10月22日(土) 兵庫県立芸術文化センター大ホールで
金川真弓 ヴァイオリン・リサイタル
曲目は―
ヴィターリ◆シャコンヌ
ウェーバー◆ヴァイオリン・ソナタ 第6番
J.S.バッハ◆無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第3番より「アダージョ」
リゲティ◆「ムジカ・リチェッルカータ」より(ピアノ・ソロ)
クルターク◆「サイン、ゲームとメッセージ」より(ヴァイオリン・ソロ)
クライスラー◆前奏曲とアレグロ
武満徹◆妖精の距離
バッジーニ◆妖精の踊り
ガーシュウィン(ハイフェッツ編)◆『ポーギーとベス』より
「サマータイム」「ベス、お前は俺のものだ」「なんでもそうとは限らない」
アンコールで―
ラヴェル◆『マ・メール・ロワ』より 「眠りの森の美女のパヴァーヌ」
金川さんとジュゼッペ・グァレーラさんのピアノ連弾
ドビュッシー◆ヴァイオリン・ソナタより 第1楽章
ヴァイオリン:金川真弓さん ピアノ:ジュゼッペ・グァレーラさん
金川さんの第1曲目、ヴァイオリンのシンプルでクリアーな音が客席を包みました。
演奏後、金川さんのMCでまず、ヴァイオリンの音そのものを感じて欲しかったということばに納得です。
演奏に使われたヴァイオリンは1725年製のストラディバリウス。
ビターリやバッハが300年ほど前に作った曲をその当時に作られたヴァイオリンで演奏されたわけです。
金川さんのアナウンスを聞いて、日本で暮らした年月が少ない方なんだろうなあとすぐ分かりました。
きれいな日本語なのですが、日本語より英語やその他の国の言葉のほうがお得意そうでした。
実際、金川さんは日本人の両親のもとドイツで生まれ、4歳から日本でヴァイオリンを始め、小学校からアメリカへ。ニューヨークやロスアンゼルスを経て、現在はベルリンを拠点に活動しています。
ピアノのグァレーラさんはイタリア生まれ、ドイツの音大の同窓生だそうです。
お2人とも国際人ですね。
武満の妖精はフェアリー、バッジーニの妖精はゴブリンだというお話のあと聴いた2曲は対比がとてもよく分りました。
2曲ともとても面白かったです。初めて聴いたにもかかわらず、お気に入りの曲になりました。
時々、名前を知らないソリストが登場してきますね。
この方もまだ20代です。これからが楽しみですね。
金川さんが終盤の比較的新しい曲を楽しそうに弾き、私もそれを楽しく
聴けたことが大きな収穫でした。