旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

休日はローカル線で ななこと近藤勇とキッコーマンと

2015-09-09 | 日記・エッセイ・コラム

 夏日となったシルバーウイーク初日、近藤勇陣屋跡を流山に訪ねた。
流山へは東京から常磐線で40分の馬橋から流鉄・流山線に揺られてい行く。
ここでも元西武鉄道の車両が、かわいく2両編成と短くなって頑張っている。
ところでヘッドマークの「ななこ」って誰?アニメのキャラクター?
車内放送も沿線案内を交えて「ななこ」が喋っていた。

流鉄・馬橋駅は常磐線に併設している。こんな昔ながらの出札口があって、
もちろんSuicaは使えなくて、木の柱・木の梁のホーム屋根、レトロな駅なのだ。
ところで「流鉄」は地元の人にとても愛されている。自転車で並走する小学生、
お散歩の幼児、そのママ達も時速40kmほどでガタゴト走る電車に手を振ってくる。
なんと運転士も手を振り返している。なるほど。

わずか5.7kmの流鉄、途中駅で行違いの待ち合せをしても11分で全線を走り抜けてしまう。
終点流山駅のホームの先は小さな電車庫になっている。駅舎も昔ながらの木造平屋建て。

そしてここにも「ななこ」が居て... もうひとりの娘は誰?

江戸川沿いの流山のまちは、江戸時代から明治・大正にかけて商業の中心として栄え、
今でも明治時代の土蔵造りの家屋が点在し面影を忍ばせている。
まちなかの見所にはボランティアガイドが居て、丁寧な説明をしてくれる。

ランドマーク的なキッコーマンの工場があって、

幕末、新撰組が駐屯した近藤勇陣屋跡、近藤はここで土方らと分かれて自首している。 

有形文化財の土蔵が趣たっぷりのCafeになっていたり、

重厚感のある町家がイタリアンレストランになっていたりする。 
で、吞み人はというと洒落たCafeやイタリアンより、夜は大衆食堂がいい。
お決まりの生ビールを呷って、冷たい稲庭うどんをいただく。美味い。

シルバーウイーク突入と同時に晴れ間が広がった関東は行楽日和。
海から遡ること29km、江戸川の堤防に照りつける陽は暑かった夏を思い出させる。 

<40年前に街で流れたJ-POP>
20歳のめぐり逢い / SIGNAL  1975