太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

くたびれもうけ

2018-07-26 19:59:23 | 日記
アメリカの家の郵便受けには、赤い羽根がついていて

投函したい郵便物を入れて、その羽根を立てておくと、郵便配達の人が回収してくれる。

だから郵便物を出しに行くということは、あまりない。


先日、速達にするほどではないが急ぎの郵便物があった。

我が家に郵便配達が来るのは2時ごろ。

私はふと考えた。

郵便局の敷地内にあるポストなら、もっと早く回収するはず。

そこで私は、時間はなかったけれど、片道15分かけて郵便局まで行った。

郵便局に着き、郵便物を出す前にポストの集配時間を確かめてみた私は愕然とした。


PM5;00


そこにはたった1行そう書かれていた。



これじゃ、家の郵便受けに入れたほうがずっと早かったじゃないか。

日本の郵便局にあるポストなら、1日に何度も集配するのは当たり前なのに。



で、私はどうしたか。

郵便物を持って帰り、家の郵便受けに入れました。

帰ってきた夫に話すと、

「家の郵便集配が2時でも、それからいろいろまわって局に戻るのは5時ごろになるんじゃないの」

いやもう、グウの音も出ない。



くたびれもうけとはこのことである。




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できることに感謝

2018-07-26 07:43:20 | 日記
夫が突然スケートボードに懲りだした。

初めてのスケートボードは、8歳のときにお父さんが作ってくれたそうだ。

そのあと、兄のお古をもらい、バイトをするようになって自分で買った。

それが今、40も後半になって再びスケートボード熱が再燃。

インターネットでボードとマウスピース、ヘルメットや、手首や膝をガードするものとかを買って、

家の前で足慣らしをし、仕事の帰りにスケートボードパークに寄ったりしている。

変なターンとか、階段の手すり降りなんかしないでよ、と釘をさしてある。



今日、アーティスト仲間のマイクに会った。

日本に行くちょっと前に会って、それから1ヶ月もたってないのだけれど

待ち合わせの場所に杖をついて現れたマイクは、ひとまわりも痩せていた。

心臓のバイパス手術をしたのが昨年の8月、そのあと腰が悪くなり、最近は胃も悪くて、

6月に会った時には、鼻の頭に皮膚ガンができて取ったのだと、大きな絆創膏を貼っていた。

「だんだんバラバラに壊れてくよ」

マイクはそう言って笑ったが、私はうまく笑えなかった。

夫のスケートボード再燃の話をすると、

「いいなあ。ぼくも昔はスケートボードもローラースケートもよくやったもんだ」

小学校の教師だったマイクは、生徒達を連れて、よくローラースケート場に行ったのだという。

パラグライダーもサーフィンも得意だった。



「あの頃は、それができることを当たり前だと思ってたよ。

それがそうじゃなかったとわかるのは、いつだってそれができなくなってからなんだ。

○○(夫の名前)に、今できることを目一杯楽しんで、と伝えておいて」




風邪をひいただけで、風邪をひいていなかった時のことがありがたく思う。

怪我をすれば、怪我をする前のことがありがたく思う。

歯が1本痛いだけで、そのほかの痛くない歯に感謝することなく、痛い歯を呪う。

そんなことを何十年も飽きもせず繰り返し、結局なにもわかってはいない。



マイクと別れるとき、「まだ行っちゃだめだからね」と言った。

「どこに?」

「どこか遠く」

それはこの前、日本からハワイに戻ってくる時に母に言ったのと同じ言葉だ。

76歳のマイクに、両親に感じるのと同じ焦りを、私は感じている。

まだまだ彼のハチャメチャな、おもしろい人生の話をたくさん聞きたい。

日本人に近い心をもった、この年寄りのガイジンが、私は好きなのだ。







立つ、歩く、走る、食べる、何の苦もなくできるそれらのこと。

今、できること。

やりたいのに理由をつけてやらないこと。

私は自分の、そんなことについて考えた。











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