼が打ち出してくるまったく先の読めない行動を楽しみにしていました。
 そして、先が読めない行動がしっかりと起承転結を経て
 すっきりとした結末に到着する。
 そのストーリ展開が爽快な気持ちを与えてくれていた気がします。
 1話完結方式で話が進み、毎回、カタルシズムを味わえました。

 ともすれば、苛立ちを覚えさせかねないふてぶてしい人物に
 なりそうな木下部長を飄々とかわいらしく自然体で演じた板尾さん。
 板尾さんだからこそ、このドラマがフィクションとして成り立った
 のではないかと。彼の持つ雰囲気が木下部長を「存在し得ない人物」
 ではなく、「いるかもしれない人物」、そして、「どこまでも
 憎めない愛すべき人物」に仕立て上げたんだろうな、と思います。

 でもって、ものすごく豪華な吉本オールキャスト。
 吉本興業全面バックアップでなければそろわない豪華な面々が
 画面にあふれ返っていました。
 友近さん、なぎだ武さん、千原ジュニアさん、しずるさん
 チュートリアルさんなど、最近の人気者さんたちから、
 オール巨人さん、月亭八方さん、島田洋八さん、中田ボタンさんに
 笑福亭仁鶴さんなどの渋い渋いベテラン勢まで勢ぞろい。

 特に九州地方では、あまりテレビで見る機会のない面々の
 演技には興奮しっぱなしでした。漫才、落語を長年、続けられている
 ベテラン勢は特に語り口にあたたかみがあって、演技力など
 関係なく、たたずまいや言葉の発し方が魅力的でした。
 考えてみれば、落語なんて一人芝居をし続けているようなものなのよね、
 と感じ入りました。仁鶴さんの演技、好きだなあ。 

【再放送】プライド

2010年05月12日 00時00分26秒 | テレビ鑑賞
■2004年度冬クール
■出演:木村拓哉、竹内結子、坂口憲二、市川染五郎、石田ゆり子
    佐藤浩市、時任三郎、中越典子、佐藤隆太、MEGUMI
■脚本:野島伸司

■感想 ☆*
 放送当初から「なんじゃ、こりゃ」と思っていたにも関わらず
 「なんじゃ、こりゃ!」と驚きすぎて、妙にインパクトに残っている
 このドラマ。ことあるごとに(「薔薇のない花屋」とか「あいくるしい」とか参照)思い出しています。
 今期、またもやキムタクさん主演ドラマがあるということで
 連想ゲーム的に思い返していたところ、なんと再放送があるということで
 「なんじゃ、こりゃ」と思っていたにも関わらず、というよりも
 「なんじゃ、こりゃ」と思っていたからこそ、の怖いもの見たさで
 ついつい再放送を楽しんでしまいました。

 そうなのです。再放送を楽しんでしまったのです。ついうっかりと。
 なんともいえない奇天烈な設定と、記憶していた以上に奇天烈な
 人物造形がおもしろくておもしろくて。
 ドラマと思わずに「つっこむもの」と思ってみるとかなり楽しめます。
 ・・・いや、コントと思っていても、ちょっぴりついていけないところは
 多々ありまして、思わず早送りしてしまった場面もたくさんたくさんあるのですが。
 もやもやと色々な心配もさせられたのですが。

 アイスホッケーの選手の方々は、このドラマを見て怒らなかったんだろうか。
 小馬鹿にされていると思わなかっただろうか。
 と、他人事ながら、思わず余計な心配をしてしまいました。

 ただ、ヒロイン亜紀を演じる竹内さんのかわいらしさ、美しさには
 ひたすらひたすらうっとりです。健気な女性がぴったり。
 はかなさを感じさせる美しさにめろめろでした。
 必死に強がる様子に思わず守ってあげなきゃ!という気持ちに
 させられました。竹内さんの泣きじゃくる演技、大好きです。

 野島さんらしいポエミーな表現満載の台詞が次から次へと
 出てくるため、日本人的感性の強い私は、いたたまれない気持ちも
 味わったのですが、ある意味、この役を演じられるのは
 キムタクさんだからこそ、だなと感嘆もしたのでした。
 ポエミーすぎて「いやいや、こんな言葉、誰が言うのさ」と
 噴出しそうになる台詞も、キムタクさんが口にすると、
 「あぁ。言っちゃうかもね。本気で、素で言っちゃうかもね。
  彼ならば。」
 と思わせてくれる。それってすごい能力だなー、と思ったのでした。

 このドラマ。いつか「東京湾景」を見ながら、
 メールで突っ込み交換をし続けた彼女とじっくり鑑賞会をしたいものです。
 絶対、よいストレス解消になると思うのです。