旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

Osaka メトロに乗って 太陽の塔と通天閣と堺筋本町の立喰酒場と 千里線・堺筋線を完乗!

2024-01-13 | 呑み鉄放浪記 地下鉄編

千里ニュータウンの北の玄関口には、阪急の電車とOsaka Metroの電車が交互に登ってくる。
上品なマルーンが阪急の車両、オールステンレスにマルーンのラインがOsaka Metroの車両だ。

千里ニュータウンの開発は多摩や港北よりも早い、日本で最初の大規模ニュータウンなのだ。

急な勾配を転がり始めたマルーンの8両編成は、万博記念公園の西の端を舐めるように南下する。
1970年の大阪万国博覧会の時には、臨時の万国博西口駅が開設され、たくさんの来場者を運んだ。

急勾配(最大35‰)と急曲線が連続する千里線は、案外とゆっくり走っていく。
関大前駅でたくさんの中学生高校生が乗り込んできて、静かだった車内はとたんに賑やかになる。

淡路駅では京都本線路X字に平面交差するので、電車は駅構内に進入する前に一時停車する。
きっとダイヤグラムのボトルネックになっているから、現在大規模な連続立体交差事業が進んでいる。

マルーンの8両編成がガタガタと淀川を渡る。橋りょうの上流側に見える大きな構造物は淀川大堰だ。
やがて鉄路は地下に吸い込まれて天神橋筋六丁目駅は千里線の起点であり、堺筋線の起点でもある。

北浜駅を降りて地上に這い出る。振り返ると大阪取引所を見上げる。ここは大阪の金融街なのだ。

土佐堀川を渡る。水の都にすてた恋 泣いて別れた淀屋橋、ここが大阪中の島だ。
赤れんがのネオルネッサンス建築は大阪市中央公会堂、近代的な高層ビル群を従えて美しい。

北浜駅に滑り込んできた8両編成は66系電車、パンタグラフを載せた車両はOsaka Metroの中では珍しい。

サイコロの目は4と出て今度は恵美須町で途中下車、逆光の中通天閣を見上げる。

新世界を漫ろ歩く。間違いなく日本人より訪日外国人観光客の方が多い。それも圧倒的に。
飲食店が並ぶジャンジャン横丁、ド派手な看板広告も前に訪れた時からずいぶん様変わりしていた。

残り2区間を乗車すると終点の天下茶屋、電車はすでに折り返しの表示に変わっている。
京都河原町って、阪急線に乗り入れて、ずいぶん遠くまで旅をするんですね。

この終着駅はホームこそ地下だけど、改札や駅長室は地上にある。さらに高架は南海本線のホームになる。
さてここは西成、ディープでウマい店を探したいところだけれど、それはスーツではない時にしよう。

堺筋本町に降り立って、板屋橋筋と南本町通の角にある立喰酒場を訪ねる。
立ち呑みではなくて立喰とうたう位だからアテには期待して良い。
この店、19:00をまわると “おばんざい3種盛り” が嬉しい、先ずは “ごぼう唐揚げ” を齧ってみる。

日本酒のラインナップに大阪の酒を見つけることができず、それでもメニューから西の酒を拾ってみる。
朱色ラベルの “七本鎗” は吟吹雪の純米、キレの良い辛口が旨い。

“稜線” は但馬の酒、山田錦を醸したやや辛口で酸味がある純米吟醸だ。
アテの “中落ちマグロ” はちょっぴりレモンを絞って、濃口の醤油で美味しい。

“クリームチーズ豆腐” にわさびをつけて、旨味と酸味のある特別純米に合う。“而今” は名張の酒だね。
あたりはすっかり暗くなって、いつしか立喰酒場も立席を譲り合う時間帯になっている。
それではっと、粋に後からの客人に場所を譲ったら「きつねうどん」でも啜って部屋に戻ろうか。

阪急電鉄 千里線 北千里〜天神橋筋六丁目 13.6km 完乗
大阪市高速電気軌道 堺筋線 天神橋筋六丁目〜天下茶屋 8.5km 完乗

大阪LOVER / DREAMS COME TRUE