太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

小鳥

2015-02-24 22:17:21 | 日記
家の外の花壇に水を撒こうとしたら、

マグノリアの木の下で小鳥が死んでいるのを見つけた。

まただ。

ここで見つけるのは2回目。

マグノリアの木のある外壁には、2階部分に三角形の、明かり取りの大きなガラスがある。

気持ちよく飛んでいたであろう小鳥は、ガラスがあることに気付かず

ぶつかってしまったのだろうか。

明かり取りの大きな窓からは、夜は星が見えるし

昼間はさんさんと光が入って気持ちがいいけれど、

鳥にとっては危険なものを作ってしまったことに心が痛む。

なにしろハワイには本当にたくさんの鳥がいるのだ。



以前ここで見つけたのはメジロに似た鳥で、プルメリアの苗の元に埋めた。

今日の鳥は、カーディナルという種類の鳥で、

全体が黒とグレイで、お尻のあたりが、花が咲いたようなキレイな赤。

スズメよりも少し大きい。

アガパンサスの花の元に、穴を掘ってカーディナルをそっと入れた。

黒い羽はまだ艶があって、胸元には白に近いグレイの柔らかそうな羽があり、

まるでタンポポの綿毛のようだ。

目を少し開けたままのカーディナルの、息を止めたものは何だろう。

また私は同じ疑問に突き当たる。

カーディナルを生かしていたものは何だろう。

健康な人で、息を吸って、吐いて、と意識している人はいない。

血液を作ろう、髪を伸ばそうと頑張っている人もいない。

それなのに私たちは、呼吸をし、血液は巡り、髪は伸びる。

そうさせている力は、いったい何だろう。

その動きを止める力は、何だろう。

小さな種のどこに、大木になる力があるのだろう。

自分は黄色いハイビスカスであることを忘れない、その記憶はどこにあるのだろう。

なにかとてつもないミラクルの中に命はある。



カーディナルのお墓の上に、小さい薔薇を植えた。

プルメリアが咲いたら、あの小鳥を思い出すように。

薔薇が咲いたら、カーディナルを思い出すように。





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