旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

富山湾と立山連峰をのぞむワイナリーで

2023-06-17 | 旅行記

富山湾と立山連峰をのぞむ丘の上のワイナリーにやって来た。
もっとも午後から降り出した五月雨に山は霞んでいる。今日は緑に囲まれたゲストハウスで呑みたい。

酔う前にレポートしておく。
エントランスの左側には12人掛けのテーブルを設えたリビングダイニングがある。
壁際にはアンティークな薪ストーブがあって、黒々とした煙突が天井を越えて立ち上がっている。
広々としたオープンキッチンは仲間でワイワイやりながら料理するのも楽しそうだ。

エントランスから右へは白く長い廊下が延びていて、ベットルームが3つ並んでいる。
突き当たりには、オープンスペースにつながる広々としたジャグジーがある。
なぜかここにワインセラーがある。このオープンスペースでシャンパンを開けるのもいい。

ゆったりとしたソファーに身体を沈めたら、二度と立ち上がれそうもないくらい心地よい。
“シードル” のマグナムボトルを開けて華やかな香りをワイングラスに注ぐ。
BluetoothスピーカーからJazzが流れる。
この雨で葡萄畑を散策できないから、ゆっくりと流れる時間を愉しみたい。

最後のひとりが呼び鈴を鳴らすころ、ディナーサービスが運ばれて来た。
ワイングラスとシルバーセットはいそいそと並べて置いたから、宴を始めるのに時間はかからない。

“SAUVIGNON BLANC 2022” で互いのグラスをあわせたら、オードブルを取り分ける。
鯵のマリネ、鰆のカルピオーネ、自家農園の卵のフリタータ、豚肉のパテ・ド・カンパーニュ、
白ワインに合わない訳がない。

氷見で揚がった黒鯛と真鯛、アサリとムール貝をしたがえて “アクアパッツァ”。
爽やかな “YOKAWA BLANC 2020” に漁師飯が美味しい。

色鮮やかな野菜たち、STAUB鍋は “富山ポークのブレゼ” だ。
オープンキッチンのコンロの弱火で40分ほど、重い蓋を開けるとオリーブオイルの香りが広がる。
出来上がりを待つのは “Merlot 2020”、華やかで優しい口当たりだね。

コクと旨みがぎゅうと詰まった “氷見牛ボロネーゼ” を抓む?言っていることが怪しくなっている。
ワインももう分からない。目の前の “ROSE 2019” を自ら注いでゆるりと愉しんでいる。

翌朝のダイニングテーブルに空いたボトルを並べて一枚、よく呑みました。
昨年、室町和久傳 × SAYS FARM のイベントに参加して嵌ってしまったワイナリー、
とうとう現地まで来てしまって、ワイワイと楽しく美味しいステイだったね。

ひんやりとしたワインセラーに降りる。
樽やボトルで眠る子たちに「美味しくなって出ておいで」っと思わず声をかけるのだ。

Tell Her About It / Manhattan Jazz Quintet 1983